晩秋のコッツウォルズを訪ねて② 映画やドラマのロケ地で有名な村「レイコック」
Sut Mae!(シュマイ!こんにちは!)
今回も先日、訪ねたコッツウォルズの人気観光スポットを紹介します。
夏は多くの観光客でにぎわうコッツウォルズも冬支度が始まる今の時期はとても静かで落ち着いていて、また違った雰囲気です。
営業時間や見学ができる場所なども異なるので、この時期に訪れる際の参考になればと思います。
■ 中世の面影残る美しい村「レイコック」
コッツウォルズ南西部にある「レイコック(Lacock)」は景観保護団体ナショナル・トラストによって、管理・運営されている中世の面影がそのまま残った美しい村です。
![IMG_2007.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/welshpool/assets_c/2021/11/IMG_2007-thumb-730x548-578072.jpg)
まずは村の入口にある駐車場から、案内標識に沿って、映画『ハリー・ポッター』の舞台になったことでも知られる「レイコック・アビー(Lacock Abbey)」へ。
![IMG_2009.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/welshpool/assets_c/2021/11/IMG_2009-thumb-730x548-578296.jpg)
1229年、王室の狩猟の際の宿泊地だった村に女子修道院としてレイコック・アビーが建てられ、1539年にヘンリー8世により閉鎖されるまで、ここは修道女たちの祈りの場でした。
その後、レイコック村を含む広大な領地とともに貴族へ払い下げられ、私邸として使われるようになると19世紀に写真撮影技術の先駆者ウィリアム・ヘンリー・フォックス・タルボットが購入。
1944年にタルボット家の後継者によって、ナショナル・トラストへ寄贈され、現在に至ります。
レイコック・アビーのチケット売り場は「フォックス・タルボット博物館(Fox Talbot Museum)」内にあり、チケットを購入すると敷地内の庭園とあわせて見学が可能です。
![IMG_2016.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/welshpool/assets_c/2021/11/IMG_2016-thumb-730x548-578298.jpg)
博物館内を通り抜けると、レイコック・アビーが見えます。
![IMG_2017.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/welshpool/assets_c/2021/11/IMG_2017-thumb-730x548-578332.jpg)
2021年11月現在、オフシーズンのため、邸宅のアビー・ルーム(Abbey rooms)は閉館してますが、ハリー・ポッター・シリーズでホグワーツ魔法学校の廊下として使用された修道院の回廊(Abbey cloisters)は見学することができます。(クリスマス期間中はアビー・ルームのグレート・ホールも公開予定)
敷地内はアビー・ルームを除く、ほとんどの場所がドッグ・フレンドリー。
愛犬と一緒に見学&散策が楽しめます。
![IMG_2018.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/welshpool/assets_c/2021/11/IMG_2018-thumb-730x973-578334.jpg)
博物館から約300m、徒歩数分でレイコック・アビーに到着。
![IMG_2022.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/welshpool/assets_c/2021/11/IMG_2022-thumb-730x548-578336.jpg)
ゲートをくぐり、建物をまわり込んだ向こう側に入口があります。
![IMG_2025.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/welshpool/assets_c/2021/11/IMG_2025-thumb-730x548-578552.jpg)
アビー・ルーム公開時に出口となるドアの前を通過。(階段上のテラスにあるドア)
![IMG_2026.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/welshpool/assets_c/2021/11/IMG_2026-thumb-730x519-578554.jpg)
修道院の回廊入口。アビー・ルーム公開時もここからの入場です。
![IMG_2028.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/welshpool/assets_c/2021/11/IMG_2028-thumb-730x548-578556.jpg)
中に入るといきなりホグワーツ魔法学校の廊下?!......に迷い込んだような気分になります。
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夏は多くの人でにぎわう回廊もこの時期はとても静かです。
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この回廊に囲まれた中庭でハリーが雪の中、フクロウのヘドウィグを飛ばすシーンが撮影されました。
![IMG_2070.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/welshpool/assets_c/2021/11/IMG_2070-thumb-730x548-578567.jpg)
ほかにも、ハリーたちが闇の魔術や魔法薬学の授業を受けていた教室があるなど......
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![IMG_2044.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/welshpool/assets_c/2021/11/IMG_2044-thumb-730x548-578572.jpg)
ハリポタファン必見の場所です!
![IMG_2039.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/welshpool/assets_c/2021/11/IMG_2039-thumb-730x973-578575.jpg)
回廊の北側にあるドアはアビー・ルームへの入口。(この日は見学不可のため、閉鎖)
ドア付近の壁は一部レンガが崩れ、隠れていた中世の壁画と装飾を見ることができます。
![IMG_2067.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/welshpool/assets_c/2021/11/IMG_2067-thumb-730x548-578579.jpg)
これで、回廊の見学は終了。
外に出て、レイコック・アビーの東側へ。
![IMG_2081.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/welshpool/assets_c/2021/11/IMG_2081-thumb-730x548-578908.jpg)
標識に沿って進むとアビー周辺をひと回りできるようになってます。
![IMG_2082.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/welshpool/assets_c/2021/11/IMG_2082-thumb-730x548-578914.jpg)
ボタニック・ガーデンも散策。
![IMG_2086.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/welshpool/assets_c/2021/11/IMG_2086-thumb-730x548-578916.jpg)
時期的に花はほとんどありませんが、庭の景観を楽しめるようになってます。
出口は入口と同じ博物館です。
ナショナル・トラストが所有する他の施設同様、ガーデンショップも一画にあります。
![IMG_2087.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/welshpool/assets_c/2021/11/IMG_2087-thumb-730x548-578999.jpg)
そして、最後にフォックス・タルボット博物館を見学。
19世紀にカロタイプと呼ばれる写真撮影技術の開発に貢献したフォックス・タルボットの功績を称える写真博物館です。
![IMG_2091.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/welshpool/assets_c/2021/11/IMG_2091-thumb-730x548-579027.jpg)
写真やカメラについての展示がほとんどなので好みは分かれそうですが、撮影技術の変遷が詳しく説明されていました。
アビーと博物館の見学を堪能したあとはレイコックの村の入口にある元馬小屋を改装した「ステイブルズ・カフェ(The Stables Cafe)」へ。
![IMG_2094.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/welshpool/assets_c/2021/11/IMG_2094-thumb-730x548-579046.jpg)
外のテーブル席なら、愛犬と一緒に軽食やティータイムが楽しめます。
![IMG_2100.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/welshpool/assets_c/2021/11/IMG_2100-thumb-730x548-579051.jpg)
主人はソーセージロール、私はスコーンを温かいコーヒーと一緒にいただきました。
カフェの向かいにはパブも併設する4つ星ホテル「レッド・ライオン(Red Lion)」があります。
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手前がパブ・レストラン、奥の赤い建物がホテル。
パブ飯やがっつり食事をしたい方におすすめです。
食後は中世の面影が残るレイコック村を散策。
1800年以降に建てられた家が一軒もないという村には古い石造りや切妻屋根の木造家屋が建ち並びます。
![IMG_2105.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/welshpool/assets_c/2021/11/IMG_2105-thumb-730x548-579087.jpg)
メイン通りのハイ・ストリート(High St.)にはナショナル・トラスト直営のギフトショップや地元の人も利用する郵便局、フード・ショップなどがあります。
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![IMG_2109.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/welshpool/assets_c/2021/11/IMG_2109-thumb-730x548-579091.jpg)
ハイ・ストリートの突き当たりはバス停があるウエスト・ストリート(West St.)で、右折して進むと左側にレイコックで最も古いパブ「ジョージ・イン(The George Inn)」があり、さらにその先を右に曲がりながらチャーチ・ストリート(Church St.)へ。
直進すると13世紀に建てられたレイコック最古の建物を利用したティー・ルーム「キング・ジョンズ・ハンティング・ロッジ(King John's Hunting Lodge)」と「聖シリアク教会(St.Cyriac's Church)」が右側に見えます。
![IMG_2583.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/welshpool/assets_c/2021/11/IMG_2583-thumb-730x705-579093.jpg)
この教会はハリー・ポッターでゴドリックの谷の教会として使用され、ハリーの両親の墓もこの教会の墓地にあることになっています。
そして、イースト・ストリート(East St.)に入り、進むとその先がスタート地点のハイ・ストリートです。
![IMG_2106.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/welshpool/assets_c/2021/11/IMG_2106-thumb-730x548-579095.jpg)
他にも村にはハリーの生家として撮影された家やダンブルドア校長とハリーが一緒に訪ねたスラグホーン先生の家など、ハリポタファンにしかわからない?ようなマニアックなスポットも点在。
また、イギリスの人気ドラマ『ダウントン・アビー』や『高慢と偏見』、『ブーリン家の姉妹』など数々の作品が撮影された場所でもあるので、きっと見覚えのある建物や景観を見つけることができるはずです。
もちろん、映画やドラマのファンでなくても、歴史ある中世のアビーや村に魅せられること間違いありません。
コッツウォルズをお訪ねの際は、ぜひレイコック村にも立ち寄ってみてください。
ホリデーシーズンや週末はいつも多くの人でにぎわうので、誰にも邪魔されることなく、散策や撮影を楽しみたい方にはオフシーズンもおすすめです。ただし、時期によって、営業日や営業時間も異なるので、最新の情報は公式ウェブサイトなどでご確認ください。
■レイコック村への行き方
・ロンドン・パディントン(London Paddington)駅から鉄道でチッペナム(Chippenham)駅へ(約1時間15分)。
・チッペナムからX34番バス(Frome行き)でレイコック(Lacock)へ(約12分)。
■ National Trust Lacock Abbey, Fox Talbot Museum and Village
・住所: Lacock, Chippenham SN15 2LG
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筆者
イギリス特派員
June
60カ国以上の渡航歴あり。2016年、結婚を機に英ウェールズへ移住。
【記載内容について】
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