公共交通機関でのマスク着用義務が解除。今週のサンフランシスコの様子
2022年4月20日、新型コロナ対策として義務化されていた公共交通機関でのマスク着用義務が解除されたアメリカ、TSA(運輸保安局)が解除を発表したと同時にアメリカのメジャーな航空会社や鉄道が一斉にマスク着用を取りやめる事態となりました。今週のサンフランシスコの様子をレポートします。
今回のマスク着用義務解除で変わること
今週、CDC(疾病対策センター)が2021年2月から義務化した公共交通機関でのマスク着用義務に対し、裁判所での判決が違法と判断されたことにより、アメリカでは4月20日から一斉にマスク着用の義務が解除されました、これによって、4月20日付で飛行機・電車・バス・交通ターミナルなどでのマスク着用の義務がなくなりました。
これにともない、アメリカのメジャーな航空会社「ユナイテッド」「デルタ」「アメリカン」「サウスウェスト」「ジェットブルー」「アラスカ」の6社も一斉に義務化を解除。4月20日以降、空港や飛行機での移動の際もマスクの着用は個人の意思次第となります。ホワイトハウスはこれに対し、「公共衛生に関する規則は裁判官ではなく専門家が判断するべき」との意見を出し、CDCも継続してマスク着用を行うことを推奨しています。
サンフランシスコで変わること
サンフランシスコのバスと地下鉄を運営する「MUNI」は、4月20日の真夜中からマスク着用に関しては推奨はするものの、義務化は解除すると発表しました。市内と郊外を結ぶ長距離電車「BART」も、いったん解除を行うものの、4月28日の会議で最終決定を行うと発表。1週間後に義務化が有効化される可能性が残った状態です。
サンフランシスコ市民の反応を見ると、多くの人が公共機関に関してはマスク着用の義務化は継続すべきだ、との考えを示しています。おそらくしばらくの間は、多くの人がマスクを着用するものと予想されます。
サンフランシスコのワクチン接種状況
市の公式ウェブサイトによると、今週の5才以上を対象とした接種率は1回目が90%、2回目の接種率は88%。今週遂に2回目のワクチン接種率が1%上昇しました。
今週の段階で、カリフォルニア州の郡でワクチン接種率が高い郡は、
1. インペリアル郡 >95%
2. マリン郡 90.6%
3. サンタクララ郡 87.9%
サンフランシスコ郡は86.3%で5位。先週同位に並んだコスタメサ郡は、今週0.01%の差で6位にランクダウンしています。
カリフォルニア州の感染状況
4月20日、サンフランシスコのローカル新聞社「SFクロニクル」は、入院患者数が減少しているものの、カリフォルニア州の感染者数が再度上昇傾向にあると報道しました。記事によると、現在カリフォルニア州の1日の感染者数は2800人程度。今月初めの2300人から上昇傾向にあるとのこと。これは現在感染力が高い変異種BA.2が流行していることが原因とされています。
州の公式ウェブサイトによると、州全体の1日あたりの平均新規感染者数は2528人。先週の1697人・先々週の2939人に比べるとわずかながらの上昇になります。ただ先週お伝えしたように、陽性率が1.8%から2.6%と先週から上昇傾向にシフト。次々にマスク着用義務が解除されるなか、皮肉にも新たな感染流行の予兆がではじめています。
最後に
この記事を書いている2022年4月21日現在、LA timesの統計 によると、サンフランシスコの感染者数は13万5444人・感染による死亡者数は844人。先週の13万4369人と比べると今週の増加数は1075人、1日の平均数は153人です。先週に比べると、今週は平均増加数が増加しています。
テストの陽性率は4.7%・10万人のうちの陽性者数は15.5人。新たな変異種による感染の影響が、これから徐々に現れてきそうです。
筆者
アメリカ・カリフォルニア州特派員
Katie M
18歳での留学をきっかけに渡米。現地で役立つライフスタイルやトレンドなどを紹介します。
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