![](https://static.arukikata.co.jp/data/article/2212000/2211350/20221107_044510_18b74012_w1920.jpg)
49. ウズベキスタン初代大統領にまつわるアートが集まるカリモフ博物館
サローム(こんにちは)!
1991年にソ連から独立した、まだまだ若い国であるウズベキスタン。現在の大統領は2代目であるシャフカット・ミルジヨエフ氏ですが、その前任で独立直後から初代大統領を務めてきたのがイスラム・カリモフ氏。2016年に急死するまで、25年にわたって大統領の座に就いていました。
政治手法が強権的だったという意見もありますが、経済・治安状況が安定せず、また隣国タジキスタンで内戦が発生するなど国内外とも不安定だった独立初期をうまく乗り切った大統領として、ウズベキスタン国内では今なお賞賛する声が多い指導者です。私のウズベク人の友人も、カリモフさんは国民全員にとってのおじいちゃんなのです、と言って慕っていました。またカリモフ通りという道路はタシケントを初め国内諸都市にありますし、2017年にはタシケント空港の正式名称がイスラム・カリモフ・タシケント国際空港となりました。
![samarkand-mausoleum-of-karimov-atas-049-01.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/tashkent/assets_c/2022/06/samarkand-mausoleum-of-karimov-atas-049-01-thumb-730xauto-603717.jpg)
タシケント市内にはオクサロイ(ホワイトパレス、白い宮殿の意味)と呼ばれる、カリモフ政権時の大統領官邸があります。入口には大きなカリモフ氏の銅像が立っており、今でも時折花が供えられているのを見ることができます。
![1-tashkent-islam-karimov-museum-atas-049-02.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/tashkent/assets_c/2022/06/1-tashkent-islam-karimov-museum-atas-049-02-thumb-730xauto-603707.jpg)
このオクサロイから向かって右側、"EXHIBITION HALL"の案内看板に沿っていくと、クリーム色の2階建ての建物が現れます。ここがイスラム・カリモフ博物館。カリモフ氏にまつわるアートを集めた博物館です。
![tashkent-islam-karimov-museum-atas-049-03.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/tashkent/assets_c/2022/06/tashkent-islam-karimov-museum-atas-049-03-thumb-730xauto-603718.jpg)
![tashkent-islam-karimov-museum-atas-049-04.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/tashkent/assets_c/2022/06/tashkent-islam-karimov-museum-atas-049-04-thumb-730xauto-603714.jpg)
入場は無料で、気軽に入ることができます。入って左側は、カリモフ氏の生前の写真や映像が展示されているゾーン。
![tashkent-islam-karimov-museum-atas-049-05.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/tashkent/assets_c/2022/06/tashkent-islam-karimov-museum-atas-049-05-thumb-730xauto-603715.jpg)
ここでは綿花畑を視察している写真が印象的です。ウズベキスタンはソ連時代から綿花の一大産地であり、カリモフ氏は国の主要産業である綿花の輸出を促進していたのです。
![tashkent-islam-karimov-museum-atas-049-06.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/tashkent/assets_c/2022/06/tashkent-islam-karimov-museum-atas-049-06-thumb-730xauto-603709.jpg)
そして入って右側は、カリモフ氏が登場する絵画や彫刻などアート作品を見ることができるゾーン。作品の数は50点ほどあるでしょうか。国家の指導者を描いたアート作品がこれほどたくさん展示されているのは、他国ではなかなか考えられませんよね。
幅数メートルにも及ぶ巨大な絵画もあり、宇宙がバックになっていたり、虎とともに鷲と戦っていたりと、意味はともかくスケールがとにかく大きい絵も目に付きます。強いリーダーだったことをアピールするためでしょうか。
![tashkent-islam-karimov-museum-atas-049-07.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/tashkent/assets_c/2022/06/tashkent-islam-karimov-museum-atas-049-07-thumb-730xauto-603896.jpg)
![tashkent-islam-karimov-museum-atas-049-08.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/tashkent/assets_c/2022/06/tashkent-islam-karimov-museum-atas-049-08-thumb-730xauto-603710.jpg)
![tashkent-islam-karimov-museum-atas-049-09.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/tashkent/assets_c/2022/06/tashkent-islam-karimov-museum-atas-049-09-thumb-730xauto-603713.jpg)
![tashkent-islam-karimov-museum-atas-049-10.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/tashkent/assets_c/2022/06/tashkent-islam-karimov-museum-atas-049-10-thumb-730xauto-603712.jpg)
![tashkent-islam-karimov-museum-atas-049-11.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/tashkent/assets_c/2022/06/tashkent-islam-karimov-museum-atas-049-11-thumb-730xauto-603711.jpg)
私はこの博物館を2回訪問したのですが、1回目はウズベキスタン独立25周年記念アルバムやカリモフ氏の写真集、2回目はカリモフ氏のカレンダーと何と2回とも無料でプレゼントをいただいてしまいました。しかもアルバムは300ページ以上、重さ5kgはあろうかという立派なもの。こんなたいそうなものを、何かの要人でもない私が無料でいただいてしまってよかったのでしょうか...。
この博物館はそこそこ見学者が多く、現地人客がカリモフ氏の巨大な絵画の前で嬉々として記念撮影を撮る姿なども見られたものの、おそらく外国人見学者はかなり稀有なのでしょう。久々の外国人訪問客に出くわして、嬉しくなって贈ってくれたのでしょうか。
![tashkent-islam-karimov-museum-atas-049-12.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/tashkent/assets_c/2022/06/tashkent-islam-karimov-museum-atas-049-12-thumb-730xauto-603716.jpg)
一般観光客はなかなか訪れなさそうな施設ですが、ウズベキスタンの政治や現代史についてご興味がある方には全力で見学をおすすめしたいカリモフ博物館。ここでしか手に入らない激レアなカリモフ氏グッズも、運が良ければもらえるかもしれません。
それではコルシュグンチャ・ハイル(また会う日まで)!
■イスラム・カリモフ博物館 Islom Karimov muzeyi
- 住所
- 18 Afrosiyob ko'chasi, Toshkent
- 電話番号
- +998-71-239-5391
- 営業時間
- 9:00~17:00(予告なく変更となる可能性あり)
- 休館日
- 月曜
- 入場料
- 無料
- アクセス
-
地下鉄コスモナウトラル駅から徒歩約10分
※Googleマップ経路検索では北側のIslam Karimov通りから入ることになっているが、実際は南側のAfrosiab通りから入る
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筆者
ウズベキスタン特派員
伊藤 卓巳
根っからのスタン系大好き人間です。まだまだ知られていないウズベキスタンの魅力や情報を、サマルカンドより愛をこめてお伝えします!
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