72. タシケント空港国際線ターミナルガイド!市内へのアクセス・両替・お店情報etc

公開日 : 2022年10月03日
最終更新 :

サローム(こんにちは)!

ウズベキスタンの空の玄関口で、この国を旅する観光客のほとんどが立ち寄るであろうタシケント空港(正式名称は前大統領にちなんだイスラム・カリモフ・タシケント国際空港)。観光大国を目指すウズベキスタンですが、このタシケント空港は先進国の空港と比べると小ぢんまりとしており施設不足は否めず(暗い!小さい!何もない!と悪評のオンパレードだった以前と比べると相当マシになったのですが)、日本語での情報もまだまだ多くありません。そこでこの記事では、市内へのアクセスから現地通貨・SIMカード入手方法、空港内のお店、出発前までの時間のつぶし方などタシケント空港国際線ターミナルのあらゆる情報をお伝えしましょう。

なおこの記事掲載の情報は2022年10月現在の情報で、今後変わる可能性があることをご了承ください。

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向かって右手にあるタシケント空港出発ロビー棟。向かって左手の到着ロビー棟とは徒歩10分ほどの距離

まずは入国時のご案内。当然ながらまずは"PASSPORT CONTROL"や"BAGGAGE CLAIM"の案内に従い、イミグレーションでパスポートに入国スタンプを押してもらって荷物をピックアップすることになります。イミグレーションではなぜかウズベキスタン国民用レーンと外国人用レーンが互い違いに並んでいます。もちろん私たちは外国人用レーンに並ぶことになりますが、しれっとウズベキスタン国民用レーンに並んでいてもだいたいあっさり通過できてしまいます...。入国審査では訪問目的や滞在期間など、一般的な質問以外は聞かれることはないでしょう。2022年10月現在、新型コロナウイルス関連の書類も提示不要。

イミグレーションを出るとすぐに手荷物受取所となり、そこを出るともう外と、到着ロビーは非常にシンプルなつくりになっています。なお以前は必要だった面倒な税関申告は現在不要になっていますが、外に出る前に荷物をX線検査機に通すことを指示されます。

この手荷物受取所の一角、イミグレーションを出て右端に両替所があります。米ドルであれば市内の銀行などのレートとほぼ変わらないので欲しい分だけ両替すればいいのですが、注意すべきは営業時間。スタッフ交代時間9:30~10:30、昼食休憩13:00~14:00、夕食休憩19:00~20:00、テクニカルブレイク(システムメンテナンスのこと?)23:00~0:00と3:00~4:00、と他国では考えられないほどやたらめったら休憩が多いのです...。
また日本円からの両替も可能ですが、やはり米ドルと比べるとレートがよくなく、また場合によっては両替を断られる可能性もあるので、可能であれば米ドルを持参されることをおすすめします。

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また近くにはIpak Yuli BankのATMがあり、MastercardやVisaブランドのカードでスム紙幣の引き出しが可能。詳しい利用方法は以前アップしたこちらの記事をご覧ください。
24. お得なのは両替?ATM?タシケントのお金調達方法を徹底調査【2022年最新情報】

さらにこのフロアにはタクシーカウンターとSIMカード購入カウンターもあります。

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タクシーカウンターは先日やっと開始した空港公式プリペイド式タクシーサービスのもので(それ以前はタクシーを手配してくれるカウンターなど皆無。この公式タクシーサービスの提供はまさに革命的出来事なのです!)、このカウンターで車種を指定して料金を支払い、タクシーに乗車します。最安車種のネクシアで1kmあたり3000スム(2022年10月現在のレートで約40円)と結構お安め、さらにスタッフも英語が通じるので安心して手続きできます。ただ混雑する時間帯は車種の選択肢が少なくなるそうで、両替と荷物のピックアップを終えたらすぐ申し込みに行くとよいでしょう。

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車種ごとのタクシー料金表

その近くにあるのがTOURIST SERVICE CENTERと書かれたカウンターで、ここでSIMカードが購入可能。ロシアなどでも利用されているブランド、Beeline(ビーライン)のもので、最安は3GBまで1か月利用可能・2万スムのプラン。ただこれも目当てのプランが売り切れていることもあるのでご注意。またタシケント市内でもBeeline、Ucell、UzMobileといったブランドの携帯ショップが数多くあり、お金とパスポートさえあれば簡単に購入可能です(一部外国人の購入を受け付けていない店舗あり)。なおこの国でSIMカードを買って30日以上携帯電話を使う場合は、郵便局などで利用者登録をする必要があるのでご注意。

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さて、空港を出て市内へ移動しましょう。以前はこの市内へのアクセスが本当に難関で、市バスが動いていない時間帯では空港に群がっている白タク運転手と交渉するのが一般的という恐ろしい状況でしたが、先述のタクシーカウンターでありがたいことに一発解決。またSIMカードを入手してインターネットが使えるなら、ヤンデックスアプリでタクシーを手配することもできます。市内への相場は1万5000~3万スム程度で、空港を出たところにある駐車場か、出発ロビー2階入口前にタクシーを呼ぶことができます。ヤンデックスタクシーの利用方法についてはこちらの記事をご覧ください。
31. ウズベキスタンで知っておきたいタクシーアプリ「ヤンデックスタクシー」

運行時間内(おおよそ6時~21時)であれば、バスで市内へ出ることもできます。ただこのバスはリムジンバスなどではない通常の路線バス(市バス)で、旅行者が乗車することを想定していないのか、何とバス停などの案内がほぼありません。バス停があるのは、到着ロビー棟の左隣にある出発ロビー棟の駐車場のさらに向こう。空港を出ると一斉に声をかけまくってくる白タク運転手をかき分けて向かうことになります。利用価値が高いバスは、地下鉄ハルクラル・ドストリギ駅やチョルス―バザール前を経由する11・92・76番バスと、地下鉄オイベック駅やティムール広場を通りティムール大通りを北上する67番バス。すべてのバスが市内中心部へ向かうわけではなく、ここから南の国内線ターミナルなどへ向かうバスもあるので、行き先は必ず確認を。なお国内線ターミナルへは、先日新しくサービスが始まったターミナル間無料シャトルバスでも向かうことができるようです。

バス乗車方法についても以前記事をアップしているので、ぜひご覧ください。ICカード発行カウンターは空港にはなく、また高額紙幣しか持っていなければ運賃の支払いに苦労する可能性が高いのでご注意を。
45. タシケント市内のバス事情。市バスとマルシュルートカ乗車方法

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続いて出国時のご案内です。飛行機に乗るだけなら、他の国の空港と同じくチェックイン時間に間に合うようバスやタクシー(ヤンデックスアプリがなければホテルでタクシーを手配してもらえば確実かつ安いでしょう)で空港に到着し、搭乗手続きを行います。間違って南に5kmほど離れた国内線ターミナル(第3ターミナル)に向かわないように。

なお空港が小さいので混み合うことが多く、またウズベク人は飛行機搭乗の際よく大量の荷物を持ち込む傾向にあり、カウンターが大混雑することもままあるので、時間に余裕をもって到着するか、または可能であればあらかじめウェブチェックインを済ませておくことをおすすめします。また出発ロビーに入る際は手荷物のX線検査が必要となります。

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先日の上海協力機構サマルカンドサミットの際は加盟国の国旗が掲げられた出発ロビー棟
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小ぢんまりとした出発ロビー棟内

さてこの出発ロビー、出国審査前のスペースにあるのはチェックインカウンターのほか小さい土産屋とカフェスタンド、両替所、ATM、トイレぐらいで、あいにく時間をつぶす場所がほとんどありません。搭乗手続きを早く終えてしまって時間が余りすぎた...という方におすすめなのが、出発ロビー棟を1階から出て向かって左側にある24時間営業のカフェバー"Jum Airport"。一通りの食事やお酒がそろっています。出国前の最後の一杯に、また深夜早朝に入国された方はバスが動くまでの時間つぶしの場にどうぞ。
(※2024年1月追記:2025年まで続く空港拡張工事のため、この"Jum Airport"は当分の間クローズするようです。これで出発ロビー棟近くでゆっくり時間をつぶせるところが無くなってしまいました...。工事の影響で当記事の他の情報も変更になる可能性があるのでご注意ください)

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その隣には荷物預り所がありますが、1個当たり1時間2万スム、1日15万スムと結構お高め。

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出国審査後、搭乗ゲート前にある施設も少なく、小さめの免税店とカフェバーそれぞれ1つがあるのみ。特にカフェバーは出発便が重なるとあっという間に満席になってしまいます。

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免税店にはプロフをはじめウズベク料理の缶詰が。スーパーなどで買うより高いですが、お金が余っている方はぜひお土産に!
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お客でにぎわう搭乗ゲート前のカフェバー

最後に空港でのWi-Fiについて。ターミナル内はフリーWi-Fiがつながり、接続画面で「#SOLA Free」を選択すると広告が流れ、その後ネットが使えるようになります。Wi-Fiの調子が悪く、なかなかつながらないこともありますが...。

(2024年3月追記: 現在空港内のWi-Fiに接続すると電話番号の入力とSMS認証が必要になっています。あいにく国内SIMカードがなければWi-Fiに繋がらないようです...。
また搭乗ゲート前にあるお土産屋・免税店が大拡張し、品揃えが豊富に。国産ワインが最安7ドルで購入でき、おしゃれにアレンジした民族衣装なども売られています)

タシケント空港 お土産屋

以上、タシケント空港詳細ガイドをお送りしました。確かに世界基準と比べるといろいろな面でまだまだ物足りない印象のタシケント空港ですが、これからどんどん増えるであろう旅行者にうまく対応できるような、より便利な空港になることを期待しています。

それではコルシュグンチャ・ハイル(また会う日まで)!

筆者

ウズベキスタン特派員

伊藤 卓巳

根っからのスタン系大好き人間です。まだまだ知られていないウズベキスタンの魅力や情報を、サマルカンドより愛をこめてお伝えします!

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