シャネル、エルメス、ルイ・ヴィトン…パリのラグジュアリーメゾンとその楽しみ方
パリコレクションに代表されるように、パリはファッション業界にとって大切な発表の場所であると共に、エルメス、シャネル、ルイ・ヴィトン、ディオールなど世界的に有名な高級ブランドの本店が軒を連ねています。これらフランスのラグジュアリーメゾンでのショッピングと楽しみ方について紹介します。
どのブランドがパリのどこに本店を置いているのか
パリ市内には老舗高級ブランドのお店が集まる地区が大きくふたつあります。パリの中心部を東西に走るフォーブル・サントノレ通りとシャンゼリゼ大通りと交差するモンテーニュ通りです。どちらの通りもフランス大統領府であるエリゼ宮の近くにあり、フォーブル・サントノレ通りはエリゼ宮の東側、モンテーニュ通りは南側に位置します。
フォーブル・サントノレ通りの筆頭は、本店を構えるエルメス。モンテーニュ通りはディオールの本店があります。ほかにはシャネル(フォーブル・サントノレ店とモンテーニュ店)、ルイ・ヴィトン(モンテーニュ店)、サン・ローラン(フォーブル・サントノレ店とモンテーニュ店)、ジバンシー(フォーブル・サントノレ店とモンテーニュ店)、カルティエ(フォーブル・サントレノ店)などの堂々たるブランドが店舗を構えています。
ちなみにシャネルの本店はカンボン通り、ルイ・ヴィトンの本店はシャンゼリゼ大通りとこれらふたつの通りではありませんが、近い距離にあります。
高級ブランド店での買い物の楽しみ方
まず入店する際は「Bonjour(ボンジュール/こんにちは)」など自ら店員さんへの挨拶は忘れずに。これは高級ブランド店に限らずどんなお店でも行うフランスの習慣です。
パリの高級ブランド店では(場合によっては高級ブランド店でなくとも)、基本的に店員さんとコミュニケーションを取りながら買い物をします。見たい商品がある場合は「Pouvez-vous me montrer ceci ?(プヴェ ヴ ム モントレ ススィ?/これ見せてもらえますか?)」などひと声かけましょう。また探している商品があれば店員さんに伝えると、その場になくても店の奥に在庫がある場合があります。
また、買い物の仕方によっては、ソフトドリンクやシャンパンなど飲み物が出される場合もあります。店員さんと相談をしながら、自分の好みに合う物を商品の中からゆっくりと選んでいく時間が、高級店での醍醐味です。
ショッピング後の観光やホテルまでの移動は、タクシーであれば問題ありませんが、地下鉄やバスだとどうしても各ブランドの紙袋が目立ってしまいスリやひったくりの標的となる場合があります。ブランドのロゴがひと目で分からないよう、エコバッグにすっぽりと入れたり、デパート内に入っている高級ブランド店の場合はデパートの袋に入れてもらうなどした方がいいかもしれません。少し気をつけることで、近寄る犯罪の可能性を減らせます。
夏と冬のセール時期に良いものを安く
夏と冬のセール(ソルド)時期にフランスを訪れる場合は、セールの開始時期はぜひチェックしておきたいです。高級ブランドでもセールを行っていて、また日本ではブランドイメージを考えセールをあまり行わないブランドもフランス本国では割引されていたりします。
セールは年2回。夏が6月、冬が1月です。フランスではセールの時期は法律により定められているため、店によって異なるということがなく分かりやすくなっています。ただし、通常のセールの前に得意客を対象にしたプレセールやプライベートセールがありますので、一番良いものはそこで出てしまうこともあります。セールは常に通常の店舗内で開かれるわけではなく、例えばエルメスは他に会場を借りてそこで得意客向けのセールを行っています。
エルメスみたいな高級路線では無いですが、メゾンキツネやA.P.Cといったフランスのブランドも大幅割引したセールを同じく別会場で行うことがあります。これらシークレットセールのお知らせはフランスに住む得意客向けにお知らせが届くことが多いため、旅行で行ったタイミングでそこに出くわすのは難しいですが、店舗で買うのと雰囲気ががらりと変わり面白いです。特別会場内に商品が投げ売りのように陳列されています。
旅行者の特権である免税は忘れずに
免税も海外でショッピングをするメリットのひとつです。フランスでは外国人旅行者がひとつの店で1日に175.01ユーロ以上の買い物をすると、12〜18.6%(店によって異なる)の免税ができます。商品は使用せずEU域外に持ち出すことが免税の条件です。
高級ブランド店ではどこも免税対応は慣れています。免税はフランス語でDétaxe(デタックス)です。「Pourriez-vous remplir les papiers de la détaxe ?(プリエ ヴ ランプリール レ パピエ ドゥ ラ デタックス?/免税書類を作成してもらえませんか?)」と伝えるとさっと書類を用意してくれます。その際にはパスポートが必要ですので忘れずに持参しましょう。
お店で作ってもらった免税書類は、空港でチェックイン前に免税カウンターで手続きします。日本行きの直行便が出るシャルル・ド・ゴール空港ターミナル2Eでは航空各社のチェックインカウンターが並ぶ場所と同じフロアにあります。(2022年9月現在)
免税書類のバーコードを機械で読み取り、セルフで行う方法が主流ですが、それに対応していない書類の場合は有人のカウンターで行います。免税品がきちんと手元にあり未使用であるか抜き打ちでチェックされることもありますので、航空会社のチェックインカウンターで荷物を預ける前に手続きを行いましょう。最後の最後で失敗しないように、フランスの店舗で購入したら終わりではなく、日本に到着して免税額を受け取るまでが免税ショッピングです。
監修:地球の歩き方
筆者
フランス特派員
守隨 亨延
パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。
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