【石川】七尾城登山Ⅰ ~岡山特派員~

公開日 : 2022年12月31日
最終更新 :
筆者 : mami

 岡山特派員のmamiです。
 この旅を振り返ってみると、城址ばかりを巡ることが多かったように思いました。最後に訪れたのは金沢駅から七尾線で約1時間ほど到着する七尾市にある七尾城址です。
 七尾駅に降り立った時の鮮やかな駅票が印象的でした。

 七尾駅からは市内循環バスの「まりん号」で向かいます。東回りの「七尾城ルート」、西回りの「等伯(とうはく)ルート」の2通りがあり、それぞれ1時間間隔で運行しています。私たちが到着し、駅をウロウロしている間に「まりん号」が出発してしまい30分後に七尾駅に到着する「七尾城ルート」のまりん号を待つことになりました。
 30分の時間ロスになりましたが、待ち時間に飲み物やお握りやサンドイッチを買い込むことができました。

 バスに乗り約30分ほどで「城史資料館前」のバス停でおります。バス亭は城史資料館の駐車場にあり、真新しい待合所とトイレがありました。待合所の中には、七尾城に登るための詳しい地図や飲み物の自動販売機などもあったので、ぜひ立ち寄っていただきたいと思います。

 あいにく資料館は休館日でしたが、入り口の前に日本100名城のスタンプがあったので捺印します。
 資料館の庭には、古い記念碑が並び、一つは「あゝ、七尾城」の碑で、作詞家の高橋菊太郎が七尾城址を訪れた時に歴史を忍んで作詞されたといいます。「あゝ、七尾城」は、歌手の二葉百合子が歌っていますが歌詞の中には上杉謙信の「九月十三夜陣中の作」も挿入されています。上杉謙信が七尾城を攻め落とした後に、兵を休ませ、十三夜の美しい月光の下で酒宴を開いたときの作です。
 また、同じく高橋菊太郎作詞の「古城」の碑もありました。「古城」は歌手三橋美智也が歌って大ヒットしたそうですが、この歌詞も七尾城を彷彿させるという事で碑が建立されていました。

 さて、上杉謙信が怒涛の勢いで侵攻し、兵糧攻めで攻略・孤立させるも苦難の末に落城した七尾城跡へ向かいます。本丸まで2.2㌔です。資料館から1㍍もない民家の細道を抜けて本丸へ向かいますが、要所要所に標識があるので迷うことはありません。

 しばらく歩くと林になります。
 このように標識が頻繁に出てきます。このあたりに大手門があったそうですよ。

 広い直線の道に出ました。この道は「大手城下道」と呼ばれています。先の道が狭まっていますが、当時は幅が3㍍で路面には小砂利が敷き詰められ、両側には石積みの側溝が敷設されていたそうです。

 このように発掘調査時の状態の説明版もありました。

CGで再現した標識もあり、自分が立っている道が古の昔どうなっていたのかよくわかります。細道や林の中をうねうねやって来ましたが、当時は真っすぐな道が高屋敷まで続いていたんですね。戦国時代の城郭計画と登山が同時に楽しめますね。

高屋敷跡は今では竹藪の中ですが、付近にはこんな倉庫がありました。

 舗装された道に出ましたが、この辺りから本格的な登山道です。徐々に道も上り坂になっていきます。

 資料館から1時間ほど歩いたところで、分かれ道にやって来ました。どちらの道も七尾城に行けますが、三の丸、二の丸などの遺構を通る右の道を選びました。本丸まであと1.5㌔です。

 こんな階段状の坂道が延々と続き、息もあがっていきます。この道は城内臣下以外は通行ができなかったそうです。この道には蔵屋敷、七曲、時鐘跡、沓掛場などの遺構が残っていました。

 本丸まであと1.1㌔程の場所で見晴らしのいい場所がありました。お天気が良く、眼下に七尾湾が見下ろせ能登島もクリアに見渡せました。

 安寧寺跡まで登ってきました。ここには畠山氏の墓碑や七尾城攻防戦で滅んだ武士たちの慰霊碑などがありました。

 三の丸に登る長い階段です。このあたりから傾斜が増していき、もう足ががたがたです。

 南北110㍍、東西25㍍で曲輪の中で最大規模を誇ります。
 「三の丸」では、大堀切が見られます。二の丸と三の丸の間を人工的に分断した深さ26㍍もある堀切です。当時はつり橋で繫がっていて、敵が攻め込んで来たら橋を切り落とし侵入を阻んだといいます。

 「三の丸」から一旦堀切へ下り、「二の丸」へは更に急な階段を登っていきます。階段は回り込んでいて、梯子段を登っているような気になってきます。これぞ山城ですね。

 登りきったら「二の丸」です。
 ここで駅のコンビニで買ったおにぎりやサンドイッチでお腹を満たします。バスに乗り遅れたことで、食べ物を買うことが出来て良かったです。空は青空が広がりお天気も最高です。

 ここまで来たら本丸まではあと少しですが、長くなったのでここで一区切りさせていただきます。

筆者

岡山特派員

mami

岡山生まれの岡山育ち。岡山市内在住の生粋の「おかやまっ子」です。

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