90. 海外で本気のおせち作りチャレンジ!ウズベキスタンでおせち料理を作ってみた

公開日 : 2023年02月11日
最終更新 :

サローム(こんにちは)!

年末年始を日本に帰らず過ごした駐在員の皆様、お正月は何を召し上がりましたでしょうか?我が家では天下のヒルトンホテルに年越しそばとおせち料理を持ち込む暴挙に出たおととしの大晦日に続いて(当時の記事はこちらをご参照ください:7. タシケント最新高級ホテル・ヒルトンタシケントシティ宿泊レポート!)2年連続でおせち作りにチャレンジ。私一人でウズベキスタンに住んでいたなら絶対やろうと思わなかったであろうおせち作りですが、前回も今回も妻の提案で作ることになったのでした。
手前味噌で恐縮ですが、妻は4年前のモスクワ勤務時代にもおせち作りにチャレンジし、現地情報サイトにも取り上げられた(https://jp.rbth.com/cuisine/81449-roshia-de-osechi-ryouri-wo-tsukuru)ガチ海外おせち勢。ただある程度日本食材が入手できたロシアとは違い、なかなか食材探しに苦労していたのが前回のおせち作りinウズベキスタンの印象。果たして今回の再現度はいかほどだったでしょうか?我が家(というかほぼ妻)のおせち作りの模様をご紹介します。

ヒルトン・タシケント・シティ おせち料理持ち込み
2021年大晦日にいただいた手作りおせち料理と年越しそば。ヒルトンにこれを持ち込んだことのある在留邦人、世界でどれほどいるでしょうか...。

私たちは妻が首都タシケント在住、私がサマルカンド在住という、外国内遠距離夫婦または週末婚というスタイルで生活しています。年末年始の予定は、年明け直前まで私がタシケントの妻宅に滞在、その後サマルカンドへ移動して年越しはサマルカンドで、という日程でした。おせち料理については、ある程度食材が揃うタシケントで買い出しして、調理できるものは調理しておき、残りはサマルカンドで、という予定を立てていました。
私がタシケントに到着したのはクリスマス前でしたが、妻宅に着くとさっそく買い出しリストを発見します。さすが2年連続3回目の海外おせち作りともなるとやる気が満ち満ちているようです。

おせち料理買い出しリスト

まず取り掛かったのが栗きんとん...でしたが、ここウズベキスタンでは何と栗を食べる習慣がほぼ無く(現地の人に言わせると栗は豚が食うものだそう)、サツマイモのみで作ることに。要は芋きんとんです。ただサツマイモもこの国では一般的な食材ではなく、タシケントでは韓国人駐在員がよく訪れるミラバッドバザールで少し売っている程度。
このままだと色が薄くなってしまうので、茹でた時にターメリックを入れて色を濃くするのがポイントと妻談。

タシケントでおせち料理作り

田作り(ごまめ)は日本と変わらず作れましたが、この小魚も韓国食材店で買ったもの。在ウズベキスタン日本人の強い味方の韓国食材店ですが、我が家がよく行くお店の情報はこちらの記事(29. 駐在員必見・日本食材購入可能なタシケントの買い物スポット!ミラバッドバザール&アライバザール)をご覧ください。
また黒豆はなく、スーパーマーケット見つけた謎の豆の缶詰で代用。

タシケントでおせち料理作り
大根はそのまま「ダイコン」の名でどこでも売っているのでなますは簡単に作れる

続いて取り掛かるのがにしめ作り。まずは人参ですが、ウズベキスタンでは一般的なオレンジ色の人参のほか、黄色い人参もよく使われるのです。この国の代表料理プロフにも2種類の人参が入っていることが多いです。
今回もこの2種類の人参を用意。飾り切りにするとなかなか壮観です。

タシケントでおせち料理作り

やはり韓国食材店で調達したしいたけ、バザールの鶏肉、たまたまミラバッドバザールで発見した里いも、日本から持ってきたこんにゃくを入れ、ほぼ完ぺきな出来上がりのにしめに。

タシケントでおせち料理作り

これ以降はサマルカンドに移動し、こちらで残りを調達、調理。ただ大晦日から元日にかけて食材調達しようとすると、スーパーでは野菜がほぼ売り切れ、バザールはそもそも売り場がクローズという事態に見舞われました。ウズベク人も日本人同様、年末年始は家族や親戚で集まってゆっくり過ごす人が大多数なのです。
それでも野菜は、サマルカンド旧市街の市場シヨブバザールの片隅でこっそり営業していた売り場にて購入。他の食材も何とか買え、おせち作りチャレンジはサマルカンドの地でクライマックスを迎えます。

サマルカンドでおせち料理作り
魚のすり身はないので、伊達巻きはサマルカンドにある中華食材店で時々手に入る豆腐で代用

そして元日夕方、ウズベキスタン版手作りおせち料理がようやく完成しました!アンティーク布生地のテーブルクロスにスザニ刺繍のクッション、民族楽器と、我が家にあるありったけのウズベク雑貨とともに撮影。

サマルカンドでおせち料理
サマルカンドでおせち料理
サマルカンドでおせち料理
サマルカンドでおせち料理

完成したおせち料理の中で、先ほど説明できなかったものは、

・押し寿司(いくらもスーパーマーケットで購入)
・ローストビーフ(上に載ったピンクの玉はラディッシュで、茹でると色落ちしてしまったとのこと)
・まぐろの漬けとはんぺん(まぐろはスーパーマーケットで購入、はんぺんは日本から持ってきたもの)
・ロシア風にしんの塩漬けセリョートカとオリーブ
・小さいミカン(鏡餅用?と思うようなこのサイズのミカンがこの国に売っているのです!)

おせち以外、特にロシアのお酒のおつまみとして有名なセリョートカなんてどう考えてもおせち料理の中では異色すぎますが、日本から持参した日本酒と一緒に食べると最高に美味しかったのでよしとしましょう。そして最後はお雑煮で締め!

サマルカンドでおせち料理
右側の器はソビエトアンティーク食器。ソビエト食器と和食の奇跡のコラボ、なかなかオツなお雑煮です

この日はサマルカンドにお住まいの日本人の方数名を我が家にご招待し、このおせち料理を振る舞いましたが、皆さん喜んで召し上がって下さり本当に何よりでした。
ほぼ何も料理に参加していない(しいていえばエビの背ワタを取ったぐらい)私が言うのも何ですが、ぜひ駐在員の方や他の特派員の皆様も、1年後の年末年始はおせち作りにチャレンジしてみては?その国の土地柄が出たオリジナリティあふれるおせち料理になるかもしれませんよ!


それではコルシュグンチャ・ハイル(また会う日まで)!

筆者

ウズベキスタン特派員

伊藤 卓巳

根っからのスタン系大好き人間です。まだまだ知られていないウズベキスタンの魅力や情報を、サマルカンドより愛をこめてお伝えします!

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