スイスのベストシーズンはいつ? ピークを外して旅すればおトクで快適
自然の風景を楽しみたいスイスは、訪問時期選びが重要です。日本のゴールデンウィーク(以下GW)やお盆時期のように現地の旅行代金が高騰する時期は避けたいですし、天候がよくても現地の交通機関や宿泊施設が休業に入るシーズンは避けたほうが無難です。気候がよく快適な旅ができ、旅行費用が抑えられるシーズンはいつでしょうか?
スイスにも四季がある
スイスは日本同様に四季があり、景色の変化も旬の食べ物も楽しむことができます。また地方色豊かなお祭りもありますので、地元の人に混じってその季節のイベントを満喫できます。スイスの花畑のシーンは夏のアルプスを思い浮かべる方が多いでしょうが、春先の平地の花々や果樹の開花も見事です。
スイスは緯度が高く標高が高いエリアが多いので、日本でいえば東北地方の気候に似たところがあります。山のエリアは中央アルプスや北海道のスキーリゾートをイメージするとわかりやすいでしょう。赤く色づく木々は少ないですが、秋はレルヒと呼ばれるカラマツの見事な黄葉の景色を見ることができます。
旅の目的がかなう時期がベストシーズンだが……
スイスに旅する目的は人ぞれぞれでしょう。花々を見ながらアルプスのハイキングを楽しみたいならやはり夏、都市滞在や芸術に触れるなら秋以降がおすすめです。日本の休日にしか休めないという方は目的地をどう選べばいいでしょうか。
7~8月の夏休みシーズンはスイスも夏のベストシーズンです。存分に楽しみましょう。ではゴールデンウィーク(GW)はどうでしょうか。実はこの時期のスイスは観光シーズンとしては中途半端な時期で、山の観光は楽しめません。しかし、観光のオフシーズンなので、観光地は比較的空いていますし、数少ない営業中の山岳リゾートに行けば、真冬そのものの雪化粧した景色を楽しむチャンスもあります。また平地ではタンポポや果樹の開花シーズンで、こんなにも華やかな景色の出合えるのかと驚くほど色彩豊かな景色を満喫することもできます。
狙い目は初夏と秋
過ごしやすい気候のもと、絶景や現地のイベントを楽しむには6月から7月上旬にかけての初夏と、9月中旬から約1カ月の秋の旅行シーズンに訪問するのが狙い目です。初夏は観光客がまだ少ないのですが、山の観光はスタートしており、花畑のハイキングを楽しむチャンスもあります。標高が違う場所を訪れれば、夏と雪解け直後の早春の景色を1回の旅行で体験することができます。
秋は芸術系のイベントも多く、10月近くになれば黄葉の景色とジビエ料理を楽しむことができます。晩秋は屋台の焼き栗も楽しみに加わります。日本からの航空券代も、夏やGWに比べ安く押さえられます。現地の気候がよく混雑もそれほどではない、しかも旅行費用も安く押さえられると、このシーズンの旅行はさまざまなメリットがあります。
どんな服装、持ち物を準備すればいいの?
スイス行きを考える方から最も多かった質問がこの服装アドバイスでした。2000年代頭まではある程度のパターンを伝えることができましたが、2005年くらいからスイスでも猛暑の夏が始まり、標高の高い山岳リゾートに滞在する場合でも半袖シャツ持参をすすめるようになりました。
今服装アドバイスを求められたら、5月から9月までの旅行なら、真夏と冬とすべての服装を準備することをおすすめします。そのくらい気候の振れ幅が大きくなっています。足りない服は現地調達すればいいのでは? と思われる方もいるでしょうが、スイスでの衣類調達は高額です。質はいいのでサイズが合えば長く使えますが、同じものなら日本でより安く購入できます。
あと大事な持ち物アドバイスをもうひとつ。日焼け止めを必ず持っていきましょう。保湿剤も必須です。ニベアNIVEAならスイスで購入しても安価ですので保湿剤は現地調達でもOKですが、日焼け止めは肌との相性もあるので、いつも使っているものを持っていくことをおすすめします。
注意! 真冬はハイシーズンです
冬はオフシーズンという観光地は多いですが、スイスの山のリゾートは夏よりも混雑し物価も上がるハイシーズンです。ウインターアクティビティを楽しむ観光客でにぎわうからです。ホテル代は1年で最も高額な時期になる上、連泊を求められることも。もっとも冬の山の上は実は雲が切れて天気がいいことが多く、スキーコースやハイキングコースもきちんと整備されているので、夏に劣らずアクティブに楽しむことができます。マイナス点は旅行代金が高くつくことと、場所によっては混雑することだけです。冬もベストシーズンですので、楽しみましょう!
スイス旅行のバイブル『地球の歩き方 スイス 2024~2025』は3年ぶりの改訂版!
ただでさえ円安、物価の高騰と海外旅行好きにとっては厳しい時代、他の国に比べて物価が高いスイスは訪れる時期などでも旅費が大きく変わってきます。3年ぶりの改訂となった『地球の歩き方 スイス 2024~2025』ではスイスをお得に旅するテクニックも数多く掲載。節約派にも優しいガイドです。
筆者
地球の歩き方スイス記者
小山田 浩明
写真撮影の現場キャリアは30年以上で、リバーサルフィルムの時代から一眼レフで撮影しています。世界にはまだまだこんな場所がある、という感動をお伝えできればと思います。
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