【サウジアラビア取材日記 DAY 2】リヤド市街散策
23年7月に取材で訪れたサウジアラビア。2日目は“栓抜きビル”ことキングダムタワーや、世界遺産「ディルイーヤのツライフ地区」などリヤド市街の散策です。
DAY 1の記事はこちらもご覧ください。
ひと眠りすると既に太陽が上がっていました。この日のホテルは『ハイアット プレイス リヤド アル スレイマニヤHyatt Place Riyadh - Al Sulaimania』を利用。朝食を7時すぎには済ませ、ホテルの周辺を散策します。
- 店名
- Urth Caffe Tahliya - Riyadh
- URL
- http://www.urthcaffe.sa/welcome/index
サウジアラビアはコーヒー輸出国のイエメン、エチオピアなどに近いためか、コーヒーのレベルがとても高いです。地元の皆さんはカフェラテに大量のシロップを入れて飲んだり、日本人には結構甘めな味付けが好みの様子でした。現地を訪れる際にはぜひ一度、ドリップコーヒーも試してみてください。
サウジはペットボトルの水の値段は1本1リヤル(約40円)程度と手ごろですが、コーヒーなど人の手が入るものをお店で頼むと一気に値段が上がるので、うまく使い分けるのがポイントです。今回の旅で店で作っているコーヒーやドリンクが500円を切ることは最後までありませんでした。
ちなみに、レストランに入るときに出てくるアラビアコーヒーは、コーヒーという名前はついているものの、ほとんどカルダモンやジンジャーベースのスパイスティーに近いものなので、別物ととらえておきましょう。こちらも暑いサウジにピッタリで熱い飲み物なのに飲むと清涼感が広がり、一度慣れると飲まずにいられなくなっていました。
国立博物館でサウジアラビアの興りとイスラムの世界観に触れる
ホテル周辺の散策を終えて、国立博物館へと移動します。
ここは地球の誕生から近代までをサウジアラビアの歴史観を基にした説明で見て回れる面白い博物館です。説明も科学的な内容は馴染みのある表現で書かれているのですが、そこにイスラム的な世界観の内容が追加されていたりするので、文化の違いを体感することができます。
隣接しているムラバ・パレスはアブドルアジズ初代国王の謁見の間や重臣たちの部屋、当時国王が乗っていた車などの展示があります。
説明書きはすべてアラビア語か英語のみなので、中東の歴史や文化に興味がある方は事前に書籍などを読んでから訪れると新しい発見があるかも…。(旅の前に『サウジアラビア』(高尾 賢一郎著・中公新書)を読んできたのですが、サウジ初心者の方はぜひ)
リヤドのランドマークでサウジの発展を感じる
リヤド北部にあるラグジュアリーホテルAscott Rafal Olaya Riyadhに併設された複合施設Ramla Terraza内にある地中海料理『アイリス・カフェIris cafe』でランチを取り、午後はリヤドに着いた時にひと際目に入る“栓ぬきビル”『キングダム センター タワー』に向かいます。
iris caffe Riyadh
- 住所
- King Fahd Branch Rd, As Sahafah
車で走り始め少し経つと、ついにホテルからも見えたあの“栓抜き”とご対面です。
この「キングダムビル」はラグジュアリーホテル『フォーシーズンズ ホテル リヤド』とショッピングモール、オフィスが入っています。フォーシーズンズには今現在、リヤドのサッカーチーム、アル・ナスルに所属しているクリスティアーノ・ロナウドが泊まっていたホテルとして地元で有名です。(元々サウジのチームはアル・ヒラルしか知らなかったのですが、アル・ナスルとアル・ヒラルの1戦はリヤド・ダービーとして特にアツい試合が繰り広げられるそうです。いつか見てみたい…)
今日の目当ては展望台なので、これらを横目に、栓抜きの一番上の部分にある『スカイ ブリッジ』へとそそくさと移動。リヤドで一番高くて目立つこのビルから、市街の風景を望みます。
元々ワディ(涸れ谷と教わった記憶がありますが、アラビア語では単なる谷の意味で使われているそうです)にあった内陸の都市・リヤドは交通の要衝であり、サウジ王家のサウード家の本拠地でもあった場所です。ガイドの方によると、今郊外には世界で最大の庭園の建設が予定されているそう。時価総額で米Apple社を超える世界第1位企業、アラムコを擁するサウジ、これから凄い勢いで発展していくのでしょう。
昔のリヤドを垣間見れる世界遺産ツライフ地区へ…
夕暮れが近づき移動したのが本日のハイライトになったディルイーヤad-Dir'iyahという町にあるツライフ地区At-Turaif Districtです。
実は現在のサウジ王国は第三次王国にあたります。このツライフ地区はその第一次王国(1818年に消滅)が存在した当時の建物や、さらに以前の15世紀に建てられた遺構を修復した建築物で構成されています。簡単に言うと、アラビア半島のど真ん中にあるオアシスと交通の要衝を守る城塞です。オアシスからオアシスへ移動するアラビアでの当時の生き方を考えると、ここがいかに大事な場所だったかがわかります。2010年に世界遺産に登録されました。
地元の生活を支えるスーク(市場)でトーブやアバヤを物色
リヤドのスーク(市場)は夕方にオープンし始めます。リヤドで最も古いスーク(市場)のひとつである『タイバ・マーケットTaibah Markets』や隣接する『アル・オワイス・マーケットAl Owais Markets』では日本では見たことのないサイズのカーペットや、素朴なデザインの家具、スパイスなど生活に必要なものがなんでも売っています。ここでは、サウジアラビアの正装のトーブを購入しました。(女性の正装はアバヤです)
タイバ・マーケットTaibah Markets
- 住所
- King Fahd Rd, Riyadh
- 営業時間
- 9:00~0:00(夕方から開店する店が多い)
お茶や軽食を出す店もあるので、店を回りながら好みのお土産を見つけてください。お土産選びに夢中になって迷子にならないように注意しましょう。
明日はサウジアラビアの高原リゾート・アブハへ移動します。
筆者
上原 康仁
登山関連情報の発信が多いです。
【記載内容について】
「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。
掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。
本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。
※情報修正・更新依頼はこちら
【リンク先の情報について】
「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。
リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。
ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。
弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。