グリーンシーズンも魅力たっぷり、東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブ。

公開日 : 2023年07月28日
最終更新 :
筆者 : 伊澤慶一

冬はパウダースノーで人気のニセコに、2021年に誕生した「東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブ」。リッツ・カールトンの中でもとっておきのサンクチュアリ(聖地)に建てられたホテルにのみに許される「リザーブ」ブランドを冠し、羊蹄山に抱かれたロケーションはニセコの大自然を満喫するのにこれ以上ない環境です。冬はもちろん、実は夏も魅力たっぷりなニセコから、滞在の様子をレポートします。

日本初、世界で6軒しか存在しない「リザーブ」ブランドとは?

ゲストがチェックインを行う1階ロビーラウンジ。窓の外には雄大な羊蹄山がお出迎え
ゲストがチェックインを行う1階ロビーラウンジ。窓の外には雄大な羊蹄山がお出迎え
羊蹄スイート(108㎡)からの景色。人工物が一切ない、圧倒的な大自然が広がります
羊蹄スイート(108㎡)からの景色。人工物が一切ない、圧倒的な大自然が広がります

初めてのニセコ旅で、パウダースノーとインターナショナルな雰囲気に魅了されたのが昨年12月のこと。あれからわずか半年……、早くもまたニセコに戻ってきてしまいました(笑)。今度の滞在はグリーンシーズン。ホテルステイと周辺観光を主目的に、マリオット・インターナショナルの傘下にある、東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブに滞在しました。

チェックインして早々に感動したのが客室からの景色! 蝦夷富士こと羊蹄山が視界いっぱいに広がるビューは、思わずため息が漏れるほどの美しさでした。「とっておきの場所(=リザーブ)」に建てられたリッツ・カールトンのみがそのブランド名を許されるだけあって、ロケーションの素晴らしさは世界でも屈指。一面緑に覆われた夏の景色も見事でしたが、パウダーの舞う雪景色もさぞかし素晴らしいはずと容易に想像がつきます。ちなみに2023年7月現在、リザーブブランドは世界でわずか6軒しかなく、日本ではニセコだけ。ホテルのある東山温泉地区は泉質が優れた名湯でも知られていて、温泉からもリザーブブランドが選んだこの土地のパワーを感じることができます。

客室数はスイートを含めて50室。花鳥風月をデザインコンセプトとしており、壁紙やクッション、カーペットなどは窓の外のニセコの美しい自然に溶け込むかのよう。一方、バスルームには大理石や御影石が惜しみなく使われ、全部屋ダブルシンクかつビューバス仕様の豪華な造りに。アメニティはスパと同様ソティス社のものや、地元のニセコ高橋牧場に特注したミルクバスソルト、そしてバスローブは大人だけでもキッズ用も用意してくれるなど、細部までこだわりが感じられます。

ホスピタリティ面もさすがリッツ・カールトン・リザーブブランド。ゲストには「Do San」(道産)と呼ばれるパーソナルホストが付き、靴の掃除やアイロンがけ、また近場のレクリエーション提案や地元人しか知らないようなグルメ店の案内など、温かくも上質なおもてなしを提供してくれます。とっておきの聖地で、極上のラグジュアリーステイを叶えてくれる……そんなリザーブブランドのコンセプトを実際に随所で感じることができました。

その土地への敬意から、「RITZ-CARLTON」より地名を先に表記するリザーブブランド
その土地への敬意から、「RITZ-CARLTON」より地名を先に表記するリザーブブランド
ニセコの自然に寄り添い、日本古来の「花鳥風月」をデザインコンセプトにした客室
ニセコの自然に寄り添い、日本古来の「花鳥風月」をデザインコンセプトにした客室
部屋の浴室は、トラベル+レジャー誌の「世界で最も美しいバスルーム20選」に選出
部屋の浴室は、トラベル+レジャー誌の「世界で最も美しいバスルーム20選」に選出
パリに本店を構えるソティスが監修する「スパ チャシ ラ ソティス」
パリに本店を構えるソティスが監修する「スパ チャシ ラ ソティス」
滞在中、身のまわりの世話してくれるのが「Do San」(道産)と呼ばれるパーソナルホスト
滞在中、身のまわりの世話してくれるのが「Do San」(道産)と呼ばれるパーソナルホスト

選べるふたつのダイニングで、北海道ならではの食を堪能

カウンター7席の「寿司なぎ」。おまかせスタイルで握ってくれる板前の徳永氏
カウンター7席の「寿司なぎ」。おまかせスタイルで握ってくれる板前の徳永氏
全64席のオールデイダイニング「ゆきばな」。朝食もこちらでいただきます
全64席のオールデイダイニング「ゆきばな」。朝食もこちらでいただきます

富裕層が多いこともあり全般的にレベルが高いニセコのグルメ。ここ東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブに入っているふたつのダイニングも非常にクオリティが高く、ゲストを楽しませてくれるものでした。モダンで心地よいインテリアデザインに囲まれ、窓の外には羊蹄山。そんな空間で北海道ならではの食材と料理、お酒が楽しめるときたら、気分が高まらないはずがありません。

まず初日は「寿司なぎ」ではおまかせコースをいただきました。北海道産のタコや甘海老などのお造り、続いて道東で獲れた花咲蟹の身と蟹味噌にお酢のジュレを添えた小鉢料理など、スタートから北海道の味覚が惜しみなく登場します。お寿司のシャリも、小粒ながら甘味の強い蘭越町産ななつぼしを使用。寿司ネタは全国から選りすぐりのものを取り寄せていますが、野付半島のほっき貝、シマアジやタラバガニ、マグロ、ボタンエビ、アイヌネギ(ギョウジャニンニク)を添えたサクラマス、そしてウニの食べ比べなど、日本の寿司文化の素晴らしさを堪能する感動的なディナーでした。

そして翌日の「ゆきばな」では、アミューズブーシュ、アペタイザー、メイン、デザートからなるコース料理をいただきました。ワインのペアリングもお任せしましたが、余市町のキャメルファームワイナリーから泡・白・赤と、すべて日本ワインで合わせてくれたのも北海道ならではの嬉しい体験。「牡丹海老の天婦羅」にはレジェント100%のブリュット、「アボカド 楚蟹 酢味噌」にはケルナーの白、そして「道産豚スクエアシチュー 新じゃが添え」にはピノノワールと、美食と繊細な日本ワインのマリアージュに酔いしれました。

※メニューは季節によって変わります

寿司なぎのお造りに合わせたのは地元でルピシアが醸造する「羊蹄山麓ビール ニセコワーズ」
寿司なぎのお造りに合わせたのは地元でルピシアが醸造する「羊蹄山麓ビール ニセコワーズ」
バフンウニ(左)とムラサキウニ(右)。6月はどちらも食べられてラッキー!
バフンウニ(左)とムラサキウニ(右)。6月はどちらも食べられてラッキー!
こちらの花咲蟹で出汁をとった味噌汁も忘れられない一品
こちらの花咲蟹で出汁をとった味噌汁も忘れられない一品
ゆきばなのアペタイザーでは「アボカド 楚蟹 酢味噌」を選択
ゆきばなのアペタイザーでは「アボカド 楚蟹 酢味噌」を選択
キャメルファームワイナリーのピノノワール。あまりのおいしさに翌日余市町まで買いに行きました
キャメルファームワイナリーのピノノワール。あまりのおいしさに翌日余市町まで買いに行きました
ゆきばなは朝食ビュッフェも豪華。ニセコ高橋牧場の飲むヨーグルトなど、こちらも地域に密着した内容
ゆきばなは朝食ビュッフェも豪華。ニセコ高橋牧場の飲むヨーグルトなど、こちらも地域に密着した内容

グリーンシーズンもやることいっぱいのニセコステイ

ニセコビレッジゴルフコース。GPSゴルフナビゲーションをカートに搭載し快適なラウンド!
ニセコビレッジゴルフコース。GPSゴルフナビゲーションをカートに搭載し快適なラウンド!

そしてなんと言っても、ホテル周辺で自然に触れたアクティビティを体験してこそ、東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブの素晴らしさが理解できるというもの。冬は直接ニセコビレッジのゲレンデへ、スキーイン・スキーアウトが可能な利便性を持ち合わせていますが、実は遊びの選択肢の数で言えばグリーンシーズンの方が多いかもしれません。

夏のニセコビレッジでは、やはりゴルフは外せません。ホテルからニセコビレッジゴルフコースのクラブハウスまで、徒歩もしくは送迎車で簡単にアクセス可能。正面に羊蹄山を望むニセコならではのダイナミックなコースに、思わず1.5ラウンド、2ラウンドと回りたくなることでしょう。中には704ヤード、パー6の超ロングホールもあり、飛ばし屋の方は腕がなるのでは? 真夏でもだいたい最高気温30度以下と清々しい気候なので、快適にゴルフを堪能することができます。

子連れのファミリーには、自然体験グラウンド「ピュア」がおすすめです。こちらもニセコビレッジ内にあり、木々の中を探検するようなツリートレッキングや、空中を滑走するジップラインといったスリル満点のアクティビティだけでなく、小さなお子様でも楽しめる「ふわふわビッグスライダー」や、フリスビーでターゲットを狙う「ディスクゴルフ」など、幅広い年齢層が楽しめるのが特徴。冬季ゲレンデだった場所に設置されているので、東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブの目の前にあるのも魅力です。

吊り橋やロープを渡る「ピュア」ツリートレッキング。初級・上級あり、大人でも楽しめます
吊り橋やロープを渡る「ピュア」ツリートレッキング。初級・上級あり、大人でも楽しめます
比較的風がおだやかな早朝に催行される熱気球係留フライト
比較的風がおだやかな早朝に催行される熱気球係留フライト

さらにホテルから車ですぐのところで体験可能なのが「熱気球係留フライト」。地上30m、1回約5分の空の旅で、8月31日までは毎朝催行(9月18日までは土・日・祝の朝のみ営業)しています。雨や風のある日は中止となってしまいますが、晴れた日に気球から眺める羊蹄山やニセコアンヌプリの絶景は忘れられない光景になることでしょう(体験希望の方は要予約)。

ほかにもホテル周辺で立ち寄りをおすすめしたいのは「ニセコ高橋牧場」。牧場で搾りたてのミルクを使った飲むヨーグルトやソフトクリーム、シュークリームなどが食べられる「ミルク工房」や、高橋牧場の牛乳を使ったチョコレート菓子を販売する「カカオクラウン」など、北海道らしいおやつやおみやげを探すのにぴったり。

もうひとつ、お酒が好きな方であれば「ニセコ醸造所」も必須のスポット。新潟県魚沼市で清酒「八海山」を製造する八海醸造が2021年にオープンした醸造所で、ニセコアンヌプリの豊富な伏流水でウイスキーやジンを製造しています。ウイスキーはまだ熟成中のため市販されていませんが、クラフトジン「ohoro」は既にショップで販売しており高い評価を受けています。製造過程を見学できるツアーはウェブからの予約制。牧場も醸造所も、いずれもホテルから近くアクセスも容易。ホテルのチェックイン・アウトの前後に都合のいい時間を予約して、見学してみてはいかがでしょうか?

ニセコ高橋牧場。おみやげにチーズやヨーグルトをチルド配送することも可能です
ニセコ高橋牧場。おみやげにチーズやヨーグルトをチルド配送することも可能です
ポットスチルという蒸留器を使ってウイスキーのニューポット(原酒)をつくる工程を見学
ポットスチルという蒸留器を使ってウイスキーのニューポット(原酒)をつくる工程を見学

以上、ホテルも周辺観光も魅力的な東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブの旅のレポートでした。

ニセコは冬がトップシーズンですが、逆に夏は比較的安い値段でいいホテルに泊まれるのが魅力のひとつ。気候も快適で、かつホテル周辺には大人からファミリーまでそれぞれ楽しめる豊富なアクティビティが揃っています。もちろん夏・冬だけでなく、365日それぞれ美しさがあるニセコ山麓の自然。その魅力を、リザーブブランドの特等席で堪能してみてください。

東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブ
https://www.ritzcarlton.com/ja/hotels/ctsrz-higashiyama-niseko-village-a-ritz-carlton-reserve/overview/

※当記事は、2023年7月25日現在のものです

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◎外務省海外安全ホームページ
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
(関連記事)https://www.arukikata.co.jp/web/catalog/article/travel-support/

筆者

トラベルエディター

伊澤慶一

70ヵ国ほど旅してきましたが、ベタにハワイと軽井沢が好きです。

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