【岡山】4年ぶりの建部まつり『御旅所祭』 ~岡山市建部町~
こんにちは~。岡山特派員のmamiです。引き続き建部まつりの模様をお伝えします。
仮屋(御旅所)に神輿が収まり、神事が終わると広場では棒遣いと獅子舞いが奉納されます。厳かに3頭の獅子が神輿を目指しながら進む神楽奉納です。お囃子にも何曲かあるようで、地元の人に教えてもらいましたが、私にはどれも同じに聞こえます。
この後は、八社の神社がそれぞれに神楽を舞います。八社がてんでバラバラに演奏するので、境内一帯は鉦と笛、太鼓の音が満ち、まるでガムランの演奏の音のようにも聞こえます。
この地域の獅子舞いは動きが激しく、 二人一組で息を合わせ、地を這い、空を飛び、短時間の内に素早く舞い手が入れ替わります。獅子頭の担当者は歯の力だけで獅子頭を支えていると聞き驚きました。
神楽奉納の次は棒遣い奉納です。棒の叩き合う音が林にこだまし、見事な演武に目が釘付けとなります。建部町は、戦国時代から続く古武道の「竹内流」(たけのうちりゅう)が発祥した地です。術技のひとつに「ぼう」(棒杖)があるので、この動きはそちらからの流れを汲んでいるかもしれませんね。
それぞれ、天狗や鬼の面をつけ、小学生や女の子も演舞をしています。面や衣装は手作りで何百年も続く伝統を守っているそうです。
棒遣い奉納が終わったら、賑やかなお囃子とともに三段神楽奉納が始まります。三段神楽というのは、このように獅子頭を被った人がいちばん上で、3人で肩車をするように立ち上っています。
仮屋(御旅所)から八基の神輿が出て、きました。いよいよ、祭りのクライマックスです!
一基づつ、神輿を担いで勢いよく下りてきます。全部の神輿が降りてきたら「宮開」です。
仮屋からでた神楽は社頭に整列し、宮司の合図で一斉に「オーッ!」と叫び、 神楽を高く上げ、数分間の静止。壮観な眺めです。
最も高く上がった神楽が神様に喜ばれるとあって、どの神輿も爪先立って、指で担ぎ棒を支え、競い合うといいます。 これを「高々(たかたか)」と呼び、この祭りの最終の見どころとなります。
高々の後は境内を練り歩き、一基ずつ神輿が拝殿前で拝礼し、神輿を揺らし、声を上げ降りて行きます。七社八幡宮の神輿も、拝殿横で神輿を揺らし、降りていく神輿を見送ります。この「宮立ち」をもって祭りはお終いとなりました。
いかがだったでしょうか。「地球の歩き方」の特派員となって、県指定重要無形民俗文化財といわれる祭りに目を向けるようになりました。祭りの中に身をおくと、迫力と共にそこに住む氏子衆の熱意がひしひしと感じられます。県内には約35の重要無形文化財があるので今後も興味深いものを取り上げていきたいと思います。
県指定重要無形民俗文化財
№14 太鼓田植 2022/6/9 600年の歴史を持つ「太鼓田植」を後楽園で ~後楽園周辺~
№27 誕生寺二十五菩薩練供養 2023/4/5 日本三大練供養の1つ「誕生寺会式大法要」 ~久米南町~
№34 加茂大祭(総社宮)2018/6/21 古の昔より950年余り続く「備前加茂大祭」 ~吉備中央町~
筆者
岡山特派員
mami
岡山生まれの岡山育ち。岡山市内在住の生粋の「おかやまっ子」です。
【記載内容について】
「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。
掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。
本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。
※情報修正・更新依頼はこちら
【リンク先の情報について】
「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。
リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。
ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。
弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。