美容院でもまずはティー♪「紅茶の国イギリスで散髪」
海外在住者であれば「一時帰国でまずしたいこと」リスト、なるものが皆さんそれぞれあるかと思いますが、私のなかで外せないのは歯医者と並んで美容院へ駆け込むこと。
それでも、そうそう帰れるわけでもないのでときには現地のお店にお世話になることも。というわけで、またまたイギリスのローカル美容室「ゴースト(Ghost)」へ行ってきました。
まずは一服
ゴーストは南ロンドンに3店舗を構え、今回の予約はそのうちの1店舗で直接しました。ヘアカラーをしたい旨伝えると、皮膚のアレルギー検査(パッチテスト)をするためにその場で耳の後ろに薬剤を塗られ、2日ほど反応を見るように言われました。なにもなければその後半年間はテストなしでカラーを何度でも利用できるそうで、ずいぶんとしっかりしている印象を受けました。
日本でも美容院でのドリンクサービスは普通にありますが、お茶の国イギリスではその重要度が並でない気がします。当日は早めに着いてしまったせいか受付で名前確認が済むやいなや、「お飲み物はなににいたします?」と、さっそくのお伺いに一瞬「ここは飲食店か⁈」と思ってしまったほどです。
無難にホットティーを頼んでおきましたが、周りを見るとグラスに入ったレモネードのようなソフトドリンクっぽいものを置いている席もあり、そもそも「ドリンク代(refreshments )」として料金に含まれているのでいろいろあるようです。
気持ちのよいヘッド・マッサージ
イギリスでは高級な歯医者でも上着は預かってくれず、着たままモコモコになりながら治療を受けた経験があるので、美容院でもさほど期待していませんでしたがそこはサービス業、きちんと「お預かりします」と立派なクローゼットに収納してくれました。
予約時間ピッタリに席に通されると黒の衣装でバシっと決めた「スタイリスト」が現れ、この日の要望を聞いてくれました。ゴーストにはほかに「シニア・スタイリスト」「ダイレクター」「アーティスティック・ダイレクター」という役職があり、日本でいう指名料と同じように値段が変わってきます。
私はもっとも安い「スタイリスト」をお願いしましたが、いつもながら前髪などでウジウジと優柔不断な私に辛抱強くつきあい、ハキハキした物腰でアドバイスしてくれる様は自信にあふれ、十分安心できました。
髪型が決まるとシャンプー台に移り、適温のお湯で髪を洗いヘッドマッサージまでていねいにしてくれました。海外でありがちな水が冷たかったりぬるかったり、耳に水が入って手荒いといった不快感もなく、日本と同等レベルのサービスが心地よかったです。
イギリスの美容師事情
美容院での過ごし方といえば、日本では雑誌を読むか美容師さんとおしゃべりするか寝てしまうなんてことも可能ですが、こちらでは雑誌は出てこないので話好きのイギリス人としては自然と会話が弾んでいるケースが多いです。
周囲ではクリスマス休暇の話などをしていましたが、私のスタイリストさんは決して無愛想な訳ではないですが、しきりに「下を向いててください」「こちらに傾けてください」と集中力がすごかったのもあり、なかなか話しかけるのに勇気がいりました。
せっかくのローカル体験なので業界話などを聞きたく、頃合いを見計らってコロナ禍での仕事について質問してみると、もちろん影響は受けてロックダウン中に仕事はなかったけれど、英政府からの「一時的な自宅待機 (furlough)」への支援金があったしその後の客足もさほど変わらずそう悪くもないわ、と答えてくれました。
彼女自身はゴーストに来てまだ1週間なので、この店の繁盛ぶりについては正直まだわからないけれど、とは言っていましたがもともとここはインターン先だったそうです。
そこでイギリスで美容師になる方法を聞いてみると、1年完結型の専門コースを持つ学校があり、通常そういったところで2年分受講するとのこと。そのあとはだいたい彼女のように、どこかの美容院で見習いとして掃除などをしながら修行するのが慣例ですが、もちろん見習い先が見つからないこともあるそうです。
初めてお客さんを受け持ったときの気持ちを聞いてみたところ、しばらくは慣れるまで先輩がOJT方式でビッタリくっついてくれるので不安になることはあまりなかったそう。
最後に以前より気になっていた、こちらの美容院でカットしてもらう髪型は毎回担当者との話し合いだけで決まるのか、ヘアカタログのようなものは置いていないのか確認しました。彼女曰くカタログはないので、自分でイメージ画像を持参する客が多いとのことです。
やはり、イギリスの人たちでもそういったことをするんですね! 私はいつも四苦八苦しながら口頭のみで希望を伝えており、これが長らく現地の美容院を利用するハードルになっていたのですが、写真を見せてもおかしくないんですね。
結局今回ヘアカラーは省いたので、お代はシャンプー・カットのみで£36と良心的で、£20ごとに押してくれるというスタンプカードまでもらったので今後はより気軽に利用したいと思います。
ゴースト(Ghost)
筆者
イギリス特派員
パーリーメイ
2017年よりロンドン南部で家族と暮らしています。郊外ならではのコスパのよいレストラン、貴族の邸宅、城めぐり、海沿い情報などが得意です。
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