2024年台北の最新情報！ガイドブックにもまだ載っていないスポット・グルメを現地在住日本人ライターが紹介

台北ドーム（台北大巨蛋）は2023年11月14日・18日にプレオープンしたばかりのドーム付きスポーツ施設。12月3日に第30回BFAアジア野球選手権大会を皮切りにグランドオープンしたまさに最新スポットです！　2023年12月2日に行われた記念式典では日本から王貞治さんが始球式に参加するなど、野球が盛んな台湾で今最も注目されている施設です。　野球ファンはもちろん、ドーム飯やオリジナルグッズに興味がある方も楽しめる施設です！

観客動員数が4万71席の台北ドームは、2012年に着工して本来は2014年に完成予定でしたが、安全面の観点から工事が中断していたため、約10年遅れで悲願の完成となりました。

台北ドームの特徴のひとつがその天井の高さ。東京ドーム（56.2m）よりも高い74.5mあり、日本のミズノ社製の人工芝が採用されています。ドーム内は土産店や飲食店などの売店もあり、さらにスイートルームが36室設置されるなど、野球の試合のみならずさまざまな用途で使用される予定だそうです。今後世界的スターが台北ドームの地を踏むのも近いかもしれません…。

ドーム周辺の「ドームパーク」にはホテルや百貨店、オフィスビルなどが隣接しているので試合やコンサートの前後も退屈しません。さらに最寄りのMRT国父紀念館駅5番出口から直結なので、突然の雨が多い台湾で雨に濡れず移動できるのは嬉しいですね。

筆者が2023年12月中旬に現地を訪れた際は、ドーム周辺にたくさんの市民が集まっていて読売ジャイアンツのTシャツや野茂英雄選手のユニフォームなど、思い思いの衣装に身を包み野球を楽しんでいる様子がうかがえました。

2023年9月下旬にオープンしたYES!LIFE 裕隆城。

「裕隆汽車」の自動車工場跡地に建設され、最寄り駅はMRTの大坪林駅です。駅からは徒歩で約10分程にあります。
台北に隣接する新北市最大の商業施設で、11万9千坪もの敷地面積を誇ります。施設内にはアジア最大のEslite誠品生活をはじめ250ものブランド店が出店しており、連日賑わいを見せています。

台北の南部に住んでいる筆者はYES!LIFE 裕隆城がオープンするのを待ちに待っていた地元民のひとりで、今までも買い物には困らなかったのですが、ちょっとお出かけするおしゃれな施設があまりなかったので念願のショッピングスポットといった感じです。

実際に行ってみた印象は、若者をターゲットにしたおしゃれなテイストもありつつ、子連れのファミリーも楽しめるような施設でした。レストランが充実しているのはもちろん、子供が遊べるスペースや室内でロッククライミングが楽しめるエリアなど、天気に左右されず一日中楽しめるスポットです。

2023年4月29日にオープンしたNOKE 忠泰楽生活。最寄りはMRTの剣南路駅で地上7階、地下3階建ての大型商業施設です。台湾通の方であれば最寄り駅を聞いて「あれ？」と思うかもしれません。そう、台北の大型レジャースポットの美麗華百楽園に隣接する形でオープンしました。NOKE 忠泰楽生活の2階には連絡通路があるので、わざわざ外に出る必要なくふたつのショッピングモールを行き来できます。

NOKE 忠泰楽生活の“NOKE”とは、基隆河の北に位置することから「north of Keelung River の略」というほかに、ノック（knock）の発音と同じで、“人生の扉をノックし、生活にあらたな変化をもたらそう”という意味がかけられているそうです。とても考えられたネーミングですね！

施設内には、中目黒のコーヒーショップONIBUS COFFEEや台湾でも大人気のSAKImoto Bakeryをはじめ、日本の建築家の隈研吾氏が空間設計したレストラン火鍋「明粵」など、日本と関わりのあるお店も多数出店しています。

2021年にミシュランで新たに導入された評価指標「ミシュラングリーンスター」。フードロスの削減や地産地消に努めるなどのサステナブルに取り組むレストランへ授与されます。

日本と比べてベジタリアン人口が多い台湾では野菜中心のメニューを提供するお店が多くありますが、台北市内で展開している「小小樹食」もそのひとつ。ここは2022年にミシュラングリーンスターの称号を得た数少ない店のひとつです。2023年にオープンしたDiamond Towers店では、食事だけではなくドリンクやスイーツのショップも併設されていて連日多くの人でにぎわっています。

筆者が訪れた平日のランチタイムはカウンター席であれば案内可能とのことで無事入店できましたが、人気店なので確実に入店したい場合は事前予約がおすすめです。メニューはQRコードを読み込んで確認、オーダーは店員がテーブルまで聞きに来てくれます。その際に牛乳や卵の摂取は問題無いかなどの確認も行います。

筆者がこの日注文したのはよだれ鶏のご飯、口水雞飯（390元）。名前だけ聞いて想像するような鶏肉がご飯を覆っているものではなく、分厚く切ったエリンギを鶏肉に見立て、ブロッコリーやビーツ、アスパラガスなどの野菜をふんだんに使用したスパイシーな一皿です。写真で見てもエリンギが鶏肉に見えますよね。

食感とコクを出すための砕かれたピーナッツが良いアクセントとなり、咀嚼数も増えるのでお腹が満たされ、まさに健康的な食事です。

食後のデザートに注文したアールグレイのシフォンケーキ（190元）もとってもレベルが高く、スポンジやクリームにたっぷりの茶葉が加えられて紅茶感をしっかり感じられました。サクサクのクランチとのハーモニーが癖になる一品です。

メニューによっては卵や牛乳を使用しているものがありますが、食べられないものがある場合は気軽に店員に相談してみましょう。小小樹食は2024年1月現在、台北市内で4店舗が営業中です。

2023年11月16日にリニューアルオープンした南門市場。最寄りが中世紀念堂駅ということもあり、地元の方だけではなく観光客も多く訪れます。市場内には約250もの店舗が営業していていつも活気であふれています。

数ある店舗のなかでも特に筆者がおすすめするのは惣菜店の「億長御坊」です。
ここはチャーシューをはじめ酢豚や和え物などの台湾総菜を扱うお店で、日本のデパ地下の惣菜店のような位置づけです。食事だけではなく台湾の伝統的なスイーツも販売しており、1パック300元（約1400円）ほどで買うことができます。

なかでも億長御坊を訪れたらぜひ食べてほしい一品がヘルシーな台湾スイーツ心太軟です！
心太軟は半分に割ったナツメの実に餅やタロイモ餡を挟んだ伝統のスイーツ。億長御坊の心太軟は厳選したナツメの実を使っているので、皮が薄く風味豊かなのが特徴です。なかに挟む餅屋タロイモ餡も自家製とのことで、おいしさへのこだわりが伺いしれます。使用する砂糖の量も最小限にしているので、素材本来の味を存分に感じられます。

南門市場の2階にはフードコートがありますが、連日満席のことが多いので、天気が良ければ億長御坊で総菜やデザートを買って外でピクニックするのもおすすめです。

2024年の台湾では1月に総統選挙が控えているなど、今年も注目が外せません。

元旦に能登半島で起きた地震の際には台湾の政府関係者がSNSでいち早くお見舞いのメッセージを述べられ、日本人として感謝の気持ちでいっぱいになりました。台湾の方々の思いに胸が熱くなり、いつか台湾に恩返しをしたいと強く思いました。
これからも台湾の最新情報を発信していきます。2024年もどうぞよろしくお願いいたします。

監修：地球の歩き方