【岡山】池が御神体の「最上本山 御瀧 龍泉寺」へ初詣

公開日 : 2024年01月07日
最終更新 :
筆者 : mami

 新年明けましておめでとうございます。岡山特派員のmamiです。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 2024年最初は、辰年にちなんだ場所をご紹介しますね。
 山岳修行の場でもあり、龍神を雨乞い、水の神として信仰し、お稲荷さんを信仰する神仏習合が色濃く残る民間信仰の霊場「龍泉寺」です。

 「龍泉寺」は、奈良時代に報恩大師が創建したと伝えられています。”報恩大師創建”というお寺は岡山では多く見られますが、大師はこの地で山岳修行をなさっていました。現在の「龍泉寺」は、承進院日護聖人により明治初期に再興されました。
 この建物は拝殿と呼ばれ、奥に本殿がありました。このような配置は、お寺というよりも神社そのものです。こんなところも神仏習合らしいですね。

 屋根の上には、釉薬瓦の見事な棟飾りです。龍神信仰として八大龍王を祀る寺らしく、龍と水が表現されています。

 「龍泉寺」には、いくつかの龍があります。正面の本殿の右側手前に高くそびえる松があるのがわかりますか?この松は、龍が昇っているようにみえることから「龍神の松」と呼ばれています。

 近くまで行って見ると聳え立つような姿で、高さは確か16㍍くらいだったと思います。迫力のある松でした。

 あ、拝殿の手前には、干支の守護石像がありました。厄除けと長寿を祈念して建立しているそうです。現代的な可愛らしいデザインですね。

  こちらが龍泉寺のご神体である龍王池で、赤い鳥居が印象的です。風が強く、みぞれが舞い散った時でしたが湖面も細かくさざ波がたっています。普段よりも水位が低いようで池全体がひと回り小さく見えます。

  池の周囲にあった説明板によると、この池自体がご神体で、"八大龍王の御神体″としてお祀りされていています。八大龍王とは、生命の源泉である"水を司る神様″です。由来を知れば水の色も神秘的に見えてきます。
 池の左岸近くに小さな岩が水面から顔を出しているのがわかりますか?この岩は「五合岩」といい、岩が水面に現れると満水に対して半分の貯水量を示すそうです。岩の頭よりも水位が低いので、半分以下の少ない水位という事ですね。

 赤い鳥居までやって来ました。池を目にした時に見えた鳥居です。八大龍王は、高い神格をもつ龍神で願いにあわせて、八つの異なる姿に変身し人々をお救いになるそうです。
 また、八大龍王は龍神であり、雨を降らす力を持ち、雨乞い、五穀豊穣、鉄の精錬など、水にまつわる神様なのだそうです。
 そういえば龍泉寺の建立された山の名は「龍王山」です。龍王山という名を持つ山では古来より雨乞いが行われて来ました。この近辺だけでも地図を見たら4座もあります。「晴れの国おかやま」といいますが、残念なことに「渇水の国」でもあるわけです。

  巨石を掘り起こし、八大龍王大宝塔として建立した神域です。

 4月第3日曜日は八大龍王大宝塔の前で、「八大龍王祭」という祭事がおこなわれます。

龍泉寺

住所
岡山県岡山市北区下足守900
電話番号
086-295-0130(最上本山 御滝 龍泉寺)
交通アクセス(車)
岡山自動車道岡山総社ICから約10分
交通アクセス(公共)
JR足守駅からタクシー約10分、岡山空港からタクシー約10分

 新年早々、能登地方で大きな地震が、羽田空港では悲惨な事故が起きてしまいました。
地震で被害に遭われた方々が少しでも早く安心して過ごすことができますように。そして、この地震で物資を運ぶために犠牲になった海保機の乗組員の方々のご冥福をお祈り申し上げます。

筆者

岡山特派員

mami

岡山生まれの岡山育ち。岡山市内在住の生粋の「おかやまっ子」です。

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