人気の山梨県北杜市"田舎暮らし"の楽しみ方~味噌造り

公開日 : 2024年03月15日
最終更新 :
筆者 : 水月

こんにちは~山梨特派員の水月です。
「人気の山梨県北杜市"田舎暮らし"の楽しみ方」シリーズ、24回目は「味噌造り」です。
北杜市明野町の農家さん宅に集まって10年以上味噌を造り続けている方々に、味噌造りを教わりました。

1日目・大豆を洗う

味噌造りは、3日間かけて行います。1日目は、大豆を量り、洗う作業です。

ポイント1〈きちんと量る〉
大豆1㎏に対し、麹1㎏、塩500gを混ぜるので、計量は大切です。
計量した大豆の4倍の味噌が、できるそうです。

それから、お米をとぐように大豆を洗います。大豆を洗うと、泡が出るんですね。泡が出なくなるまで、洗いました。

そして、丸1日、水につけてふやかしておきます。

2日目・大豆を茹でる

2日目は、大豆を茹でます。

ポイント2〈指で押してつぶれるくらいやわらかくなるまで、茹でる〉
ていねいに灰汁を取りながら、約3時間半茹でました。

クリームみたいな泡が吹き上がってきて、驚きました。この灰汁と浮いてきた大豆の皮をていねいにとりながら、途中水を足したりしながら茹でました。

火を起こし薪をくべ、大豆がこびりつかないように混ぜ、灰汁を取り、吹きこぼれたら水を足してと、2日目のこの準備作業はけっこうたいへんです。

ちなみに、釜は5つ。大豆15㎏が3つと、12㎏が2つありました。
合わせて大豆69㎏なので、276㎏の味噌ができる計算になります。

3日目・味噌造り

味噌造り本番の3月14日は晴天に恵まれ、20人ほどが集まりました。毎年3月の10日過ぎに行っているそうです。
ふたたび釜に火を入れ、大豆の湯を沸騰させます。

しっかり水を吸って、やわらかく茹だっていました。
ここの味噌は、味噌造りメンバーの3軒の農家さんが、畑で育て収穫した無農薬の大豆で造るんですよ。
大豆の品種は、味噌造りに適した「なかせんなり」と「あやこがね」です。

味噌を造る作業は、新品のブルーシートを敷いた軽トラックの上で行いました。
この三角の木の台は、手作りです。ここに、大豆をミンチにする機械を置きます。
ほかにも手作りの道具がいろいろあって、長い年月のあいだに培った経験や工夫が見られ、ただただ感心しました。

ミンチにした大豆は、熱々です。まずは、これを冷ますために荷台いっぱいに広げていきます。
分厚いビニール手袋をしていないと、熱くて作業できません。
経験豊富な方々に教わりながら、わたしも大豆ミンチを広げたり、裏返したりしました。
おしゃべりしたりしながらの作業はとても楽しく、笑い声が絶えませんでした。

ミンチにした大豆が冷めてから、麹と塩を合わせたものを足して、混ぜていきます。

ポイント3〈大豆を冷ましてから麹を入れる〉
熱がある状態で混ぜると麹菌が死んでしまい、うまく発酵しなくなります。

麹は、米麹と麦麹をミックスしたものを選んでいるそうです。米麹は甘みがあり、麦麹は香りがよいのだとか。塩もこだわって天日干ししたものを使っています。

大豆と麹、塩がしっかり混ざったら、拳大の味噌玉を造っていきます。

ポイント4〈空気を抜くようにしっかり丸める〉
空気が入っている部分に気泡ができ、カビの発生につながるのだそうです。

その味噌玉を、焼酎で消毒した樽(ビニールにも消毒)に投げ入れていきます。

ポイント5〈樽に力を込めて投げ入れる〉
ここでも、力を入れて投げ入れ、空気を抜きます。

あとは味噌を平らにして、キッチンペーパーを広げ、焼酎で消毒(カビ予防)。
これで、味噌造りの工程は完了です。

家に持ち帰ってから、樽の味噌の上に重石をします。ビニールに入れた塩(味噌の半分の重さ)を重石にする方法を、教わりました。あとは蓋をして、涼しい場所に置き、楽しみに発酵を待ちましょう。

1年後・味噌開き

こちらは、去年の味噌(10㎏)です。去年3月10日に仕込んだ味噌を、約1年後の今年の2月14日に味噌開きしました。
保存場所の温度や湿度などによって、味噌ができる時期は変わってくるといいます。
できたてがいちばんとか、いや3年置いた味噌がおいしいなどと好みもそれぞれのようなので、様子を見ながら味見をしたりして食べ頃を見計らっていくのがいいと思います。

この土地で育てた大豆で、近所の方々と和気あいあいとおしゃべりしながら味噌を造る。
こういう時間を過ごしていると、北杜市はいいところだなあと思わずにはいられません。
味噌造り、とっても楽しかったです。

筆者

山梨特派員

水月

2000年に山梨県北巨摩郡明野村(現 北杜市明野町)に移住。田舎暮らしを始めました。3人の子育て経験や女性ならではの視点、食いしん坊の資質を生かして、山梨の魅力を発信していきたいと思っています。

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