人気の山梨県北杜市"田舎暮らし"の楽しみ方~縄文時代へタイムスリップ

公開日 : 2023年09月09日
最終更新 :
筆者 : 水月

こんにちは~山梨特派員の水月です。
「人気の山梨県北杜市"田舎暮らし"の楽しみ方」23回目は「縄文時代へタイムスリップ」です。

ここ山梨県北杜市には、縄文時代の遺跡が2つあります。
ひとつは、トップの写真の明野町「梅之木遺跡」。
「梅之木遺跡」は、約5000年前の縄文時代中期の環状集落跡です。「住居跡150軒ほどからなる居住域」と「隣接する湯沢川沿いの生活痕跡」および「居住域から湯沢川へ通じる〈縄文の道〉」が発見され、2014年3月18日に国史跡に指定され、史跡公園として公開されました。

「梅之木遺跡公園」を紹介した記事は、こちら。
【縄文時代中期の集落跡"縄文ムラ"を訪ねよう~山梨県北杜市明野町「梅之木遺跡公園」】

(写真提供:YasuoMaeda)
(写真提供:YasuoMaeda)

ドローンで上から見た梅之木遺跡です。ボランティアの皆さんの手を借りて建てた「竪穴式住居」。
機械や釘などの金属を使わず、縄文時代の道具、技術、素材にこだわり復元した土屋根の竪穴住居は、日本ではここだけ。世界じゅうでも珍しいということです。

(写真提供:YasuoMaeda)
(写真提供:YasuoMaeda)

上から見ると、広場を中心に円を描くように5つの「竪穴式住居」が並ぶ「環状集落」の様子が、よくわかりますね。これも、縄文時代中期の集落の特徴のひとつです。

「竪穴式住居」のなかへ入って、見学することもできます。

梅之木遺跡「遍照精霊土器」の御朱印
梅之木遺跡「遍照精霊土器」の御朱印

「梅之木遺跡公園」を含む八ヶ岳周辺の考古学博物館では「三十三土偶札所巡り」を開催しています。土偶を愛で、御朱印を集めようという継続的なイベントです。

梅之木遺跡にある「遍照精霊土器」
梅之木遺跡にある「遍照精霊土器」

土偶に会いたい!「三十三土偶札所巡り」シリーズは、こちら。
【土偶に会いたい!八ヶ岳山麓で"縄文"の御朱印を集めよう~「三十三番土偶札所巡り」】

もうひとつの「金生遺跡」は、いくつもの石棺墓を中心にして構成される石造りの祭祀場が特徴です。

「金生遺跡」すぐそばの「北杜市考古資料館」の記事は、こちら。
【土偶に会いたい!〈その4〉北杜市考古資料館~ちびーなす&石堂地母神「三十三番土偶札所巡り」】

縄文時代の遺跡には、いまだ解明できない多くの謎が眠っていて、研究者たちは日々その解明に取り組んでいます。

取材するなかで、印象的なお話を聞くことができました。
「縄文時代には、戦争がなかった」と考えられているのだそうです。
一頭のイノシシを捕れば、それは捕った人のものではなく集落で暮らす人々みんなのもの、という意識で暮らしていたのではないかと推測されているのだと。
1万年以上も続いた縄文時代。人の命の短さを考えると、果てしなく長い時間です。
そのあいだ戦争が一度も起こらなかったのだとしたら、すばらしいことだと思いました。

北杜市で田舎暮らしを始めるのなら、ぜひ縄文時代へタイムスリップしてみましょう。
ひとつ知ると、またひとつ知りたくなる縄文の奥深さ。きっと、夢中になると思います。

■梅之木遺跡公園
・入場無料
・住所:408-0201 山梨県北杜市明野町浅尾6315
・問い合わせ先:埋蔵文化センター 0551-25-2019
*詳しいお話など聞きたいという方は、事前にお問い合わせください。
・北杜市埋蔵文化財情報WEB URL: 史跡梅之木遺跡

筆者

山梨特派員

水月

2000年に山梨県北巨摩郡明野村(現 北杜市明野町)に移住。田舎暮らしを始めました。3人の子育て経験や女性ならではの視点、食いしん坊の資質を生かして、山梨の魅力を発信していきたいと思っています。

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