待ちに待った西大寺会陽 ~岡山市西大寺~

公開日 : 2024年02月26日
最終更新 :
筆者 : mami

 2月17日は西大寺観音院で西大寺会陽(国重要無形民俗文化財)が開催されました。コロナ禍で見送られていた宝木争奪戦が4年ぶりに繰り広げられるとあって、明るいうちから活気がありました。
 仁王門で半分隠れていますが、右端に「はだか専用入り口」とあります。午後7時半からこの仁王門は、宝木争奪戦に参加する、締め込み姿の人しか入れなくなります。

 仁王門をくぐると勇壮な和太鼓の音が聞えます。本殿の妻側では、女性ばかりが和太鼓を演奏しています。「会陽太鼓」といい、宝木の争奪戦の安全を祈り、男たちを鼓舞しようと30年ほど前から続けられているという事です。疫病退散の祈りも込められているので、コロナ禍の時も続けられていたそうで、そのときは争奪戰ではなく選ばれたグループが福男となっていたので、ちょっとモヤモヤしていました。

 「わっしょい」の掛け声も勇ましく、仁王門から西大寺高校の剣道部の一団が入ってきました。プラカードには「必勝祈願」とあります。垢離取場(こりとりば)へ向かって行きます。

 普段の垢離取場(こりとりば)はこんな感じです。しかし、会陽の日はだけは、周囲を高いビニールシートで覆われます。ここに冷水をはり、身を清めるための男衆が「わっしょい」の大声を張り上げながら冷水を浴びます。

  垢離取場(こりとりば)で身を清めて出てきたところです。締め込み姿の部員は10時からの宝木争奪戦にも参加するのでしょうか?その後ろには、運動服姿の部員が続いています。

 本堂に向かった一団は、ここで必勝祈願をし、五福窓から顔をのぞかせた僧侶から神水(?)をかけてもらっていました。

 まだ午後5時です。門前町の五福通りを歩いてみました。西大寺観音院のまわりには締め込み姿になるための建物やテントがあちらこちらにあります。中には自宅を裸衆の着替えの場として提供する方もいらっしゃいます。左端の建物もその一つだと思います。当日の飛び入り参加もOKなので多くの人が訪れていました。ここでは比較的、海外からの旅行者が多く入っていました。今年は9000人ほどの参加者があったそうです。

 賑やかな太鼓の音が聞こえてきたと思ったら、西大寺学芸館高校の和太鼓部が学校から西大寺観音院に向けて行進し、祭りを盛り上げています。19時ころからは男子生徒と男性教職員約300名が西大寺地域を締め込み姿で練り歩いたそうです。そう、締め込み姿になっても宝木の争奪戦には参加せず、掛け声をあげながら町中を練り歩く人達も結構いて、初めて会陽を見に来た時は、いきなり鉢合わせになって驚きました。

五福通りでも陽が傾くにつれて、通りに石臼を出して餅つきをしたり、提灯や吊り行灯を燈したりお祭りムードが高まってきました。この五福通りも見どころが多いので次回はこちらをご紹介しますね。

西大寺観音院

住所
岡山県岡山市東区西大寺中3-8-8
電話番号
086-942-2058
交通アクセス(車)
山陽自動車道山陽ICから約30分
交通アクセス(公共)
JR西大寺駅から徒歩約10分
駐車場
普通車70台、バス5台

筆者

岡山特派員

mami

岡山生まれの岡山育ち。岡山市内在住の生粋の「おかやまっ子」です。

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