YURIE & SAKIEが旅する、想像以上のシンガポール(後編)多文化を体感するグルメ、アクティビティから最先端施設 まで、毎分毎秒が新発見!
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日が暮れてからのバーホッピングこそシンガポールの醍醐味!
日差しの強いシンガポールでは、日が傾き涼しくなってきた時間帯こそ観光のベストタイミングと言えるかもしれません。ここではシンガポールでお酒を飲むおすすめスポットをご紹介。シンガポールはアジアでも極めて治安がよいことで知られていて、女子二人でも比較的安心して飲みに出かけることができます。
バーホッピングのスタートにおすすめなのがルーフトップバー。ホテル 「アンダーズ・シンガポール」の39階にあるMR. STORKは、最上階全体を360度ぐるっと歩いて周回可能。眼下にはアラブストリートのサルタン・モスクやラッフルズ・シンガポール、F1シンガポールグランプリの会場など、シンガポールのランドマークを見渡すことができます。
ここではサンセットを前に、夕食前のアペリティフを楽しむのがおすすめです。シグネチャーカクテル(各S $27)は全部で6種類。ゾウの形をしたグラスの「Aliya」は、スリランカ原産の蒸留酒アラックをベースにココナッツをミックス。バリ島をイメージした「Barong」はインドネシア産のヌサカーニャ・スパイス・ラムを主材料に、パイナップルの香りをプラス。どちらもアジアのリゾートが感じられるカクテルに仕上がっています。チキン(S$25)や和牛ビーフスライダー(S$25)、トリュフフライドポテト(S$16)などのおつまみもあり。これらがすべて盛り合わせになった写真の「Mr. Stork’s Sharing Platter(S$68)」は、ある程度しっかり食べたいという方におすすめです 。
MR. STORK
ルーフトップバーでサンセットを見届けたら、シンガポール川沿いのクラーク・キーへ。英国植民地時代、この辺一帯は倉庫街として栄えていましたが、現在それらは綺麗に改修され、各国料理のレストランが集うグルメスポットに変貌しました。
橋を渡ったリバーサイド・ポイント側にも多くのレストランがあり、少し落ち着いて食事をしたい方は、こちら側のテラス席を選んでみては? ふたりが選んだのは、シンガポール国内に7店舗を出店するブリュワリー、BREWERKZ。対岸でライトアップされたクラーク・キーの夜景を眺めながら、本日2回目の乾杯です。また週末のクラーク・キーは、多くの人でにぎわうナイトスポットとしても人気。食事後もまだまだ飲み足りない場合は、同エリアに集まるバーやクラブを巡るのもおすすめです 。
ここからは少し上級編。もっとディープなエリアでバー巡りがしたいという方におすすめなのが、チャイナタウンの外れにあるダクストン・ヒル。石畳の路地にコロニアル調の建物が並ぶ洒脱なエリアで、夜になると雰囲気の良いレストランやバーがオープンします。
二人の行き先は、SAGO HOUSE。看板がなく、カーテンで覆われているため外から店内の様子を伺うこともできない隠れ家バーですが、実はアジアの優れたバーを選出するアワード「Asia's 50 Best Bars 2023」で10位にランクインする実力派です。
SAGO HOUSEではチャールズ・ブコウスキーの墓石に刻まれた「Don’t Try(試すくらいならやってやろうぜ)」を店のモットーに、なんと毎週火曜日にでメニューが入れ変わるカクテルメニューを一新。普通のバーであれば不変のレシピでシグネチャーカクテルを用意するところですが、敢えて週替わりで新しいカクテルを提供することで、リピーターを毎回楽しませるだけでなく、バーテンダーとしてのスキルアップも欠かさない……。そんな姿勢が多くの客に愛される、今シンガポールで話題のバーのひとつです。
SAGO HOUSE
多文化な ローカルグルメと、創造的なプラナカン料理にも注目!
「シンガポールらしいグルメが食べたい!」と二人がやってきたのは、ビジネス街にあるホーカー・センター「ラオ・パ・サ・フェスティバル・マーケット(以下、ラオ・パ・サ)」。ホーカー・センターとは、屋台が一堂に会すフードセンターで、外食の多いシンガポール人の「国民の台所 」とも言える大切な存在。2020年にユネスコ無形文化遺産にも登録されました。多文化多民族(中国、マレー、インドなど)の多様な食文化が同時に、しかも屋台価格で楽しめるため、ローカルから観光客まで大人気。またその多様性だけでなく、グルメとして高評価を受け、ミシュランのビブグルマンに選出されたお店もあります。
「他のアジアの国では、あまり屋台には行かない」というSAKIEさんも、シンガポールのホーカー・センターは積極的に足を運ぶそう。ただし、混雑する時間帯は目と鼻の先で相席となるので、荷物は少なく身軽な格好で行くのがおすすめです。
シンガポールで人気のローカルフードといえばチキンライスが有名ですが、他にもバクテー(胡椒の効いた骨付きポークリブ)やフライド・ホッケン・ミー(卵麺の海鮮塩焼きそば)、ラクサ(ココナッツと海老の風味が効いた辛口スープ麺)、ナシ・ビリヤーニ(マレー風カレーを添えた炊き込みご飯)など、実にバリエーション豊富。ラオ・パ・サは規模の大きいホーカー・センターなので、これらすべてのローカルフードが揃っています。
さらに建物の外にあるサテー・ストリートには、チキン、ビーフ、マトンの串焼き料理サテーの屋台がずらり。女性ふたりであれば、まずはサテー・ストリートの前のテーブルに陣取り、一番小さいサイズのサテーを注文するのがおすすめ。追加でホーカー・センター内にて気になるメニューを見つけ、セルフサービスでテーブルまで買って戻れば、一度に色々なローカルフードを体験することができるでしょう。
また、シンガポールの郷土料理のひとつとして知られるのが「プラナカン料理」です。マレー料理に中国料理を融合させ、そこに東南アジアやインド、ヨーロッパなど様々なエッセンスを加えた多国籍キュイジーヌ。ベースの味付けにはカレーやココナツッミルク、レモングラスのほか、「東南アジアのトリュフ」の異名をもつブアクルア(ブラックナッツ)が用いられています。
このブアクルアの英語名から店名を取ったのが、2022年夏にオープンしたレストラン「PANGIUM」。シェフのマルコム・リーはレストラン「CANDLENUT」のオーナーシェフでもあり、世界で初めてプラナカン料理でミシュランスターを獲得! 「ローカルグルメの進化系」という予想外の体験 を求めて、シンガポールのセレブの間で話題のお店です。
レストランがあるのは、前編で紹介したシンガポール・ボタニック・ガーデンのギャロップ・エクステンション。周囲には英国植民地時代の建物、ブラック・アンド・ホワイトハウスが立ち並び、シンガポールでも特別と言えるエリアです。入り口にはゲートがありますが、予約をしていればタクシーでお店の目の前まで行くことができます。
メニューはプラナカン料理のコース1種類のみと、シェフの自信のほどが伺えます。3,4カ月周期で変更しているというメニューは、現在「No.5」を提供中。この時期はクリスマスから正月までお祝い事が多いため、通常より華やかなメニューになっているのだとか。料理に合わせたワインペアリングはもちろん、ここでは珍しいティーペアリングも用意しています。
アペタイザーに出てきた4品は、もともと家庭的なプラナカン料理を、繊細なフレンチのように提供。中でも定番の「クエ・パイ・ティー」では、パイ生地のカップに細かく刻んだカブ、タケノコ、アワビをミックス。サクっとした食感の後、ピリっと辛いチリソースの余韻が口の中で続きます。煎餅のような伝統的なおつまみ「ケロポック」も、ここではサクラエビと海藻パウダーの旨味が凝縮されていて、別次元の上品なグルメに昇華。こちらのティーペアリングは、クコの実やローズヒップ、ラベンダーなどを調合したPANGIUMオリジナルのスパークリングティー。従来のワインペアリングにはない、エキゾチックな香りで、まさに進化系プラナカン料理を体験できる内容になっています。
これに続く料理も、従来のプラナカン料理のイメージを打ち砕くものばかり。できればここに来る前に一般的なレストランでプラナカン料理を体験してから来ると、マルコム・リーシェフの料理が10倍も20倍も楽しく感じられることでしょう。
PANGIUM
ジュエル・チャンギ・エアポートで出国直前まで遊び尽くす!
見どころが密集しているシンガポールでは移動のタイムロスが少ないため、3泊4日の旅行で充実感のある旅が実現。SAKIEさん、YURIEさんともにシンガポールでのたくさんの思い出を抱えてホテルをチェックアウトしましたが、なんと出国直前となるチャンギ・エアポートでもまだまだ楽しめるなんて想像もしていなかったのでは?
2019年4月に空港に完成した「ジュエル・チャンギ・エアポート」は、レストラン、ショップ、スーパーマーケット、ホテル、映画館まで約270店舗が入る、地上5階・地下5階の巨大複合施設。ガラスのドームは「マリーナベイ・サンズ」と同じ設計事務所サフディ・アーキテクツによるもので、最大の見どころはなんと言っても中央部分の吹き抜けから真下に流れ落ちる、巨大な滝「レイン・ボルテックス」でしょう。その高さは約40mと、「クラウド・フォレスト」の滝をも凌ぐほど!
また、ここまでの記事を読んでくださった方なら想像が付くと思いますが、ジュエルも随所でシティ・イン・ア・ガーデンを体現した施設で、巨大な滝から流れ落ちる水は雨水などをろ過した再生水を使用。滝の微細な水しぶきが屋内庭園フォレスト・バレーを潤わせ、施設内を散策するとまるで雨上がりの森の中をトレッキングしているかのような感覚が味わえます。
ほかにも5階部分にあるキャノピー・パーク(有料)には、高さ23mの空中回廊キャノピー・ブリッジや、生垣で作られた迷路ヘッジ・メイズ、ネットの上を50m以上歩くウォーキング・ネットなど、大人も子供も楽しめるプレイグラウンドになっていて、フライトまでの待ち時間などいくらでも潰せることでしょう。
夜になるとレイン・ボルテックスでは光と音のショーを開催(月〜木曜は20:00、21:00の2回、金〜日曜はこれに加えて22:00の計3回)。二人の出国が深夜だったため、旅のクライマックスにこちらのショーを鑑賞。さらに地下のスーパーマーケットやドラッッグストアで、駆け込みでおみやげ購入もできました。
今回のシンガポール旅で、時間が足りなかったスポットや、まだまだ行き尽くせなかったエリアもたくさんありましたが、「それは次回訪問の楽しみに取っておこう!」と誓ったSAKIEさんとYURIEさん。でも二人がまたシンガポールを訪れる時は、きっとまた魅力的な新スポットも誕生していて……。きっと何回リピートしても、その都度想像以上の体験を提供してくれるのがシンガポールの魅力と言えそうです。
今回シンガポールを旅した人
取材協力:シンガポール政府観光局
筆者
地球の歩き方観光マーケティング事業部
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