フィジーの魅力【2】素朴であたたかな島の暮らしに触れる

公開日 : 2024年05月23日
最終更新 :

フィジーで感じたふたつの顔。ひとつ目には、ラグジュアリーなリゾートライフが過ごせる一面をご紹介しました。

今回ご紹介するもうひとつの顔は、素朴で穏やかな南の島としての顔。バスや船が遅れると「まあフィジアン・タイムだからね~」と現地の方たちが茶化して言うように、皆さんマイペースに生活しています。フィジーにいる間は、私たちも「フィジアン・タイム」で!

フィジーの玄関 ナンディ

国際空港があるナンディは、旅行者であれば必ず立ち寄る町。以前はサトウキビ農園が点在するのどかな村でしたが、国際空港ができたことにより急速な発展を遂げました。とはいえ、ナンディにはいわゆる「新興エリアっぽさ」はなく、どこか懐かしささえ感じられます。

店番そっちのけでおしゃべりに夢中になっていたり、木陰で昼寝をしていたり……。
平日・休日に関わらず、のんびりと過ごしているフィジアンにならって、ゆったりと町を歩いてみましょう。

スリ・シヴァ・スブラマニヤ・スワミ寺院

ポップな色使いと精巧な造りが美しい、フィジーで最も大きなヒンドゥー教の寺院。
ヒンドゥー教徒でなくても、中央の祭壇以外は中に入って見学することができます。
境内は土足厳禁で、服装の規定もありますが(写真参照)、入口で貸してもらうパレオを身に着ければ基本的にOK。
屋根がない場所は、素足で歩くと熱いので注意!
カラフルな建物とは対照的に、境内はとても厳かな雰囲気でした。

スリ・シヴァ・スブラマニヤ・スワミ寺院

住所
P.O. Box 1230,Queens Road, Nadi.
営業時間
月・火・ 金   6:00~20:00
水・木・土・日 6:00~19:00
料金
FJ$5(約400円)

ナンディ・マーケット

ナンディ・マーケットは、地元の人々が集まる市場。フルーツや野菜、鮮魚やスパイスなど食材を中心に、日本では見慣れないものも多く並んでおり、眺めて歩くだけでも楽しい!

「これは何だろう?」と商品を見つめていると、店員さんたちが笑顔で説明してくれたり、もっと近くで見ていいよ!と手招きしてくれたり、押し売りするわけでもなく、ただただ親切……!

新聞紙でぐるぐる巻きにされた目を引くこちらは「カバ(別名ヤンゴーナ)」。
カバとは、南太平洋一帯に生えるコショウ科の木です。フィジーを含む南太平洋の国々では、この木の根を乾燥して粉状にし、水に溶かしたものを、儀式やおもてなし用の飲み物として飲む文化があります。
液体状になったカバは、よく言ってミルクティー、正直に言うと泥水のような見た目。
筆者も飲んでみましたが、味のない漢方薬のような……うまく言葉にできない味でした。

ナンディ・マーケット

住所
Hospital Road, Nadi.
アクセス
ナンディ国際空港から車で約20分
営業時間
月~金 7:00~17:00
土 6:00~17:00
定休日

シンガトカの村をたずねる

フィジーの魅力【1】の記事でも紹介したコーラル・コースト。
その中心地であるシンガトカは、観光都市ナンディと首都スバの中間地点で、町の規模はそう大きくはないものの、ふたつの都市をつなぐ交通の要衝地として、重要な存在です。

シンガトカ・リバー・サファリ

町を流れる「シンガトカ川」は、古くから住民たちの生活用水にもなっており、川沿いには小さな村が点在しています。このシンガトカならではの体験ができるのが、川をボートで移動して村を訪問するツアーです。

まずは、爆速のボートに乗って村へ移動。ボートが動いている間は風で涼しいですが、止まった瞬間汗が噴き出すので、ボートに乗る前にしっかり水分はとっておきましょう。
到着すると、女性は出発前に配られたパレオを腰に巻き、列になって村の集会所へ。南太平洋特有の「カバの儀式」で村の皆さんが迎えてくれます。

並んで集会所へ向かうツアー参加者たち。色とりどりのパレオがきれい
並んで集会所へ向かうツアー参加者たち。色とりどりのパレオがきれい

その場でつくったカバをふるまってもらうのですが、カバの量は「ハイタイド(多め)」「ロータイド(少なめ)」とリクエストできます。抵抗がある方は飲まなくても大丈夫。

その後、花輪をかけてもらい、歓迎の意としてベビーパウダーを両頬につけてもらいます。ベビーパウダー?と思いましたが、暑さと湿気でベトベトだった皮膚がサラサラになり、ありがたかったです。

村を案内してもらったのち、手作りのランチを楽しみ、食後はダンスタイム! ダンスといっても、音楽に合わせて「花いちもんめ」のように3、4人で肩を組みながらリズミカルに歩くだけなので、踊りなれていなくても楽しく参加できました(ノッてきた人はフリースタイルダンスを披露していました)。

小学校の体育館くらいの広さの集会所
小学校の体育館くらいの広さの集会所

帰りのボートは、ほのぼのとした村の雰囲気から一転、往路以上の猛スピード&スピンでびしょ濡れ必至のアトラクションに! 本当に川に落ちるのでは……という激しさで、スリル満点です。汗だくの体に風がとても心地よく、皆さん清々しい顔で下船していました。しっかり濡れるので、水濡れOKな服装でいきましょう。
船に乗っている時も、村にいる間もたくさん蚊に刺されたので、虫除けスプレーも持参推奨です。(しかし、フィジー人は蚊に刺されないのだそうです)
フィジアンカルチャーと大迫力のアクティビティを一気に楽しめる、愉快なツアーでした!

シンガトカ・リバー・サファリ

住所
Fiji, ooaPMavua
アクセス
シンガトガ市内 Tappoo Sigatoka Shop前よりツアーバス乗車
料金
大人1名FJ$299~ 子ども1名FJ$150~ 3歳以下無料

いつでもあたたかなフィジー

以上、フィジーの魅力をご紹介しました。

フィジーには乾季(5~11月)と雨季(12~4月)があるものの、雨季でも極端に雨が多くなることはありません。年間を通じて25~30℃と暖かく、いつ来ても夏を楽しむことができます。
気候だけでなく、初対面でも出会えば「Bula!」と笑顔で声をかけてくれるフィジーの皆さんも、本当にあたたかい……!

上質なリゾートでありながら、人々のぬくもりも感じられるフィジー。
フィジーを満喫するいちばんのポイントは、ゆったりとした独特の「フィジアン・タイム」に馴染むことかもしれません。
事前に旅程を練るのも旅の楽しみのひとつですが、フィジーを訪れるときは計画を立てすぎず、その日の気分にあわせて、マイペースに旅してみましょう!

TEXT&PHOTO:髙見 ひかり

※2024年5月時点で、FJ$1:約69円です。

筆者

地球の歩き方書籍編集部

1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』の書籍編集チームです。ガイドブック制作の過程で得た旅の最新情報・お役立ち情報をお届けします。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。