ブリンディシ

Brindisi

アッピア旧街道の最終点

左右の腕(入江)を広げた海に、優しく包み込まれるブリンディシの町。その天然の良港は、ローマから南東へ延びるアッピア街道の終点であり、東地中海への玄関口だ。

ローマ兵はここへ歩を進め、十字軍はここから南下し、英国からの列車を降りた人々は植民地インドへと旅立って行った。今もギリシア行きの船が出港するこの町は、港町らしい雑多な雰囲気と長い歴史に培われた美しい風景と歴史の遺物、あたたかいホスピタリティーにあふれている。

にぎやかな駅周辺からメインストリートを抜けて海へ向かおう。古代ローマの円柱の先には穏やかな青い海が広がる。円柱のある小広場から階段を下りた海岸通りには、16世紀の歴史あるパラッツォ(邸宅)が連なり、町の人々が愛する散歩道が続いている。

ブリンディシ空港から町へ

市バスSTP社のミニバスAP番が空港←→fs線駅前←→港(ΩA2、Costa Marena)を循環。5:30~7:45、21:15~23:45は空港←→fs線駅前のみ。駅前まで所要10~15分、港まで25~30分。切符€1は空港内の書店で販売(車内購入€1.50)。運行時間は5:30~23:45に30分毎の運行。

おもな見どころ

古代ローマの円柱(Colonne Romane)

復元されたアッピア街道の記念柱のレプリカ
復元されたアッピア街道の記念柱のレプリカ

急な階段の上、アッピア街道の終点を示す円柱。高さ18.74m、8つの大理石を重ねて海を見下ろす姿はまさに「女王の道」の終点にふさわしい堂々としたたたずまいだ。現在見られるのはレプリカで、オリジナルはグラナフェイ・ネルヴェーニャ宮に展示。

ドゥオーモ広場(Piazza del Duomo)

県立リベッツォ考古学博物館とドゥオーモが並ぶ、町の歴史の中心地。1743年の地震の後に、ノルマン時代の遺構の上に再建されたドゥオーモの床には12世紀のモザイクが断片的に残る。

県立リベッツォ考古学博物館(Museo Archeologico Provinciale F. Ribezzo)

見事なコレクションを誇る博物館
見事なコレクションを誇る博物館

2色の石積みのポルティコが正面を飾る、ブリンディシ近郊からの発掘品を収めた博物館。紀元前6~3世紀の色絵壺、サレント半島で作られていた陶器、彫像、ローマ時代の石碑や彫像などを展示。2階は、独自の文字を使いエトルリアに匹敵する文明をもっていたという、ブリンディシの先住民メッサピ人の武具、陶器、石碑などを展示。3階の船をかたどってアンフォラなどが置かれた展示は、航海と漁に深く結びついたこの町の歴史を感じさせる。

グラナフェイ・ネルヴェーニャ宮(Palazzo Granafei-Nervegna Ex Palazzo Corte d'Assisi)

新見どころのコルテ・ダッシージ宮
新見どころのコルテ・ダッシージ宮

かつての裁判所がおかれた館の中庭奥に、神々が刻まれたローマの円柱の柱頭が荘厳な姿を見せる。約1.5mの柱頭は、アカンサスの葉に支えられ、海神ポセイドンの息子である8体のトリトンの間に、ローマの守護神であり主神のユピテル、海の神ネプチューン、知恵の神パラス、戦いの神マルスが彫り込まれている。この館および前のヴェルディ劇場周辺はローマ時代の浴場跡。この建物にもモザイクなどが残っている。

サン・ジョヴァンニ・アル・セポルクロ教会(Tempio di San Giovanni al Sepolcro)

プ-リアの初期ロマネスクを代表する教会
プ-リアの初期ロマネスクを代表する教会

11~12世紀のロマネスク様式の教会。十字軍の騎士や巡礼者たちが訪れた、聖地エルサレムの建築様式をまねたという集中式プラン。
ファサードの柱を支える2体のライオン像、柱頭や扉上にはロマネスクならではのレリーフが刻まれている。内部は8本の円柱で支えられ、壁面にわずかに当時のフレスコ画が残る。

基本情報

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