シドニー・シアターで『The War of the Roses』を観劇
演技派オージー女優ケイト・ブランシェットが出演する
シドニー・シアター・カンパニー(STC)の最新作
『The War of the Roses』のプレビュー公演を観てきました。
![200901stc1.jpg](/sydney/images/200901stc1-thumb.jpg)
ウォルシュ・ベイにある896人収容のシドニー・シアター
内容はタイトル通り、イングランドの薔薇戦争を題材にした
シェークスピアの8つの戯曲を脚色したもの。インターバルを
挟んで異なる時代を各2幕に凝縮したパート1と2に分かれた
2部4幕構成のため、全編を観るには二晩通うことになるのですが、
パート1だけで、約4時間という長丁場でした。
第一幕は、はらはらと金色の紙吹雪が舞い続ける中、
8人の俳優がほぼ直立不動で立ったまま長〜いセリフを
しゃべるシーンが延々と続きます。「え〜っと、この人誰?」
「いとこって、後のヘンリー4世だ!」ってな感じで、
ストーリーを理解する前に人物関係を把握するまでに一苦労……。
ひゃ〜、難しい! 歴史的な背景や原作に関する素養がないからなあ、
と予習していかなかったことをちょっぴり後悔しました。
![200901stc2.jpg](/sydney/images/200901stc2-thumb.jpg)
劇場前のポスターの1枚
何しろ王冠をかぶったケイト演じるリチャードII世のほかは、
Tシャツにジーンズといったカジュアルな衣装なので、身なりから
ヒントを得るのも難しい上に、ボディーランゲージは皆無!
難解なセリフには最後まで苦労させられましたが、第二幕は
動きがあってちょっとほっとしました。
ただ、休憩時間や閉演後に耳に入ってくる会話を聞いてみると
ネイティブのオージーたちも結構苦労した様子がありあり。
プログラムの系図を見ながら眉間にしわを寄せている人も
少なからずいました。シドニー・フェスティバルの一環として
上演されたこともあって、ケイトの名前につられてやってきた、
たぶん普段は芝居を観たりしない人も、たくさんいたんだろうな〜、
という感じ。そのケイト、さすがに存在感があって、光ってました。
観劇は久々だったのですが、やっぱり生は迫力が違いますね。
シドニーでお芝居?と思うかもしれませんが、世界的に活躍する
実力派のオージー俳優はほとんど舞台出身で、メル・ギブソン、
ジュディ・デイヴィス、ヒューゴ・ウィーヴィング、ミランダ・オットー、
ジェフリー・ラッシュ、トニ・コレット……とSTCから巣立った俳優は
数多くいます。ケイトももちろんその一人なのですが、彼女は
夫で脚本家のアンドリュー・アプトンと共に、去年からSTCの舞台監督を
務めていて、今年の9月には、『A Streetcar Named Desire』に
出演することも決まっています。あいにく、こちらは完売した模様ですが、
『The War of the Roses』は日にちによっては、まだ若干残席があるようですよ。
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■The War of the Roses - Part 1/Part 2
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期間: 2009年1月5日〜2月14日
料金: 各パートA$30〜85
チケット購入先: STC Box Office
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