連邦政府シャットダウンで国立公園はすべて閉鎖されています
159号線からシーニックドライブへ向かう入り口は、レンジャーのトラックで封鎖されていました。
すでに日本でも報じられているようですが、アメリカ連邦政府の新年度予算につきまして、
医療保険制度改革を巡る与野党の対立により予算案が期限までに成立せず、
10月1日付にて政府機関の一部閉鎖が始まりました。
17年ぶりとなるこの「シャットダウン(閉鎖)」は、連邦政府機関の中でも「緊急ではない」とされる機関が
すべてクローズとなり、これにより80万人近くの連邦政府職員が一時帰休の憂き目にあっています。
軍・警察・医療関連・航空関連・郵便などの緊急性のある業務は、閉鎖されることなく行われていますが、
それ以外の機関はクローズされてすでに2日がたちました。
閉鎖の対象となる政府機関の中には国立公園局も含まれていますので、
国内すべての国立公園・国立モニュメント・国立レクリエーションエリア・国立博物館・国立自然保護地区
などは10/1からクローズされてしいました。
これは国立公園内に入ることができないだけでなく、10/1の時点で国立公園内のロッジやキャンプ場で宿泊をしていた人々は
48時間以内に公園から出て行くことが必要になります。また、この期間に入っていた宿泊予約は自動的にキャンセルされているようです。
時期的に旅行者も多く、特にこちらラスベガスでは周辺の国立公園などを2泊、3泊かけて周遊する「グランドサークルツアー」が
今シーズン最後の盛り上がりを見せている時でもあり、
今回のシャットダウンにより、代わりの宿泊先をみつける必要が出たり、行程そのものを変更したりなど、
現在多くのツーリストが大小様々な影響を受けているはずです。
ラスベガス近辺ですと、グランドキャニオン(サウスリム)、ザイオン、ブライスキャニオン、
デスバレーなどの国立公園のほか、レッドロックキャニオン(自然保護地区)も閉鎖されました。
そのため、グランドキャニオンツアーを始めとした国立公園日帰りツアーは現在催行休止、
また宿泊ツアーはシャットダウンの影響を受けない、モニュメント・バレー、アンテロープキャニオン、
ホースシューベンド、セドナなどへ行き先を変更しているケースも多いようです。
一方、フーバーダムのビジターセンター、グランドキャニオンウェスト(インディアン居留区内)、
バレー・オブ・ファイヤー(州立公園)は通常通りオープンしています。
東海岸も同様に、自由の女神、スミソニアン博物館などの史跡や博物館が閉鎖されていますので、
現地でのオプショナルツアーの内容が一部変更されるなどしているそうです。
なお国内各空港での航空管制業務・出入国審査・TSA(セキュリテイチェック)などは通常通り業務が行われていますので、
空港利用にあたっては今のところ心配はなさそうです。
やっかいなのは、いつまでこの状態が続くのかはわからないこと。
ただ今10月2日夜ですが、ニュースを見る限り与野党の歩み寄りは見られず、まだ進展は難しいようです。
筆者
アメリカ・ネバダ州特派員
石川 葉子
ラスベガスに来て20年ちょっと。ローカルツアーオペレーター出身のフリーランスライターです。
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