「雨天決行」前祭り・山鉾巡行。
台風11号の接近で、順行が危ぶまれた祇園祭・前祭(さきまつり)は
例年通り朝の九時から始められました。
祇園祭の山鉾巡行は 「小雨決行 大雨強行」と言われますが、
巡行の日に台風が来たのは近年に例がありません。
僕は巡行決定を二ュースで知り、
四条烏丸のアーケード下で待ちました。
![巡航・前祭2015 005](/kyoto/images/2015/07/df10ebf6fd441c58b4f8781fbfb40eec.jpg)
来ました。来ました。
山鉾巡行が見えました。
巡行は長刀鉾を先頭に、23基の山と鉾が巡行します。
経路は、四条通→河原町通→御池通→新町まで。
![巡航・前祭2015 007](/kyoto/images/2015/07/cbece402695d180790ffc3996e84ec6e.jpg)
激しい雨の中、鉾を曳く人、山を押す方も大変です。
鉾は四条通りを進んで行きます。
四条通りは、京都の真ん中を走る東西の通り。
かつての平安京の四条大路にあたり
東は祇園の八坂神社の石段下から、西は松尾大社まで続いています。
四条河原町の交差点では、辻回し(鉾の角度変え)が行われています。
あまりの混雑に、撮っている方のアイフォンにフォーカス。
![巡航・前祭2015 040](/kyoto/images/2015/07/a291ccf3274598385e6b80ad30b5c8e1.jpg)
台風11号は、速度15キロの大雨台風。
函谷鉾が河原町通りを進んで行きます。
![巡航・前祭2015 049](/kyoto/images/2015/07/eec73626416d433a07c288fcbf6b4211.jpg)
先回りして御池通りにて鉾を待ちました。
長い歴史の祇園祭。
祭りの始まりは、平安時代の前期・869年。
各地で疫病が流行していた時、神に疫病を鎮めてもらう
願いを込めて始まったと伝わっています。
![巡航・前祭2015 090](/kyoto/images/2015/07/292ae05956bca17ae36db838798b9525.jpg)
山鉾の「鉾に立つ槍」「山に立つ松」には、
疫病神が吸い込まれると言われています。
祇園祭は、七月の水害や災害・・そして疫病が発生した、
この時期に合わせて行われています。
![巡航・前祭2015 056](/kyoto/images/2015/07/12ff4180b34ac8e4b1c435d38c6e0a39.jpg)
途中、応仁の乱や本能寺の変では順延。
そして第二次大戦などで中断もありましたが、
その度に町衆の力で復興し、現在まで千年以上続くお祭りとなっています。
大雨の中を進む長刀鉾。
![巡航・前祭2015 080](/kyoto/images/2015/07/e4065e446bf749becb76a46c668ad75e.jpg)
広い御池通りから、狭い道の新町通りに鉾が帰って来ました。
コンコンチキチン コンチキチン。
町家や路地に
鉾で奏でる祇園囃子が響きます。
![巡航・前祭2015 107](/kyoto/images/2015/07/99f0c626e3cf3ffc839ca0a7d04f20f2.jpg)
時計は正午を回りましたが、台風の雨脚は
衰える所かますます激しく降って来ました。
鉾を曳く方達の草履や足袋もびしょ濡れ。
![巡航・前祭2015 111](/kyoto/images/2015/07/b1ab56c2320645777a345abaf4295e7d.jpg)
鉾が前を通ると、町家のあちこちから
拍手と声援が沸き起こりました。
「あと少しやで」。。
「ありがとう」。。
7月17日。大雨の祇園祭・前祭でした。
![巡航・前祭2015 112](/kyoto/images/2015/07/c3f5a63bed928b3cb4889813251f5f19.jpg)
![](https://static.arukikata.co.jp/data/profile/11000/10055/20221012_102650_5874ba3a_w320.jpg)
筆者
京都特派員
Akio
京都は平安京の頃から、今に至るまで様々な歴史が残っている町。歴史と季節を訪ねながら京都特派員ブログを、綴って行ければと思います。
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