今夏パリの地下鉄移動時はスリに気をつけて!
前回「パリは空いているので過ごしやすいですよ」と書いたのですが、一部で混んでいる場所があります。それが前回も少し触れた、RER A線およびC線工事による一部路線の運休。
【2016年RER線運休状況】
RER A線(ラ・デファンス〜ナシオン間):
RER C線(アベニュー・アンリ・マルタン及びジャベル〜パリ・オステルリッツ間):
この工事の影響で、並行して走る地下鉄1号線と10号線に人が流れ、車内が通常より混んでいます。特に、パリのど真ん中を走る1号線の出勤時(8時半〜9時)における混み具合が顕著です。これに伴いある問題が......朝の出勤時間帯に、その混雑を狙うロマ(ジプシー)風の女性スリ集団を、以前と比べてよく見かけるようになりました。
彼女たちの特徴としては、浅黒い肌に黒髪の長髪、少しオリエンタルっぽさが入った顔立ち、地面に擦るくらいのロングスカート(ズボンの場合もあります)。服は柄物を好み、全体的な色合いは黒っぽいことが多いです(一方で観光客や地元の人は、短パンにTシャツやタンクトップ、ワンピース、夏は明るい色を着ています)。
フランスの生活に慣れてくると、スリっぽい人物かどうか一発で見分けられるようになるのですが、「よく分からない」という方は、そういう感じの格好の人がいたら、(実際はたとえスリじゃなかったとして)常に距離を取るようにしましょう。一番の予防策です。
スリは現地の人より観光客を狙います。当然ながら、警戒されているなと思う人よりは無警戒の人をターゲットにします。ゆっくり歩く人と比べて、早足の人は狙われにくいです。必要以上に怖がらず、常に強い態度を取ることも大事です。少し気をつけるだけで、狙われる率はずいぶん低くなります。
スリにとって、観光客が多い夏は絶好のかき入れ時。パリでの思い出を嫌なものにしないように。常に周囲には気を配っておきましょう!
筆者
フランス特派員
守隨 亨延
パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。
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