招かざる客......日本はゴキブリ、パリはネズミ!
不意に現れる招かざる客。日本だとゴキブリの場合が多いですが、パリではゴキブリ以上にネズミが出ます。例えば地下鉄の駅で電車を待っているとき、ホーム下の線路付近を動く小さな物陰があったら、それは大抵ネズミです。
ネズミと人々の戦いは長く、カミュの小説『ペスト』で描かれているような、かつてはネズミが原因で死に直面することもありました。古い建物が多いフランスでは、ネズミの生活環境も多いのが現状です。そのためパリ市内には、ネズミ駆除グッズを専門に扱う店もあります。
そんな彼らが地下鉄の線路だけで収まっていれば良いのですが、当然家の中にやってくることもあります。そのネズミが、先日私の家でも現れました。
夜ガサガサと物音がするので何かと思ったら、視界のささっと動く黒い影が......!
そのようなときは、どうするか。そのままにしておくと糞尿を家の中に撒き散らしたり不衛生であるため、駆除が必要です。一般的な対処方法は罠または毒エサ。罠は生きたまま捕獲するものと、挟んだり電気ショックを与えて、殺してしまうものがあります。毒エサの場合、分かりやすいところで死んでくれれば良いのですが、もし見えないところで死ぬと、知らずに死体を放置することになってしまいます。
今回私は、エサをおとりにネズミをおびき寄せて、電気ショックで対処する罠を使うことにしました。罠の一方にはネズミが入り込める穴が空いており、もう一方にはエサとなるピーナッツバターを塗ります。そしてネズミがエサに誘われ中に入ると、乾電池を電源とした電気ショックが流れるという仕組みです。あとは部屋の端、ネズミの通り道になっていそうなところへ設置します。
罠を仕掛けて数日、ネズミも何か嫌な予感を悟ったのか、罠を仕掛けた日からネズミの気配が消えました。このまま消えてくれれば良いのですが......。これからも平穏な日々が続くのか、または今後ネズミが罠にかかるのか。 今も悪戦苦闘中です。
筆者
フランス特派員
守隨 亨延
パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。
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