パリの新ランドマーク「ギャラリー・ラファイエット・シャンゼリゼ店」は最新のコンセプトでいっぱい!
(c) Delfino Sisto Legnani e Marco Cappelletti
パリを代表する通りといえばシャンゼリゼ通り。凱旋門があるエトワール広場からコンコルド広場につながる通りは、いつも多くの観光客であふれています。そのシャンゼリゼ通りに3月28日、ギャラリー・ラファイエットが地上2階、地下1階の店舗として新しく開店しました。
先日同店を訪れて、館内を巡ってみました。
(c) Matthieu Salvaing
今回ギャラリー・ラファイエット・シャンゼリゼ店としてオープンしたのは、1930年代に建てられたアール・デコ建築。これをデンマークの建築家ビャルケ・インゲルス(ビャルケ・インゲルス・グループ:BIG)が担当し21世紀の百貨店として改装されました。
まず特徴的なのが入口です。シャンゼリゼの喧騒から入口のトンネルをくぐると、地上階中央のアトリウムへ到達します。そこから1階へはアール・デコの大階段が続きます。大階段は以前からの構造の踏襲です。また今回の改装において、BIGはファサードやガラスドームなどアール・デコの構造を存分に活かしています。
(c) Delfino Sisto Legnani e Marco Cappelletti
2階から1階へ下る階段は、前方に大きなガラス窓が広がり、シャンゼリゼ通りの活気と自然光を大きく館内へ取り込んでいます。その先には館内カフェ「Citron」が浮かぶようにシャンゼリゼ通りに面しています。
(c) Delfino Sisto Legnani e Marco Cappelletti
館内の調度品についてもすべてBIGによるデザインです。例えば、中央アトリウムを囲むように設置されたリング。商品棚と建物に統一感を出させています。ビャルケ・インゲルスにとってギャラリー・ラファイエット・シャンゼリゼ店は初めて小売店を扱ったプロジェクトになりました。
(c) Delfino Sisto Legnani e Marco Cappelletti
それでは館内を順に紹介してきましょう。
地下1階はフードコートが入っています。ル・ショコラ・アラン・デュカス、ピエール・マルコリーニ、ストレー、ア・ラ・メール・ド・ファミーユ、カスピア・デリ、ル・コントワール・ベロ、リトル・ジアオ、リビエラといった店舗がそろいます。中央にはテーブルが設置され、イートインスペースが設けられています。
(c) Matthieu Salvaing
地上階はウェルカムスペースとしての役割と共に、奥に化粧品や香水などのフロアを併設しています。オープン時の現在はシャネルのプレゼンテーションで飾られています。
1階は新進のブランドやデザイナーを扱ったフロアです。レザーグッズやアクセサリー、スニーカー、デニムなどのコーナーもあり、一部に上述したカフェ「Citron」があります。
(c) Matthieu Salvaing
(c) Matthieu Salvaing
2階はラグジュアリーブランドがそろいました。他ではなかなか見つけることができないデザイナー物も並びます。よりハイブランドのレザーグッズ、ジュエリー、靴などを取り扱います。50席あるレストラン「Oursin」は今年7月に今後オープン予定です。
(c) Matthieu Salvaing
シャンゼリゼという場所柄、価格帯は高めのハイブランドを中心にそろえており、陳列の仕方も従来の百貨店と異なり、よりセレクトショップをイメージした店内になっています。
【データ】
Galeries Lafayette Champs Elysées(ギャラリー・ラファイエット・シャンゼリゼ店)
住所:60 avenue des Champs-Elysées 75008 Paris
営業時間:10時30分〜24時(日曜は〜21時)
定休日:無
最寄り駅:地下鉄1、9号線Franklin D. Roosevelt
筆者
フランス特派員
守隨 亨延
パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。
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