謹賀新年「雪の銀閣寺」
新年明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
雪の日、「金閣寺」のあと「銀閣寺」へと向かいました。
写真↓右に行けば「哲学の道」
哲学の道は、左京区の琵琶湖疏水分線に沿った歩道です。
道は、東山の永観堂近くの熊野若王子神社横から始まり、銀閣寺道バス停付近の白川通今出川交差点まで続いています。
哲学の道の名の由来は、明治の頃から文人や哲学者がこのあたりに多く住むようになり、「文人の道」や「哲学の小径」「散策の道」「思索の道」「疏水の小径」などと呼ばれて来ましたが、1972年に「哲学の道」と決まり、その名前が現在にいたっているそうです。
「銀閣寺」へは、写真の左側の道をまっすぐ進みます。
緩やかな坂道を歩いて、銀閣寺に着きました。
《銀閣寺垣》
銀閣寺の正式名称は、「東山慈照寺」。相国寺の塔頭寺院のひとつです。
銀閣寺の名の由来は江戸時代に金閣寺に対し、銀閣寺と称されることとなったと言われています。
銀閣寺は、室町幕府八代将軍の足利義政によって造営された山荘東山殿を起原として、義政の没後、臨済宗の寺院となり義政の法号慈照院にちなんで慈照寺と名づけられました。
庭園にいたる前の参道には、椿の生垣が約50m続いています。生垣の高さは、かなり高く約5mほどあります。
生垣は左側と右側では様式が異なります。左側は、石垣の上に竹垣があり、その上に椿などの常緑樹の背の高い生垣があります。
この竹垣の形式は「銀閣寺垣」と呼ばれています。
右側は石垣の上に生垣が二段構えになっていて、生垣の植物は椿などの常緑樹です。
銀閣寺垣の参道を抜けると、銀閣寺の建物が現れました。
建物は、花頭窓 (かとうまど) が印象的な木造二層の楼閣建築。
前記事の金閣寺が華やかなのに対して、正反対の簡素で趣のあるたたずまいです。
1階は書院造りで「心空殿」。2階は潮音閣 。 観音菩薩座像が安置されています。
晩年の足利義政は病気を患っていて, その治癒を願い潮音閣に観音様をお祀りし祈りを捧げていたそうです。
創建当時の銀閣寺の2階の潮音閣は内側も外側もすべて「漆」(うるし)の黒が塗られていたそうですが、漆は太陽光に弱く、江戸時代頃には、経年劣化で漆が剥がれて来て、いまの「詫び」と「寂び」に通じるたたずまいになったとも言われています。
《観月の庭なのでしょうか》
境内には向月台(こうげつだい)と銀沙灘(ぎんしゃだん)と呼ばれる砂盛りがあります。
これらの砂盛りは月を観賞するために作られたという説と月の光を反射させて本堂を照らすという説のふたつがあるようですが、はっきりとしたことはわかっていないそうです。
向月台は、現在の形になったのは江戸時代後期のことと言われています。
不思議ですよね。この形。
こちらは方丈前に広がる銀沙灘(ぎんしゃだん)。
白砂が盛り上げて造られていて、月の光を反射させると言われています。
銀沙灘の発想は江戸時代に考案されたそうです。
いずれにしても、向月台・銀沙灘共に「観月」に関係するようです。
そのあたりから金閣寺は太陽や光で、銀閣寺は「観月」から「月」というイメージが生まれたのかもしれませんね。
庭園を順路に従い少し登ると, 「展望所」があります。
ここからは、眼下に銀閣寺の境内。
そして、遠くは愛宕山まで見えます。
雪の日にお参りした「銀閣寺」。
光を金閣寺に例えれば、銀閣寺は「詫び」と「寂び」に通じるところかもしれません。
それは、世の儚さや「無常」という世界が感じられるところかもしれません。
【銀閣寺】
・住所: 〒606-8402 京都府京都市左京区銀閣寺町2
・アクセス: 京都市バス 5系統 17系統 32系統 急100系統 急102系統 203系統 204系統 MN204系統「 銀閣寺道 」バス停下車徒歩約4分
・参拝時間: 冬季 (12月1日~2月末日)9:00~16:30、年中無休
・参拝料金: 大人(高校生以上)500円、小・中学生 300円
筆者
京都特派員
Akio
京都は平安京の頃から、今に至るまで様々な歴史が残っている町。歴史と季節を訪ねながら京都特派員ブログを、綴って行ければと思います。
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