夕暮れをフィレンツェの絶景パノラマとともに。
フィレンツェはお天気の良い日が続いています。日中は気温が15度前後になっています。とはいっても、朝と夜は寒いので出かける時間によって服装にも注意しなければいけません。
冬から春に向けて段々と日が長くなってきています。今日の日没は18:15。
お天気の良い午後は外出して、その後夕暮れを見ながらお散歩するのもとても気持ちが良いものです。
今回は、フィレンツェの夕暮れを過ごす眺めの良い場所をご紹介します。
まずは、有名なミケランジェロ広場。

フィレンツェ中心地から、ヴェッキオ橋の東隣のグラツィエ橋を渡って、サン・ニコロ地区を通り、その奥城壁の門をくぐって、丘に向かって坂道を登って行くと到着するのが、このミケランジェロ広場。
広場中央には、ルネサンス大巨匠ミケランジェロのアカデミア美術館にある大理石の「ダヴィデ像」のコピー(1866年、ブロンズ製)と組み合わせたモニュメントがあります。

そのダヴィデ像が見ている先に広がっているのがフィレンツェの街を一望できるパノラマです。
スマートフォンなどで撮る写真では小さく写ってしまいますが、肉眼ではとても大きく見えるのが大きな丸屋根のクーポラのあるフィレンツェの大聖堂(写真右横)です。重なって見えるのが、バルジェッロ博物館の塔、ジョットの鐘楼、白い屋根のサン・ジョヴァンニ洗礼堂、その奥にサン・ロレンツォ教会の後側メディチ家礼拝堂の赤い丸屋根。そして写真中央にはヴェッキオ宮殿の塔も見えています。ヴェッキオ橋がアルノ川の水面に夕暮れ時に美しくそのシルエットを落としています。

この美しい夕暮れを見ようとミケランジェロ広場にはいつも人がたくさん。
昨年の夏以降、ヨーロッパやアメリカなどからの旅行客も戻って来て、特に留学生などの学生達も多くなりました。
写真撮影の位置を確保するのも大変ですね。人気の撮影スポットですから。

ミケランジェロ広場からさらに丘を登っていった先にあるのが、サン・ミニアート・アル・モンテ教会です。
初期のキリスト教徒の定住地に作られた礼拝堂があった場所に、この地で4世紀に殉教した聖ミニアートに捧げられた11世紀のロマネスク様式の教会です。
正面装飾は白と緑の大理石が織りなす幾何学模様がとても美しく、うっとりとさせます。

教会正面から望むパノラマは、ミケランジェロ広場のものと比べ、高さだけでなく、教会の聖なる空気もプラスされ、少し趣も変わってきます。

ミケランジェロ広場とサン・ミニアート・アル・モンテ教会は2021年にユネスコの世界遺産登録されているフィレンツェ歴史地区に拡大追加されました。
ミケランジェロ広場のすぐ下にあるバラ庭園や、広場の西側にある5月だけ一般公開されているアイリス庭園などパノラマと庭園を一緒に楽しむこともできます。
世界情勢は心配ですが、一刻も早く平和が訪れ、コロナの流行が落ち着いて日本から自由な海外旅行が再開した際には、是非眺めの良い、素敵な夕暮れを見に訪れてみてください。

筆者
イタリア特派員
白崎和恵
名古屋出身。フィレンツェ公認観光ガイド。芸術・歴史文化・グルメ情報、旅行や長期滞在のヒントになるような話題をお届けしていきます。
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