新規感染者数がわずかに減少しはじめたサンフランシスコ。今週の様子
先週お伝えしたように、サンフランシスコを含むベイエリアでは、今週も新規感染者数が減少しています。過去2週間と比べると、この数は8%の減少となります。ただし、今回の流行は、一度感染した人が新たに感染をするケースが増えています。今週のサンフランシスコの様子をお伝えします。
再感染者の増加が特徴に
今回の感染拡大の特徴として挙げられるのが、一度感染した人が再び感染している傾向です。これは北カリフォルニアだけに限らず、全米規模で共通することで、今までに20万以上がこの再感染者のケースだというデータもでているほどです。再感染者は2回だけではなく、多い人で既に5回の感染を確認した記録もあります。この数は、ホーム検査キットの普及や実際に検査を行わない層を考慮すると、実際はより高いと予想されています。
タフツ医療センターのドロン博士は「ウイルスの変異種の種類が増えるたびに、いままでの免疫力では効果が出にくくなる」とコメント。このようにサンフランシスコでもBA.4 やBA.5の感染流行にともなって、これまでの感染によって免疫がついたと思われる人も新たに感染しているケースが増えていると予想されます。
陽性率は依然として高い状態
6月8日に陽性率が14%を記録したサンフランシスコ。この数値は、1月のオミクロン感染ピーク時点で18%を記録して以来、2番目に多い数となりました。3月には2.4%まで減少していたにもかかわらず、現在は州の平均率8.9%を超える事態が続いています。
ただし、入院患者数に関しては大幅な増加がなく安定しています。そのため、陽性率が高くてもそこまで深刻な状況とは捉えられていません。
カリフォルニア州の感染状況
今週のカリフォルニア州全体の感染状況。州の公式ウェブサイトによると、州全体の1日あたりの平均新規感染者数は1万人5093。先週の7785人に比べると今週は倍以上の増加。このまま感染が大幅に拡大するのか、気になる状況です。
4月から5月末までの感染者数は、のべ905万8902人。今週の陽性率は8.9%、10万人における感染者数は30.5人です。このように州の平均陽性率とサンフランシスコの陽性率を比べると、かなりサンフランシスコが高いことがわかります。
サンフランシスコのワクチン接種状況
今週のワクチン状況。市の公式ウェブサイトによると、今週の5才以上を対象とした接種率は1回目は90%、2回目の接種率は88%。先週の数値と同じくこの数に変化はありません。
州の公式サイトによると今週の段階で、カリフォルニア州の郡でワクチン接種率が高い郡は、
1. インペリアル郡 95%
2. マリン郡 91.5%
3. サンタクララ郡 88.4%・サンマテオ郡 88.5%
今週はじめてサンマテオ郡とサンタクララ郡が同位に並んでいます。
サンフランシスコ郡は今週も5位で、接種率は86.9%。接種率に変化はありません。
最後に
この記事を書いている2022年6月9日現在、LA timesの統計 によると、サンフランシスコの感染者数は15万7588人・感染による死亡者数885人。先週の15万3928人と比べて今週の増加数は3660人、1日の平均は522人。今週は先週よりもわずかに増加しています。
過去1週間の陽性率平均は12.6%・10万人における感染者数は51.9人。陽性率が上昇していますが、感染者数は減少しています。感染数に上がり下がりが見えはじめたここ2週間、来週の様子もレポートします。
筆者
アメリカ・カリフォルニア州特派員
Katie M
18歳での留学をきっかけに渡米。現地で役立つライフスタイルやトレンドなどを紹介します。
【記載内容について】
「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。
掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。
本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。
※情報修正・更新依頼はこちら
【リンク先の情報について】
「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。
リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。
ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。
弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。