ドイツ、レーゲンスブルクにおける重要文化財公開日① マクシミリアン2世の夏の宮殿、ヴィラ
私、この日が大好きで、絶対9月の第二日曜日は仕事を入れたくない!と思っているほど。
そう、ヨーロッパ各地で、この日普段公開されていない建物などが公開(しかも無料)されるのですが、レーゲンスブルクはいつも力が入っていて、今年もその例に漏れません。コロナの影響もほとんど受けず、チケットを事前に手配しないといけないのは、たったの二箇所だけでした。はい、もちろんこのヴィラはチケット必要!!
正式名称は、Königliche Villa、王様の豪邸。
1854年から56年にかけて、マクシミリアン2世が夏の居城として建設させたもの。
地理的には、ドナウの辺り、旧市街から見ると東の端にあるのですが、建設当時は、ここから12kmも離れたところにあるヴァルハラ神殿がよく見えていたようです。
毎年企画され、30分おきにツアーが出るのに、なかなか参加できないくらいの人気。そして、今年は、ここを重点的に絞って狙ったら、参加できたのです!しかも、案内してくれたのは、ガイド同期のドリスでした。

この建物は、たとえば船でレーゲンスブルクへ到着した、クルージングのお客様方が、真っ先に見る気になる建物です。
この地は16世紀に埋め立てられ、19世紀には栗の木が並ぶ並木道があり、市民のお散歩のコースとして人気があったらしい。
なんせ、あのルートヴィッヒ1世が建てさせたヴァルハラ神殿が見える、そんな場所だったから、それはそれは眺めは最高だったことでしょう。
ゴシック、ネオゴシック建築として1854〜56年に建てられたものの、建物そのものは、暗くて狭い鳥小屋だとマクシミリアン2世は嫌い、ほとんど訪問をしなかったとか。


これ(↑)が、逆に、ヴィラから見たドナウ川。こんな近くに客船が。しかも客船を上から覗くなんてちょっと見慣れない角度です。



↑ この魚の床の貼り方、ご覧くださいな。日本語だとヘリンボーン張りと呼ばれる寄せ木張りの一種です。1804/05年にウィーンの宮廷建築家エマニュエル・ヘリゴヤンが手がけた、プレジーディアルパレス(大統領宮殿)もこのヘリンボーン張りの床です。



ドアノブもこんなに素敵。



改めて記事にしようと思ったら、なんと中身がないなぁとちょっとがっかり(苦笑)。
昨年2021年の文化財公開日では、コロナの制限のため内部見学ができなかったそうですから、今年は運が良かったのね、と思いつつ。
分かった事。
市民がここによく来ていた。
眺めの良い場所だった。
建てられたこのヴィラは、あまり使われることはなかった。
以上です。

筆者
レーゲンスブルク特派員
吉村 美佳
バックパッカー歴11年で約25カ国訪問。2002年12月よりドイツ。レーゲンスブルク公認現地ガイド。
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