どうしてもモン・サン・ミッシェルだけは見たい人向け!パリ起点のおすすめプラン
フランスを代表する観光地のひとつ、モン・サン・ミッシェル。周りを海で囲まれ、町全体が要塞のようなこの島は、1年を通して世界中から多くの観光客が訪れます。パリを起点としたモン・サン・ミッシェルの行き方、楽しみ方をスケジュール別に解説します。グルメ情報もお見逃しなく。
とにかく時間がない人向けの日帰り弾丸コース
モン・サン・ミッシェル観光はできれば1泊した方がゆっくりと堪能できておすすめですが、時間がない場合はパリから日帰りも可能です。日帰りの場合は鉄道とバスを乗り継いで4時間程で現地に着きます。運賃は27ユーロです。現地発のツアーに申し込む方法もあります。
鉄道とバスを乗り継ぐ場合、切符の手配はオンラインがおすすめ。フランス国鉄(SNCF)の公式サイトから乗り継ぎのバスを含めて、すべて切符をオンライン購入できます。鉄道とバスを乗り継ぐ駅は、日にちや時期によって変わることもあるため、日付を決めたら全行程の切符を事前にまとめて購入した方が、間違えにくく便利です。
モン・サン・ミッシェルの島までは、一般客は乗り入れが禁止されています。島の対岸(2.5kmの距離)にあるインフォメーションを発着する専用シャトルバス(無料)または馬車(有料)に乗るか、徒歩で島内へ向かいます。
ランチはせっかくなので名物を食べてみましょう。モン・サン・ミッシェルの代名詞のようになっているのがオムレツ。ただしモン・サン・ミッシェルのオムレツは日本でよく食べるようなオムレツではなく、焼く前に卵をよく泡立てた状態で作ります。そのため見た目にボリュームがあり食感はふわふわに仕上げてあります。
もうひとつの名物が「プレ・サレ」と呼ばれる羊。モン・サン・ミッシェル周辺の羊は塩分を含んだ土壌の草を食べて育っているため肉にかすかに潮の風味が乗っています。その子羊の肉を使った料理です。
飲み物はシードルを。ノルマンディーはリンゴの産地であり、シードルはリンゴを発酵させて造られるお酒です。お土産はラ・メール・プラールのクッキーが定番です。
日帰りの場合は滞在時間が限られますので、どこで何を食べるか決めておき、可能であればお店に予約も入れておくとスムーズです。
余裕を持って楽しむ1泊2日コース
日帰りのモン・サン・ミッシェル観光だと、どうしても昼間しか見られませんが、1泊することで早朝や夕焼け時のひとあじ違ったモン・サン・ミッシェルを拝むことができます。また日帰りと比べて、島内の隅々までゆっくりと見ることができ、土産物選びなども余裕を持って行えます。
モン・サン・ミシェルでの宿泊施設は、島内と対岸にあるホテル・ショッピングセンターエリアの2ヵ所に分かれます。島内に泊まる場合、夜になって観光客がいなくなった、静かな島内を感じることができます。一方で、対岸に泊まる場合の良さは景色。早朝の海に浮かぶモン・サン・ミッシェルや夕焼けに染まるモン・サン・ミッシェルを堪能できます。対岸にあるクエノン河口ダムは絶好のビュースポットです。
1泊する場合は時間に余裕がありますのでモン・サン・ミッシェルらしいアクティビティに参加しても良いですね。島の周囲に広がる干潟を歩くウォーキングツアーは、モン・サン・ミッシェルが位置する地形とその自然を、素足を通して感じることができます。ガイドを付けず干潟を歩くことは危険ですし、禁止されていますので必ずツアーに申し込みましょう。
周辺観光も入れ込む満喫2泊3日コース
時間に余裕があれば、モン・サン・ミッシェルと周辺都市を合わせてみましょう。モン・サン・ミッシェルはノルマンディー地方の西端に位置しており、ブルターニュ地方のすぐそばです。
例えば、パリからモン・サン・ミッシェルへ行く際の乗り換え駅であるレンヌは、ブルターニュ地方の中心都市。旧市街を中心に15〜16世紀の木骨組みの家がもっとも残るブルターニュの町です。サン・ピエール大聖堂や17世紀の画家ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの『新生児』を収蔵するレンヌ美術館などがあります。
モン・サン・ミッシェルの西にある港町サン・マロは、17世紀に海賊の拠点となった「海賊の町」として知られています。当時、敵国の船を奪う権利をフランス王から与えられた「コルセール」とよばれる“合法的な海賊”が活動していました。また、カナダに行き着いた16世紀の冒険家ジャック・カルティエもサン・マロから出港しました。
旧市街を囲む城壁と、それに囲まれた17〜18世紀の旧市街が見どころ。ただ、サン・マロの旧市街は第二次大戦時に大きな被害を受けて崩れましたが、戦後元通りに復元されました。
パリからモン・サン・ミッシェルへ向かうついでに周辺観光も組み合わせれば、充実した地方旅行を楽しむことができます。
監修:地球の歩き方
筆者
フランス特派員
守隨 亨延
パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。
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