シニアのパリ旅におすすめのポイントを現地在住日本人ライターが紹介

公開日 : 2022年12月07日
最終更新 :

老若男女に愛されているパリの町では、人生経験を重ねたからこそ見えてくる一面があります。ここではシニア層の旅行で押さえておきたい情報をまとめました。事前準備をしっかりとしつつ、快適なパリ旅行を楽しみましょう。

時間に余裕を持ってスケジュールを組む

シニアのパリ旅は何事も余裕をもった手配が大切です。フランスでの注意点は、まずすべてが予定通りに進むことはほぼないという点。ガイドブックに書かれているスケジュール例より、さらに余裕をもつと、余計な心配事や疲労が重ならずスムーズなパリ滞在ができます。

例えばホテルのランク。フランスのホテルは設備の整い具合によって、5つ星までランク付けされています。星の数が増えれば増えるほど、設備が整ったホテルとされています。4つ星以上で探してみると、ひとまず安心して滞在できそうです。

移動も、要所は地下鉄やバスではなく、タクシーを手配するなどしてみましょう。現在フランスではタクシーのほかに、Uberなどに代表されるようなライドシェアの配車アプリがあります。ここで注意したいのはタクシーがバスレーンを走れるのに対して、Uberなどの車は走れないということ。そのため一般車で道が渋滞しているときは、タクシーとタクシー以外の車とでは到着までの時間に差が出ます。一方で、タクシーの方が料金は割高である場合が多いです。

G7などフランスのタクシー会社もスマホのアプリで配車できるシステムを持っているので、そちらのアプリもあわせてスマホに入れて、そのときの状況と料金差などを考えつつ、どちらを使うか比べてみましょう。

G7(タクシー)
Uber(ライドシェア)
Bolt(ライドシェア)

観光スポットやレストランは事前に予約をしておく

せっかく行くならお目当てのレストランでおいしい料理を食べたい ©iStock
せっかく行くならお目当てのレストランでおいしい料理を食べたい ©iStock

パリの観光スポットは、多くの場所でチケットのオンライン購入と入場時間の指定ができます。必ず訪れる予定の場所は、事前に公式サイトからチケットを買っておくと、時間の無駄を省けます。

レストランについても、基本的には予約を入れましょう。公式サイトなどから予約を入れられることは多いです。予約が電話のみである場合は、もしクレジットカードの上級会員であれば無料の海外レストラン予約代行サービスが付いていることがあるので、それを利用してクレジットカード会社経由で席を押さえてもらうのも一案です。もしくは、人気店の中にはあえて予約を取り扱っていないレストランもあり、そういうお店であれば早めに行って並べば必ず入れます。ただ体力は少し使ってしまいます。

人気のレストランだと、飛び込みでは入れないこともよくあります。どこも満席で断られてしまいレストラン難民となると、せっかく楽しみにしていた食事が台無しになってしまいます。仕方ないからと妥協して、偶然入ったおいしくない食事で済ませてしまうのは、美食の町パリではとてももったいないです。

予約時の時間指定で気をつけたいのは、ここでも余裕をもった計画。前述しましたが、フランスは予想外のことが常におきるので、いつもよりさらに余裕のある時間設定をおすすめします。もし時間が空けば、近くのカフェや公園で時間を潰してもいいですし、空き時間ができることで、また違った角度から余裕をもってパリの町なかを眺めることができます。

現地ツアーを存分に利用して行動範囲を広げる

プロが組んだツアーは一定以上の満足度を得られる ©iStock
プロが組んだツアーは一定以上の満足度を得られる ©iStock

それぞれの観光地間の移動を効率的にでき、かつその場所の見どころを的確に教えてくれるのがツアーです。各スポットをバスなどで巡るため体力的に楽ですし、移動について考えなくてもいいため、シニアの旅行にはおすすめです。

一方で、ツアーの欠点としては自分の足で目的地を訪れることができない点。どうしても各スポットの印象が薄れてしまったり、記憶がごちゃ混ぜになったりしてしまいます。そのため要所要所でツアーを利用しつつ、自分の足で歩く部分も残しておくといい旅になります。

パリ市内を巡っていると予想以上に徒歩移動が多く、歩き慣れていない石畳の道も多いです。足やひざに負担もかかります。そのため、歩きやすい靴を履くことをおすすめしますが、あまりにもスポーティーな装いだとレストランのランクによっては不自由なことがあるかもしれませんし、また町なかを歩いていて観光客っぽく映るためスリにも狙われやすくなります。動きやすく、かつ普段の装いも含んだ格好だとパリの町並みに溶け込み汎用性が高くなります。

日本からのフライトはシニア向けサービスもおすすめ

初めての空港は迷うことも多い ©iStock
初めての空港は迷うことも多い ©iStock

東京からパリまでのフライトは、通常の場合(ロシア上空を飛行するルート)で約12時間、国際情勢によってはルートが変わることもあり、その場合はさらに時間がかかります。

自宅から空港までの移動時は、もしクレジットカードの上級会員であれば、自宅と空港(またはその逆)の手荷物無料宅配サービスが付いていることがあるので、そのサービスを使って荷物を送れば、行き帰りの疲労が幾分軽減されます。

フライトの疲れをなるべく避けるにはビジネスクラスがおすすめ。余裕のある座席で、長距離フライトでも疲労をためることなく目的地までたどり着けます。もう少し予算を抑えたい場合ならプレミアムエコノミー。エコノミークラスよりは座席に余裕があります。

JALやANAではシニア向けにチェックインカウンターから搭乗ゲートなどまでを案内してくれるサービスを行なっています(要予約)。これらを利用することで、不慣れな国際線での移動の心配を少しでも軽くすることができます。

余裕を持った行動と、事前準備、そして各種シニア向けサービスを利用することで、少しでも海外旅行に付随する心労や体力の消耗を減らして、旅行そのものを存分に楽しみましょう!

監修:地球の歩き方

筆者

フランス特派員

守隨 亨延

パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。

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