ミルソンズポイントからラベンダーベイまでの素敵な散歩道

公開日 : 2023年02月01日
最終更新 :

シドニーには観光として有名な場所がいくつかありますが、今回は観光地から少し離れた散歩道を紹介します。

それはオペラハウスがあるサーキュラキーやロックス側からハーバーブリッジを挟んだ反対側、ミルソンズポイントからラベンダーベイに続く道です。

ミルソンズポイントまでの行き方

ミルソンズポイントまでは電車でも行けるのですが、サーキュラキーからフェリーに乗るのがおすすめです!美しいシドニーハーバーを眺めながら、右手にオペラハウス、左手にハーバーブリッジという贅沢な景観を楽しめますよ。

体力がある人は、ぜひロックス側からハーバーブリッジを歩いて渡ってみてください。橋の途中にはパイロンルックアウト という展望台兼博物館 (有料、支払いはカードのみ) もあります。

行きはフェリーで、帰りはハーバーブリッジを歩くというのも良いかもしれませんね。

歴史ある遊園地ルナパーク

フェリーから降りるとすぐに、ルナパークのトレードマークである大きな顔が見えます。この遊園地は入場無料なので、ちょっと覗いてみてください。もちろん、お金を払えばジェットコースターや観覧車など色んなアトラクションにも乗れます。

日本の遊園地を想像して、ルナパークは思ったよりも小さくて古いのでガッカリする人もいるようです。確かにこの遊園地はどちらかというと小さな子供が対象ですし、レトロ感はあります。でもここは1935年からシドニーの子供たちに親しまれている歴史ある遊園地で、歴史ツアーも開催されているくらいなんですよ。その雰囲気も含めて楽しんで頂ければと思います。

※ 戦前には世界中にあった遊園地ルナパークは、かつてオーストラリアにも数カ所あったのですが、現在はシドニーとメルボルンの2ヶ所のみです。

さて、このルナパークの左脇にはラベンダーベイに続く小道があります。今回紹介したいのがこの道です。派手ではありませんが素敵な散歩コースですよ。

ラベンダーベイの遊歩道

ハーバー沿いのこの道はとても気持ちが良く、11月には紫のジャカランダの花が咲くなど、季節によって様々な草花を見ることができます。

そして、ここにはアート・バートン (1887-1974) を記念した「アート・バートン公園 (Art Barton Park)」も。彼はルナパークが開園した1937年から1970年に引退するまでルナパークの専属アーティストでした。

アート・バートン公園

アート・バートン公園は、公園といっても、道の両脇に小さな彫刻がポツンポツンと並んでいる感じです。オーストラリアで古くから親しまれている児童書や漫画のキャラクター、例えば「ガムナッツベービーズ」や「マジックプディング」などの彫刻があちこちにあります。注意深く見ていないと見落とすかもしれません。

ちなみにガムツリーベイビーズの作者メイ・ギブズ (1877-1969) のギャラリーはニュートラルベイというノースエリアに、マジックプディングの作者ノーマン・リンゼイのギャラリーはちょっと遠いですがブルーマウンテンの方にあるので、興味があればいってみると良いかもしれませんね。

そしてさらに進むと、奥にはウェンディズ・シークレットガーデンもあります。

ウェンディズ・シークレットガーデン

ウェンディズ・シークレットガーデン (Wendy’s Secret Garden) は、有名なオーストラリアのアーティスト、ブレット・ホワイトリー (1939–1992) の妻ウェンディが作ったガーデンです。
1992年にブレット氏が亡くなった時、悲しんだウェンディは寂しさを紛らわせるかのように自分の家の周りを片付け始め、このガーデンが出来上がりました。

ブレット・ホワイトリーのギャラリーは、サリーヒルズにあります。彼の有名なシドニーハーバーの絵は、このラベンダーベイにあった家で描かれたものです。

看板はありませんが、Googleマップで検索すると名前が出てきます。上に行く階段が2ヶ所あり、どちらからでもいけますが、手前 (ルナパーク側) の階段の方が早いかもしれません。

彫刻や長めの良い丘、ベンチなどがあってピクニックなどにもよい場所です。

こんな静かで穏やかな雰囲気のラベンダーベイですが、実は意外と様々な出来事がありました。

かつて流刑地として多くの囚人がオーストラリアに送られて来ましたが、この場所にはそんな囚人を一時的に収容するハルクという大型の船が10年くらい置かれていたり、造船所があったり、ハーバーブリッジ 建設のために駅が作られたり、色々な歴史が残っています。

また、この場所はエオラのカメライガル (Cammeraygal) と呼ばれる人々が住んでいた場所なので、ダルグ語で Gooweebahree (Quiberee) と呼ばれることも。


たまにはこういう観光地から少し外れた場所を歩くのも良いのではないでしょうか。

筆者

オーストラリア特派員

Eri オーストラリア

十数年前にワーキングホリデーオーストラリアに来たのがきっかけで、そのままシドニーに住んでいます。

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