【イタリア】ボローニャのメイン広場・ピアッツァマッジョーレを紹介②

公開日 : 2023年04月25日
最終更新 :
筆者 : 望月 唯

本日もピアッツァマッジョーレシリーズとして、サン・ペトロ―ニオ聖堂を紹介します。サン・ペトロ―ニオ聖堂は世界で6番目に大きな聖堂で、ボローニャの守護聖人であるサン・ペトロ―ニオに捧げられました。ゴシック様式の教会で、1388年より建築が開始されています。
前回の記事「【イタリア】ボローニャのメイン広場・ピアッツァマッジョーレを紹介①」は、こちら

【マルコ解説】700年以上未完成の教会!

サン・ペトロ―ニオ聖堂
サン・ペトロ―ニオ聖堂

サン・ペトロ―ニオ聖堂は、上はレンガ・下は大理石です。
この色の差が有名ですが、実は当時のボローニャの人たちが望んだわけでも、好きだったわけでもないのです。
実は途中でお金が尽きてしまい、工事が途中で終わってしまったためです。

ミラノの大聖堂と同じ時代にボローニャのサン・ペトローニオは建設を開始。ミラノの大聖堂は、すべて白い大理石でデコレーションされています。
ミラノの大理石も下はレンガ作りです。
ボローニャのサン・ペトローニオ聖堂も、お金があればミラノのようにすべて全体が大理石となる予定でした。今の二色の状態は、工事が途中で終わった証です。

ミラノの大聖堂
ミラノの大聖堂

当時、大理石はフィレンツェなどがあるトスカーナ地方から運ぶ必要がありました。
そのうえでレンガの上に大理石でデコレーションしてい作業は、さらに手間とお金がかかります。
ボローニャ市はお金を払わないことを決めました。

サン・ペトローニオ聖堂の鐘楼。ここもレンガのまま
サン・ペトローニオ聖堂の鐘楼。ここもレンガのまま

実は中断したのは大理石だけではありません。
今建築されているサン・ペトローニオ聖堂は、計画の中の4分の1のみなの姿なのです。
もしも建築が計画通りにすべて終わっていたら、ローマにあるバチカンも含めて、世界で一番の大きさの教会になる予定でした。
大理石はもちろん、その大きさに建設することは今となっては不可能なので、永遠に未完成のままですね。

【イタリアには名前のお祝いがある】今日はサン・マルコの日

イタリア人の名前は、聖人や昔の英雄・歴史上の人物にちなんだ名前が多いです。今は聖人の名前以外も名付けられるようになりましたが、一昔前まではつけられる名前が決まっていました。
ちなみに祖父母の名前を孫に付ける伝統的な習慣もあるため、より同じ名前の人が多くなりますね。
私も同時に「フランチェスカが3人」などを経験したことがあります。

イタリアは国民の祝日とは別に「サンタ・チェチーリアの日」「サン・ステファノの日」など毎日聖人の日があります。名前の日のお祝いは「Buon onomastico」(ブォン・オノマスティコ)と言って、お祝いします。

本日、4月25日はサン・マルコの日。全国のマルコさんをお祝いする日です。
マルコ、Buon onomastico!

地球の歩き方特派員ブログのために写真撮影中
地球の歩き方特派員ブログのために写真撮影中

皆さんもイタリア人の知り合いがいたら、いつが名前をお祝いする日か調べてみてくださいね。

ちなみにボローニャの守護聖人、サン・ペトロ―ニオの日は10月4日です。10月4日はイタリアの国祝日ではありませんがボローニャの学校はすべて休みになり、聖堂では特別なミサや音楽が捧げられます。音楽院の生徒の中にもサン・ペトロ―ニオ聖堂の合唱やオーケストラに関わる人たちが大勢いいたため、サン・ペトロ―ニオの日の前には授業の欠席者がたくさんいました。
毎日聖人の日があることや、守護聖人の日に学校が休みになることなど、イタリアならではの文化だと思います。

サン・ペトロ―ニオの内部については、また後日紹介します。

筆者

イタリア特派員

望月 唯

ボローニャ在住のメゾソプラノ歌手です。ボローニャ生まれのピアニスト・マルコと一緒にボローニャの歴史や裏話を紹介します。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。