【岡山】モネの愛した睡蓮が咲く「成羽美術館」~高梁市成羽町~

公開日 : 2023年05月17日
最終更新 :
筆者 : mami

 成羽町の陣屋跡地に成羽美術館があります。この建物は旧下原村(現在の高梁市成羽町下原)出身の洋画家・児島虎次郎氏の功績を称え、広く一般の人々に知ってもらい、彼の作品を展示するために建てられました。
 彼はヨーロッパへ行く機会のない、日本の画家たちのために、西洋名画の実物を日本へもたらすことの必要性をパトロンである大原孫三郎に説き、ヨーロッパで多くの西洋絵画を購入しました。若くして亡くなった虎次郎の功績を記念して大原孫三郎は、倉敷市美観地区に大原美術館を開館したことを以前ご紹介しましたが、この二つの美術館を通して虎次郎の功労の大きさを感じました。

 今、開催されているのは「鴨居 玲―1983年2月3日、私」という画家鴨居玲の展示です。土日限定ですが、鴨居玲の作品《自画像(絶筆)》にちなみ、赤いコーディネートで来館すると ”くじ引き” ができて、鴨居玲展関連書籍、児島虎次郎関連書籍、成羽美術館のオリジナルTシャツなどミュージアムグッズが当たるかもしれません。
 現在の美術館は成羽陣屋跡の石垣の上に建てられ、設計は、建築家・安藤忠雄氏です。コンクリート打ちっぱなしの建築物と周囲の成羽の山並みや自然とが調和し、この建築物自体が美術作品として一目置かれているそうです。

 一見、どこがサファードなのかわかりにくい建物です。細長いスロープを上り右に曲がります。

その突き当りが入口です。
 左の池は「流水の庭」と呼ばれ、左の階段から下に降りて行けます。

 「流水の庭」から美術館を見ると建物と緑がV字を描き出し、水鏡として写り込んでいたのが印象的でした。
夏から秋にかけてこの池では、トンボがたくさん飛んでいます。以前、夏に訪れた時は、建物のコンクリートの壁にヤゴの抜け殻がいくつも残っていました。普通なら池のそばの木に登って羽化するんでしょうが、ここでは手近にあるコンクリートの壁が便利だったようです。

 ロビーに面した池は「観水の庭」と呼ばれています。
 今年もGWの頃、「モネの水連」が咲き始め、10月ごろまでが見ごろです。なぜ、「モネの睡蓮」かというと、成羽美術館には、西洋画家・児島虎次郎の展示室があります。虎次郎が名画の収集するために画家モネのアトリエを訪ねた時、モネと直々に交渉して「睡蓮」を購入しました。

 「静水の庭」に咲く睡蓮は、ジヴェルニーのモネ邸から大原美術館へ移植されたうちの一部を、後に譲り受けたものだそうです。

住  所
〒716-0111 岡山県高梁市成羽町下原1068-3
電話番号
0866-42-4455
営業時間
9:30~17:00(入館は16:30まで)
休 館 日
月曜日(祝日の場合は翌日)、12月28日~1月4日、展示替期間(不定期)
料  金
大人500円、高・大学生300円、小・中学生200円(特別展料金は別)
交通アクセス(車)
岡山自動車道賀陽ICから約40分
交通アクセス(公共)
JR備中高梁駅からタクシー約15分
駐車場
無料駐車場 約90台

筆者

岡山特派員

mami

岡山生まれの岡山育ち。岡山市内在住の生粋の「おかやまっ子」です。

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