【京都】猛暑の中を勇壮に進む山鉾「祇園祭・前祭り山鉾巡行」

公開日 : 2023年07月17日
最終更新 :
筆者 : Akio

17日は、祇園祭・前祭りの山鉾巡行でした。
今年は、祝日の巡行となり、沿道には沢山の人で賑わいました。
午前9時、四条烏丸で前祭りの先頭を行く
長刀鉾に、お稚児さんが乗込み巡行が始まります。

いよいよ山鉾巡行の始まりです。

音頭取りの「エンヤラヤー」 「ソーレ」の
掛け声とともに、動き出す鉾。

コンチキチン コンチキチン
四条通りを勇壮に進む23基の山と鉾。
祇園囃子がビル街に響きます。

山鉾が巡行する四条通りは、京都の真ん中を走る東西の通り。
かつての平安京の四条大路にあたり
東は祇園の八坂神社の石段下から、西は松尾大社まで続いています。

祇園祭りの歴史

長い歴史の祇園祭。祭りの始まりは、平安時代の前期・869年。
各地で疫病が流行していた時、神に疫病を鎮めてもらう
願いを込めて始まったと伝わっています。
4年ぶりに制限のない本来の形で行われた今年の山鉾巡行。
山鉾の屋根の上に建つ「鉾に立つ槍」「山に立つ松」には、
疫病神が吸い込まれると言われています。
山や鉾が通る度に沿道からは拍手が起こりました。

動く美術館

動く美術館と言われる祇園祭り。
孟宗山の左胴懸は平山郁夫画伯「砂漠らくだ行・月夜」。
絹製のつづれ織りで横2.7メートル、高さ1.55メートル。
月夜の砂漠をらくだで旅する一行が描かれています。
後方の「見送り」は、日本画家・竹内栖鳳 筆による竹の図、
画家直筆の墨絵で、肉筆による懸装品は珍しいと言われています。

河原町交差点では鉾の方向を90度変える「辻回し」が行われています。
「辻回し」では、竹を車輪の下に敷いて水をまき、引き手衆が縄を引くと、
ばりばりと音を立てながら、鉾は滑るように向きを変えました。

舞妓さんも声援

河原町三条では舞妓さんも巡行に声援を送られていました。
だらりの帯柄は、「花火」。
そして「鉾と松」。

お世話をされていた、お茶屋さんの帯柄は「粽」。
京の夏が帯柄から伝わって来ました。

舞妓さんの声援を受けて、山鉾が進んで行きます。

四年ぶりに制限なしで行われた、今年の前祭り山鉾巡行。
晴天に恵まれましたが、京都市の気温は37.6℃を記録する猛暑日となりました。

前祭りから後祭りへ

祇園祭は一か月にも及ぶ長いお祭りです。
この後、7月18日からは、後祭りの山鉾建てが始まります。
山鉾曳き初めは20日から21日。
後祭りの宵山は23日。
24日は、後祭り山鉾巡行と花傘巡行と還幸祭へと続きます。

これからの日程

18日〜20日
後祭の鉾建て(山鉾町)
20日
14時・鉾の曳き初め - 大船鉾(新町通)
20日
15時・曳山の曳き初め - 北観音山・南観音山(新町通)
21日
11時・舁山の舁き初め - 橋弁慶山(蛸薬師通)
23日
後祭・宵山 (歩行者天国や出店・夜店はありません。)
24日
後祭・山鉾巡行
後祭の山鉾巡行は、24日の午前9時30分に、橋弁慶山を先頭に、鉾1基、山9基の計10基が
烏丸御池に集結し、そのあと御池通〜河原町通〜四条通を巡行します。
24日
10時~花傘巡行
花傘巡行には四つの花街の綺麗どころをはじめ、六斎、祇園囃子の曳山や、
傘鉾10基余など総勢千人の行列が京の町を練り歩きます。
花傘巡行経路は、下京中学校成徳学舎(9:30)-高辻通東-烏丸通北-四条通東-御旅所(くじ改め)
-四条通東-石段下南-神幸道東-八坂神社(11:00)です。
24日
午後17時頃~還幸祭
午後17時頃、四条御旅所を三基の神輿が出発。
それぞれ所定のコースを経て八坂神社御供社に至り、祭典を行ないます。
午後9時から10時頃八坂神社に還幸。御神霊を神輿より本社に還し、祭典を行ないます。

筆者

京都特派員

Akio

京都は平安京の頃から、今に至るまで様々な歴史が残っている町。歴史と季節を訪ねながら京都特派員ブログを、綴って行ければと思います。

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