ど迫力!スペインの焼肉!その名もチュレトン!

公開日 : 2023年09月13日
最終更新 :
筆者 : Mashiko

まず料理が運ばれてくるまでの間にアストゥリアスの牛と気候についてご説明させて頂きます。アストゥリアスの牛はスペインのアストゥリアス地方で飼育される特別な品種の牛です。この地域は緑豊かな山岳地帯で、豊富な牧草地が広がってます。アストゥリアスは年間を通じて比較的穏やかで湿潤な気候です。冬でも比較的温暖で、夏季も涼しく快適な気候が特徴です。休暇シーズンに入ると多くの観光客が涼を求めてやってきます。夏の平均気温は約20〜22°程です。日本の暑さを知ってる私は肌寒い事が多いです。このアストゥリアスの温暖湿潤な気候は、酪農に非常に適しています。乳牛は快適な気候を必要とし、適切な気温と湿度で生産性を保つことができます。アストゥリアスの気候条件下では、牧草が育成しやすく、豊富な降水量によって牧草地が緑豊かに育ちます。これにより、質の高い飼料が提供され、乳牛の健康と乳製品の生産が促進されます。冬季でも、気温が極端に低下することは少なく気温の寒暖差が比較的少ないため、牛たちはストレスを受けることなく安定した状態で飼育出来ます。アストゥリアス地域の酪農は、この特有の気候条件を活かして乳製品の生産を行うのに適しているため牛肉を始め、チーズや牛乳、ヨーグルトが豊富です。

少し街から離れると至る所にリラックスした牛を見る事が出来ます

アストゥリアスの牛はこの自然豊かな環境で育まれ、肉質の良さと風味の豊かさが特徴で肉はきめ細かく、脂肪は霜降りになっています。これにより、肉は柔らかく、味わい深いとされています。

地元の人達で賑わうレストランCasa Linにやってきました。歴史も感じれる店内は渋くエレガントでは無いものの温かみのある落ち着くお店です。美味しいスペイン料理とワインが自慢です。

レストランCasa Lin

前菜にはセシーナと呼ばれる牛肉の熟成生ハムを注文しました。もし何を注文したらいいかわからない場合はHola¿Qué me recomienda? オラ ケッ メ レコミエンダ?こんにちは、お勧めは何ですかとウエイターの人に聞いてみるのもいいですね。その日の新鮮な食材を使ったお勧めの料理を提示してくれる筈です。

牛肉熟成生ハム セシーナ

セシーナはオビエドより車で1.5時間程のレオン地方が有名で、スペイン全土で食べられているものではありません。味はジューシーなビーフジャーキーといったところでしょうか。塩のみを使用し、一年以上かけてじっくり丁寧に熟成します。勿論、添加物は一切使いません。「大きな熟成された牛の足をこうやって切っていくんだよ」と説明してくれているのはオーナーのマヌエルさん。

お勧めの前菜にEnsalada de Tomateトマトのサラダがあります、分厚く大きめで食べ応えのあるジューシーなトマトに生ハムの塩っけと甘酸っぱい小鰯、そしてしっとり味わい深い旬の鰹にパンチの効いた唐辛子のコラボレーションがたまらない一皿です。

もう一皿前菜で頼んだBoquerones en vinagreアンチョビのバジルソースに白い美味しいソースがかかっていたんですけど、ワインが進んでたせいか何のソースだったか思い出せずにいます。本当に美味しかったんです、白いソース、、、ソースをパンに浸して食べたりして。下げられる頃には料理が乗っていたお皿が綺麗に輝いていました。アーモンドだったようにも思います。肉厚な酢漬けアンチョビと白いソースと香り高いバジルのハーモニー、今の時期だけだと
言われメニュー表にはなく注文したものです、炊き立てのご飯が欲しいと思いました。

お目当ての焼肉料理「チュレトン」が運ばれてきました。熱々の煙立った石と共に周りをこんがり焼かれた肉の塊がダイナミックです。テーブルに換気扇なんてありませんから、レストランがチュレトンの匂いで充満します。優雅にワインを呑んで語っている場合ではございません。なんせ大きい肉の塊を石の熱いうちに食べるのは容易ではありません。500gと店の人は言いますが500g以上はあります。
自分で食べる分を取り好きな焼き加減まで熱い石の上で焼いて食べます。

焼肉のタレもエプロンもございません。シンプルに塩のみで肉の旨味を味わいます。これが本当に美味しい。私は日本の焼肉も勿論大好きです。日本の焼肉はご飯が進み、チュレトンはワインが進みます。このチュレトンの美味しさに虜になり2人の息子と愛する奥様を日本に残してアストゥリアスの駐在員になることを決めた友達もいるくらいです。
国内外で高い評価を受けており、その美味しさと品質のためにアストゥリアスに訪れる人も多いだとか。

デザートにはarroz con lecheアロス コン レッチェを注文しました。米を牛乳で煮たデザートです。シナモンの風味漂うどこか優しい味わいです。ここまでくるともうお腹いっぱいです。レストランで夕食を開始したのが9時で、なんだかんだもう23時30分です。ご馳走様でした。お休みなさい。

アロスコンレッチェは好きな人と苦手な人に分かれると言われています

本日のレストランは「Casa Lin Oviedo」オーナーのマヌエルさんの親戚が肉屋なのでお手頃価格で上質な肉を味わう事が出来るレストランです。写真は味見のチョリソーを切ってくれている所です。カウンターで一杯飲む場合チョリソーとパンがサービスで出てきます。そのチョリソーがピリッと辛くまた飲み物が進む逸品です。朝の9時から夜の24時まで営業していますが、お昼ご飯は2時から夜ご飯は9時からしか料理人の方がいませんのでお気をつけ下さい。

私のアパートの下のレストラン
  • 住所 Avenida de Colon14  33013  Oviedo.  Asturias  España
  • 電話番号 +34 985 27 44 89
  • Web https://casalinoviedo.negocio.site
  • 定休日 火曜日

筆者

スペイン特派員

Mashiko

海の幸と山の幸が豊富なアストゥリアスでの関心や巡礼カミーノ・デ・サンティアゴ等に関する質問等、お手伝い出来る事がありましたらお気軽にご連絡ください。

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