土偶に会いたい!〈その4〉北杜市考古資料館~ちびーなす&石堂地母神「三十三番土偶札所巡り」

公開日 : 2022年09月08日
最終更新 :
筆者 : 水月
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こんにちは~北杜・山梨特派員の水月です。

「土偶に会いたい!」シリーズ〈その4〉は山梨県「北杜市考古資料館」です。ここでは2体の土偶が待っていてくれました。

トップの写真は、明野町上神取「諏訪原遺跡」で発掘された「ちびーなす」です。小さなビーナスという意味でしょうか。なんと身長5.3㎝だそうです。ほんとうに可愛らしいんです! けれど、可愛いだけじゃないんですよ。とても精巧に作られていて、縄文時代中期に作られたと思われる少しつり上がった目と弓なりの眉、そして胸の膨らみ、下半身に刻まれた左右対称の模様。じっと見ていると動き出しそうです。

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そして、もう一体も小さいんですよ。どれでしょう。

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こちらです。高根町東井出「石堂B遺跡」で発掘された「石堂地母神」です。パンツをはいた土偶、なんて呼ぶ人もいるのだとか。たしかにパンツをはいているようにも見えますね。肩の辺りにも模様があったり、縄文時代の衣装を知るヒントにもなりそうです。胸の膨らみが女性であることを示してもいます。

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「三十三番土偶札所巡り」の御朱印は、13番と14番です。

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「北杜市考古資料館」では、ほかにも数多くの土偶や土器を見ることができます。

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「ちびーなす」「石堂地母神」と比べると、どーんと大きい「出産文土器」です。母親のお腹から赤ん坊が生まれてくる瞬間を表現したと考えられている深鉢形土器で、土器全体がお母さんの体、土器のまんなかに赤ん坊が顔を出しています。すぐにも産まれてきそうですね。「津金御所前遺跡」で出土した縄文時代中期の土器で、山梨県指定文化財です。

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「北杜市考古資料館」では、長野県の「富士見町井戸尻考古館」「八ヶ岳美術館」との共同企画展「縄文いきものがたり」を2022年11月23日まで開催中。縄文時代の「生き物」にスポットを当てて縄文の暮らしに迫る興味深い企画です。スタンプラリーコンプリートで縄文缶バッジもゲットできますよ。

小さな小さなミニチュアサイズの土偶たち。心のポケットにしまっておきたいような可愛らしさですね。

縄文時代の人々は、どんな意味を、どんな思いを込めて作ったのでしょうか。実際に土偶や土器をじっくりと見て、縄文の人々の思いに、ぜひ触れていただきたいです。

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■北杜市考古資料館

・開館時間: 9:00~17:00(入館は16:30まで)

・休館日: 火曜日、水曜日(休日の場合はその直後の休日でない日)休日の翌日、12月28日から翌年の1月4日まで

・入館料: 一般(高校生以上)210円 小中学生 100円

・住所: 山梨県北杜市大泉町谷戸2414

・問い合わせ: 0551-20-5505

・北杜市埋蔵文化財情報WEB URL: 北杜市考古資料館

筆者

山梨特派員

水月

2000年に山梨県北巨摩郡明野村(現 北杜市明野町)に移住。田舎暮らしを始めました。3人の子育て経験や女性ならではの視点、食いしん坊の資質を生かして、山梨の魅力を発信していきたいと思っています。

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