旅人を包み込む、バヌアツ共和国の夕景

公開日 : 2023年09月06日
最終更新 :

執筆者:沼倉隆晴
青年海外協力隊員としてサモア独立国とバヌアツ共和国へ赴任。帰国後も現地と関係を深めて日常的な情報交換を行っている。2017年にアイ・シー・ネット入社。経営管理部で社内の情報システムを担当。

南太平洋の島国と聞いて、どんなイメージが浮かぶでしょうか? どこまでも青い海、ウェルビーイングでフレンドリーな人々……。今回は、南太平洋の島国の中でも特に豊かな夕景を見ることができるバヌアツ共和国から、おすすめの夕景スポットをふたつ紹介します。

旅人が旅を終える土地、バヌアツ共和国

バヌアツは、数千年前にメラネシア人が定住していた土地でした。16世紀以降、ヨーロッパ人が探検や植民を始め、その後、英仏共同統治、一部アメリカの占領を経験しながらも独自の文化や風土を継承してきています。80以上の島々に約30万人が暮らし、話される言語は100以上です。(ひとり当たりの言語多様性世界一!)

日中の海も美しい
日中の海も美しい

日本からのアクセスは決してよい訳ではなく、現地での交通手段も限られるバヌアツ共和国。それだけに旅慣れた人や海外旅行の上級者にとっても、冒険心をくすぐる目的地であるといえます。世界的にも「旅人が旅を終える土地」とも表現されることもありますよ。

おおらかで包容力のある夕景

存在を包み込んでくれるような夕景
存在を包み込んでくれるような夕景

美しい夕景に心洗われる土地は世界中にありますよね。それではなぜバヌアツの夕景が豊かとされるのでしょうか?

ひとつは、バヌアツが火山島からなる土地であることが関係しています。火山島は、火山灰やガスが空中に拡散し、太陽光の散乱や屈折を起こすことで、夕日の色を鮮やかにすると言われています。

そして、バヌアツを包み込むおおらかな雰囲気! それも夕景の豊かさを感じさせてくれる一因です。バヌアツでは困難に直面しても、お互いに助け合ったり、笑顔で乗り越えたりする精神をとても大切にしています。その鮮やかさと同時に「あなたはこの世界に存在して大丈夫!」と語りかけてくるような夕景は、ぜひ実際に現地へ赴いて感じてほしいです。

地元視点でのバヌアツおすすめ夕景スポット

今回、旅行者がアクセスしやすく、かつ地元の人もおすすめする夕景スポットを紹介したく、現地在住者から情報を教えてもらいました。

紹介してくれるのは、筆者が青年海外協力隊としてバヌアツに滞在していた頃からブラザー! シスター! と呼び合い関係が深いジェイソン・モコロエ、エリザベス・モコロエ夫妻です。彼らも紹介したい情報がたくさんありすぎて困っていましたが、今回は「旅行者にとってアクセスしやすい」という点を踏まえ、ふたつのスポットを紹介してもらいました。

モコロエ夫妻
モコロエ夫妻

1. ポートビラ湾の木陰のあるベンチから眺める夕景(エファテ島)

ポートビラ湾の夕景
ポートビラ湾の夕景

バヌアツの首都ポートビラがあるエファテ島。ポートビラ湾はバヌアツの島と島とをつなぐ大切な玄関口です! 地元の人達もポートビラ湾をとても大事にしています。

写真は、ポートビラ市街セントラルマーケット(市場)から、北へ10分ほど歩いた場所の夕景。ポートビラ湾に沿って遊歩道があり、木陰のベンチで夕景を眺める事ができます。近くにレストランも多く、その夕景を味わったあと、食事をしながらゆっくり余韻を楽しむこともできますよ。

エファテ島

2. ジュゴンが生息する浜辺からの夕景(マレクラ島)

マレクラの夕景
マレクラの夕景

バヌアツのマランパ州、州都のあるマレクラ島。首都ポートビラから国内線で訪れることができます。ジュゴンが生息する海域があることでも有名です。特に、マレクラ本島から小舟で渡った小島の浜辺の夕景はとてもおすすめです! 旅行者向けのバンガローもありますし、日中は優雅に泳ぐウミガメに出合えることもありますよ。

バンガローの前浜
バンガローの前浜

マレクラ島 バンガロー(Nanwut Bungalows)

ちなみにこのマレクラ島は、アイ・シー・ネットが携わるJICA技術協力「豊かな前浜プロジェクト」を実施した土地でもあります。

バヌアツでは食料や収入の多くを沿岸水産資源に依存していますが、気候変動や環境破壊、魚介類の乱獲により、その資源は減少の一途を辿っていました。そこで、海洋資源の保全と持続可能なかたちでの利用を目的として、禁漁区の設定による適切な水産資源管理体制、住民の資源保全意識向上、水産資源以外の生計手段の開発と普及などの活動を行っています。

新しく導入された漁法で漁獲された魚
新しく導入された漁法で漁獲された魚

最後に

バヌアツは日本人にとってまだまだマイナーな国といえます。ただ、そのぶん新鮮さや発見も多く、とても魅力的な土地です。見渡せる景色、ゆったりとした雰囲気、そして、地元の人々も親しみやすくフレンドリーです!

人生という旅路の途中で、困難なことがあったり、何かを探し求めたり……。そんな時には、ぜひ一度バヌアツを訪れ、その夕景に身を委ねてみてください。きっとあなたに寄り添い、そっとすべてを包み込んでくれますよ。

監修:地球の歩き方

アイ・シー・ネット株式会社について

アイ・シー・ネット株式会社では、新興国・途上国150ヵ国以上で社会課題の解決を行っています。下記のサイトで事業内容を紹介していますので、ぜひご覧ください。

筆者

アイ・シー・ネット株式会社

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。