サッカー、スタッド・ランスのホーム「スタッド・オーギュスト・ドローヌ」へ行ってみよう【リーグ・アン】

公開日 : 2023年09月22日
最終更新 :

シャンパンの産地として有名な町、ランスにあるプロサッカーチーム「スタッド・ランス」に注目が集まっています。2022年7月から所属している日本代表の伊東純也選手に加えて、2023年の8月からは中村敬人選手がオーストリアのLASKリンツから加入。日本人選手が2人となって、より注目度が増しています。そのスタッド・ランスのホームスタジアム「スタッド・オーギュスト・ドローヌ」へ応援へ行きたい人のために、スタジアムとランスの町についてまとめました。

パリからアクセスしやすい町ランス

ノートルダム大聖堂
ノートルダム大聖堂

ランスはパリ市内にある東駅からTGVで約45分と訪れやすい町です。日帰りで行くことも可能です。

ランスの中心となっているのがノートルダム大聖堂。13世紀に着工されたゴシック様式の大聖堂で、かつてフランス王はこのランスで戴冠式を行わないと、正式に王としてみなされないと言われました。

大聖堂の傍らにはジャンヌ・ダルクの像もあります。これはフランスとイングランドの百年戦争の際、オルレアン解放に成功したジャンヌ・ダルクは、シャルル7世をランスに赴かせて戴冠式を行いました。その後、百年戦争の功労者だったジャンヌ・ダルクは捉えられて火刑に処されるのですが、ランスはそのゆかりある場所のひとつです。

スタッド・ランスのホームスタジアム「スタッド・オーギュスト・ドローヌ」は、そのノートルダム大聖堂正面の通りを南西にまっすぐ下り、川を渡った先にあります。

スタッド・オーギュスト・ドローヌ
スタッド・オーギュスト・ドローヌ

フランス国鉄(SNCF)ランス駅から町中を歩きながら大聖堂まで行き、そこからスタジアムまで徒歩でも行けますし、時間を短縮したいなら、ランス駅前にあるトラム駅「Gare Centre」からトラムに乗り、最寄駅「Comedie」で下車。南へ歩くと到着します。

試合日は、ランスのチームカラーである赤いレプリカユニフォームを着た多くのサポーターが歩いているため、トラムの駅から迷わず行けるはずです。

スタジアムにはスタッド・ランスのオフィシャル・ショップもあり、伊東選手や中村選手のユニフォームも購入できます。試合後は選手が観客席のサポーターに挨拶して回りますが、その時にピッチ近くの観客席に近寄って声をかけると、もしタイミングが良ければ、選手がサインに応じてくれることもあります。

スタジアムにあるオフィシャル・ショップ
スタジアムにあるオフィシャル・ショップ
名称
スタッド・オーギュスト・ドローヌ(Stade Auguste-Delaune)
住所
33 rue Chaussée Bocquaine 51100

セラー訪問と土産はビスキュイ・ローズを

駅前広場に建つルイ14世の財務総監だったジャン・バティスト・コルベールの像
駅前広場に建つルイ14世の財務総監だったジャン・バティスト・コルベールの像

せっかくランスまで来たら、訪れたいのがシャンパンのセラー訪問です。ランスにはルイナール、テタンジェ、ポメリー、G.H.マムといった有名なシャンパンメーカーのセラーが立ち並んでいます。

シャンパンのブドウ畑やセラーは「シャンパーニュの丘陵・メゾンとカーヴ」として世界遺産に登録されており、各セラーは試飲付きの見学を受け付けています。地下に広がるカーヴ内は、温度が一定に保たれているため、真夏だととても肌寒く感じることもあります。何か羽織るものがあると重宝します。

ランスの食べ物のお土産としてはシャンパンの他にビスキュイ・ローズと呼ばれるバラ色のお菓子が有名です。フォシエの製品が有名で各所で売られていて、市内のスーパーでも見つけることができます。

ビスキュイ・ローズ風のサブレやビスケット
ビスキュイ・ローズ風のサブレやビスケット

パリのスーパーにもフォシエのビスキュイ・ローズは売られていて、もし買い忘れたらパリで探すこともできますが、ランスの方がビスキュイ・ローズ以外にも、通常のビスケットであったり、サブレであったりと、フォシエの各商品が幅広く売られています。

市内の美術館や博物館も見逃せない

フジタ礼拝堂
フジタ礼拝堂

絵画に興味がある人なら、フジタ礼拝堂は外せません。フランスで暮らしていた画家の藤田嗣治は、1959年にノートルダム大聖堂で洗礼を受けてキリスト教徒になったのですが、その藤田がG.H. マム社の資金援助を受けて同社の敷地内に建てた礼拝堂があります。内部には藤田の手によるフレスコがあり、その中には藤田自身も描かれています。

名称
フジタ礼拝堂(Chapelle Foujita / Chapelle Notre-Dame de la Paix)
住所
33 rue du Champ de Mars 51100

ランスは、第二次大戦で敗れたドイツ軍が、無条件降伏の降伏文書に調印した場所でもあります。ランス駅の北側にある現在はルーズベルト高校になっている建物内には、その調印場所である「地図の部屋」が残っており、建物の一角は降伏博物館として一般開放されています。

地図の部屋
地図の部屋

地図の部屋のほかには、資料や映像などによって展示が展開され、当時の様子を知ることができます。

名称
降伏博物館(Musée de la Reddition)
住所
12 rue du Président Franklin Roosevelt 51100

なお、日本とのつながりでいうと、ランス市は名古屋市と姉妹都市提携をしています。サッカーを機会にランスの町中をいろいろと巡ってみてください。

筆者

フランス特派員

守隨 亨延

パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。

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