エコーポイントとスリーシスターズ

カトゥーンバの町の南約1.5km の所にあるのがエコーポイント。ブルーマウンテンズの雄大な景観が眺められる、この地域で一番人気の展望地だ。急激に落ち込んだ断崖絶壁の先には、ユーカリの原生林に埋め尽くされた広大なジャミソンバレーが広がり、すぐ東側には自然が造り出した奇岩スリーシスターズがそびえている。　この岩がスリーシスターズと呼ばれるのは、先住民の伝説による。かつて、この地で美しい3 人姉妹と祈祷師の父親が平和な生活を営んでいた。ある日、バンイップ（伝説によく登場する魔物）が娘たちを襲いにやってきたため、父は娘たちを岩にして隠した。そのことを知ったバンイップが襲ったのが父親だった。父親は魔術で自分をコトドリに変身させ、岩穴の中に逃げ込んだのだ。しかし、コトドリになった父親は再びもとの姿に戻ることができず、娘たちも一生人間に戻ることができなくなってしまった。こうして残った岩、それがスリーシスターズというわけだ。　エコーポイントからスリーシスターズまでの平坦なウオーキングルートがあるので、ここはぜひ歩いてみたい（往復30分ほど）。一番手前の岩へは小さな橋が架かっていて渡ることもでき、実際にスリーシスターズに触れることもできるのだ。なお、ここからは、ジャミソンバレーに向かって下る約900段の階段ジャイアントステアウェイズGiant Starways が造られている。下りた場所からはフェデラルパスへと続くウオーキングルートが整備されている。フェデラルパスを崖沿いに西へ向かうとシーニックワールドへといたる。健脚派におすすめのコースだ（所要約2 時間30 分）。エコーポイントにはブルーマウンテンズ・ビジターインフォメーションセンターBlue Mountains Visitor InformationCentre もあり、ブルーマウンテンズ国立公園内でのブッシュウオーキングの相談にも乗ってくれる。