ブルーマウンテンズ

ブルーマウンテンズの玄関口として、また観光の中心地としてにぎわっているのがカトゥーンバKatoomba。1800 年代中頃から石炭の採掘で栄え、以降、シドニーに住む上流階級の人たちが避暑や保養に訪れた地だ。駅周辺には当時の屋敷やホテルが点在し、今もパブやB＆Bとして使われている。特に駅のすぐ近く、キャーリントンホテルThe Carrington Hotel の優雅さは際立っている。

駅から南へ延びるカトゥーンバ・ストリートKatoomba St. が、古きよき英国植民地時代の面影を残すギャラリーやアンティークショップ、レストラン、カフェなどが軒を連ねる繁華街。お気に入りのカフェやレストランでゆっくりお茶を楽しむのも一考。なかでもアバロンやパラゴン（2022 年7 月現在休業中）は店自体がアンティークな雰囲気で人気がある。

カトゥーンバ・ストリートから路地を入った場所にはブルーマウンテンズ・カルチュラルセンターBlue Mountains Cultural Centreがある。この地域の若手アーティストたちの作品を展示するアートギャラリーと、迫力ある大画面とパネル展示でブルーマウンテンズの魅力を伝えているイントゥ・ザ・ブルーIntoThe Blue（ブルーマウンテンズ・ワールドヘリテージ・インタープリティブセンターBlue Mountains World HeritageInterpretive Centre) が入っている。

カトゥーンバの町の南側がブルーマウンテンズ観光のハイライトとなる場所。ブルーマウンテンズ最大の見どころエコーポイントEcho Pointやブルーマウンテンズの自然のすばらしさを満喫できるアトラクション施設シーニックワールド、ブルーマウンテンズを代表するマナーハウススタイルのホテル、リリアンフェルズなどが集まっている。ジャミソンバレーJamison Valley を望む崖の上に続くプリンスヘンリー・クリフウオークPrinceHenry Cliff Walk、崖の下のユーカリ林や温帯雨林内を歩きカトゥーンバフォールズなどの滝が見られるフェデラルパスFederal Pass など、ウオーキングトレイルも多い。

カトゥーンバの東隣のルーラLeura は「山の王冠に輝く宝石The Jewel in theMountains Crown」と称される町で、メインストリートに並ぶカフェ、レストラン、工芸品店のおしゃれさ、かわいらしさはカトゥーンバ以上。シドニー発ツアーではルーラでの町の散策を行程に組み込んでいるものもあるほど。

ルーラの東にはブッシュウオーキングポイントとして人気のウエントワースフォールズWentworth Falls がある。ナショナルパスNational Pass と名づけられたブルーマウンテンズ有数のウオーキングトレイルの起点。壮大な眺めが楽しめるフレッチャーズ・ルックアウトFletchers Lookout、クイーンビクトリア・ルックアウトQueen Victoria Lookoutなどもある。またウエントワースフォールズ郊外にはまさに崖っぷちという人気展望地キングステーブルランドKingsTableland もあり、ぜひ出かけてみたい。カトゥーンバから10km ほど北西へ向かったブラックヒースBlackheath もブッシュウオーカーに人気の場所。すばらしい景観を誇る展望地も町の周りに数多くあり、ぜひ訪れたい。カトゥーンバやルーラ、ウエントワースフォールズ近郊の展望地はいずれもブルーマウンテンズの南側の谷ジャミソンバレーを望むのに対し、ブラックヒースの展望地は北側の谷ゴベッツゴージGovettsGorge を望む。

特に有名なのがゴベッツリープ・ルックアウトGovettsLeap Lookout。目の前に開けるゴベッツゴージの壮大さには、ただただ驚嘆するのみ。エバンス・ルックアウトEvansLookout も、ゴベッツゴージ、グランドキャニオンGrandCanyon 両渓谷のすばらしい景観が楽しめる。