グランピング施設がオープン!バーベキューや北欧式サウナで注目のノーラ名栗
2020年夏、埼玉県飯能市の名栗湖畔に開業し、フィンランド式サウナや北欧風バーベキューで人気を集めている「ノーラ名栗(Nolla naguri)」。そこに2021年4月29日、待望のグランピング施設がオープン! 泊まれるようになったノーラ名栗が、いったいどんな進化を遂げたのか、早速潜入取材をしてきました!
ノーラ名栗へのアクセスは北欧テイスト満点の飯能駅からスタート
ゲートウェイとなる駅は、西武線の飯能駅。「ムーミンバレーパーク・メッツァビレッジ」へのバスも運行しているこの駅は、電車を降りた途端、北欧のテイストにあふれています。ホームの駅名標も、ほら、ムーミンがかわいくお出迎え♡
駅にはフィンランドや北欧をイメージさせるポスターなども貼られており、なかなか海外旅行にも行けない日々ながら、早速北欧気分が盛り上がってきます。
改札を出ると出口が左右に分かれていますが、駅の北口へ向かいます。そこにバス乗り場があり、ノーラ名栗へ行くには3番乗り場から、国際興業バス名栗車庫・名郷・湯の沢行きなどに乗っていきます。本数はさほど多くないので、あらかじめ時間を調べていきましょう。飯能の街中を過ぎると、バスはどんどん緑深い里山へ。透明度が高く、澄んだ水が美しい入間川に添うようにバスは進んでいきます。約40分で、バス停「ノーラ名栗・さわらびの湯」に到着!
グランピングエリアは10棟ものテントが建つ広々空間
元々飯能市は土地の75%もの森を抱え、フィンランドの森林を想起させる土地として、北欧との結びつきが強かった場所です。そのため、ムーミンの作者トーベ・ヤンソンの関係者の許可を得て「トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園」や「ムーミンバレーパーク・メッツァビレッジ」などが作られました。ノーラ名栗はそのような飯能の地に、さらに北欧体験ができる施設として、またストレスから解放され‟0”になれる空間として2020年新たにオープンした施設です。
ノーラ名栗にはいろいろな設備がありますが、まずは、今回オープンしたグランピングエリアをご紹介! レセプションでチェックインをしたら、すぐ脇にある扉からグランピングエリアへ。この扉は、宿泊者だけが渡される鍵をかざすとオープンするスタイルです。日帰りの利用者と宿泊者用スペースがきちんと分けられているのも好感がもてます。なかに入ったら、目の前に早速ファイヤープレイスが登場! ここで、夜に焚き火をしながら語りあったりするのも楽しみです。
グランピングエリアはかなりゆったりとしており、その中に建物が10棟点在しています。各客室はテラス付きになっており、テーブルセットのある食事スペースや、ハンモックまで用意されています。
肝心のテントは、「camvascamp」のプレミアムなコットンを使用したキャンバステント。入口となる扉の布地は二重構造になっており、南京錠を掛けて戸締りをするスタイルなので、荷物も安心です。
通常1張に2台のベッドが設置されていますが、さらにエキストラベッドを2台追加可能で、最大4名まで泊まれます。すごいっ!
室内にはソファやテーブルまで置かれており、優雅な時間を過ごせます。また周辺は山の気候なので、朝晩は冷えることがありますが、冷暖房機があるのでその点も安心です。さらに冷蔵庫に加え、空気清浄機まで完備。天井も高いテントなので、立っていても圧迫感がなく、室内でも快適に過ごせました。もちろんWifiも完備です。
なお、アメニティは歯ブラシ&ミネラルウォーターとシンプルですが、タオルも準備され、ハンガーラックにはふっくらとした毛足の長いバスローブも掛けられています。このバスローブは、サウナ利用の際も便利に使えました。またベッドサイドには、アロマディフューザーも! 香りはアロマオイルが渡されます。
そして、個人的にはキャンプに行くと特に気になるのがお手洗い。ここはウッディな別棟がお手洗いになっており、新しい施設だけあってTOTOのウォシュレットが付いており、完璧でした!
10張のテントのうち、2張のテントは犬も同伴可能。テラス部分にケージで囲った犬用スペースが設けられているほか、テント内にもケージが置かれています。おしゃれな水飲み皿&餌皿にペットシーツ処理用のダストボックスなど、至れり尽くせりの犬用グッズが揃えられています。
また共用の手洗い場には、犬専用のリードを留められる足洗い場もあり、他の利用者に気兼ねなく、散歩後などにも利用ができるようになっていました。ペット同伴の利用者にはうれしい心遣いですね。
食事は、テラスにある屋根付きスペースで。ここにガスグリルが設置してあり、夕食のバーベキューも自分たちだけで調理が可能です。アメリカンスタイルのバーベキューが可能なweberのグリルですが、点火はボタンを回すだけ。火加減の調節も可能なので、自分たち好みの焼き加減に仕上げることができます。そして、このグリル、肉などから滴り落ちるドリップをキャッチして焼き、食材に風味をプラスするスモークを出すというすぐれもの。夕食の肉料理が柔らかさもちょうどよく焼き上がり、風味豊かだったのはいうまでもありません!
さらに飯能周辺から仕入れた無農薬野菜は、チーズフォンデュでいただきます。なんといっても鮮度抜群! かなりのボリュームでした。
朝食はチェックイン時に希望の時間を伝えると、食事スペースにブレックファストBOXが届けられます。この日のメニューはオムレツを中心に名物のグリッリ・マッカラというソーセージやヨーグルト、スープ、サラダ、パン、ジャムなどが付いていました。グリッリ・マッカラとは、フィンランドで食べられるグリル・ソーセージのこと。マスタードを付けてビールとともに食べるのが、フィンランドの夏の定番です。飲み物はファイヤープレイス近くに、フリードリンクスペースが設けられており、2種のジュースにアイスとホットのコーヒー、リンゴンベリーティーなどが用意されているので、そこから好きなだけ飲み物を運んでくることが出来ます。もちろん起きたてのモーニングコーヒーなども可能です。
グランピングならではのナイトサウナが楽しめる
ノーラ名栗の目玉といえば、北欧式のテントサウナ体験。今まで夜は入れませんでしたが、グランピングが可能になったことで、ナイトサウナが楽しめるようになりました! ノーラ名栗には9張のフィンランド式テントサウナ®があり、熱したサウナストーンにアロマ水を掛け、水蒸気で体温を上げるロウリュが味わえます。アロマ水は香りを8種類から選べるようになっており、さらに有料となりますが、ヴィヒタ(2800円)という白樺の枝葉を束ねたもので全身を叩いて血行促進を図り、森林浴のような気分を楽しむこともできます。またテントサウナ以外に、「savaco」という15名収容可能なガラスバスのサウナトレーラーもあり、さまざまなサウナ体験を一度に楽しめます。
そしてサウナの後に待つのが、水サウナ! サウナテントと「savaco」の間にプールが設置されており、ほてった体を一気に冷ますことができます。サウナでかなり発汗もするのですが、水サウナに入ったときのなんともいえぬ爽快感が、一度味わったら止められないというサウナ好きの人々‟サウナー”を多数生み出している模様です。
サウナの後には、シャワー室が設置されており、シャンプーやリンス、ボディソープも完備しているので、しっかりと頭からつま先まで洗うことでもできます。
街中のサウナと異なり、ここでは自宅までの帰り道も心配ないので、飯能のクラフトビールを飲みながらくつろいでみたり、サウナの余韻を味わうこともできます。
今後、ノーラ名栗では「THEME DAY」と称し、音楽イベントの「REFRESH DAY」、夜空を楽しみながら物語を堪能できる野外映画鑑賞会の「CINEMA DAY」、アウトドアサウナで心身をリセットできるサウナイベント「SAUNA DAY」なども開催していくとのこと。敷地内にはセントラルパークと呼ばれる、広々とした芝生の庭があるので、グランピング施設ができたことで、どんどんイベントの企画も広がっているようです。
グランピング以外でもノーラ名栗は利用価値大!
ノーラ名栗ではグランピングでの宿泊のほかに、北欧式バーベキューを楽しめる「コッコバーベキュー」も体験可能です。Jokiプラン3500円、Jarviプラン4500円、Meriプラン6000円の3種のメニューがあり、プランによって、ザリガニやプランクサーモンが味わえます。北欧ではザリガニパーティがよく行われるそうですが、プランクサーモンは地元飯能のヒノキ・西川材を使って香り豊かに仕上げられています。グランピングの朝食で味わったグリッリ・マッカラもすべてのプランに入っています。
また敷地内には多機能施設の「Cafe&Shop YAMASEMI」があり、カフェ利用のほか、電動自転車のレンタサイクルが可能なほか、観光コンシェルジュにより観光案内もしてもらうことができます。ショップではグランピングテントのコップに使用していた「KINTO」の雑貨も置いているほか、地元野菜や狭山茶なども販売。また一番人気で売り切れ御免の名物「名栗まんじゅう」120円に加え、最新アイテムとして渋沢栄一の義弟・平九郎(NHK大河ドラマでは岡田健史さんが演じている)をモチーフにした「平九郎まんじゅう」100円を販売開始! 甘さ控えめでふんわりと優しい味のおまんじゅうでした。
日帰り温泉もセットになって
グランピング利用者の特典として、徒歩2分の距離にある日帰り入浴施設「さわらびの湯」の利用券ももらえます。チェックアウト後などに利用してみるとよいでしょう。
「さわらびの湯」は、周辺で採れる優良な木材の西川材を贅沢に使用した建物が特徴。鳥のさえずりが耳に心地よく、自然に包まれた男女別の露天風呂や広々とした内湯があり、すぐ近くの棒ノ嶺を登ったハイカーたちにも人気の温泉です。泉質はアルカリ性単純硫黄冷鉱泉。泉温16.8度と低いため、西川材を使用したペレットで加温しています。バス停も近いため、待ち時間まで休憩したり、充実のおみやげコーナーを眺めてみたり。名産品も揃っているので、おみやげ調達にもちょうどよい施設です。
■さわらびの湯
・住所: 埼玉県飯能市下名栗685
・TEL: 042-979-1212
・営業時間: 10:00~18:00
・休館日: 毎月第1・3水曜(祝日除く)
・料金: 一般800円、小中学生400円
・URL: https://sawarabino-yu.jp/
まとめ
ノーラ名栗に新しくオープンしたグランピング施設。北欧風のバーベキューやナイトサウナなど、他のグランピングでは味わえない、ここならでは魅力がいっぱいです。他の人とは違った体験を味わってみたい方、東京から近いエリアで設備の整ったグランピングをしたい方、でも食にはちょっとこだわりたいという方、犬と一緒に気兼ねなく広々としたテントで泊まってみたいという方、さまざまな方を満足させるグランピングを、飯能で味わってみませんか?
■ノーラ名栗
・住所: 埼玉県飯能市下名栗607-1
・TEL: 042-978-5522
・営業時間: グランピング以外10:00~18:00(10~3月~17:00)
・休館日: 無休
・料金: 1棟2名料金2食付き30000円~(季節変動あり)(ナイトサウナ利用込み)、最大4名まで宿泊可能(3名以上の場合、エキストラベッド+10000円/1台)
・URL: http://www.nolla-naguri.jp/
TEXT&PHOTO:トラベル・キッチン ぬくい ゆかり
※当記事は、2021年5月6日現在のものです
筆者
地球の歩き方書籍編集部
1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』の書籍編集チームです。ガイドブック制作の過程で得た旅の最新情報・お役立ち情報をお届けします。
【記載内容について】
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