ファンシー・フードショー <味噌と納豆、そしてジュリア>
ソーマ地区のモスコーニセンターで、ファンシー・フードショーが開催されて『味噌と納豆』の特別プログラムがあると聞いて出かけて来ました。
ゴールデングローブ賞で、メリル・ストリープが、”ジュリー&ジュリア” で主演賞をとった翌日です。
手続きを済ませ、10時過ぎに会場に入りました。 北側、南側両会場で、世界中から千社以上のブースがありました。 食品関係の催しなので ”試食、試飲” とチョットした屋台村の雰囲気が漂っています。
何か楽しい! 各ブースが、小袋入りクッキー、キャンディー、アイスクリーム、のり巻き、ジャムにオリーブオイルにヨーグルト、パルメジャーノチーズをくり抜きながらの試食にセラノハムの薄切り実演、、、。
大手メーカーから小さな食品会社まで、強く印象に残るように趣向を凝らしてデモンストレーションしていますが、脇には商談用テーブルにラップトップコンピューター、来場者の方達はブリーフケースと携帯電話。やっぱりビジネスの場なんですねぇ。
屋台村を巡っている間に、セミナーの時間になりました。 主催者の挨拶、領事の挨拶の後、納豆についての話、納豆を使っての料理の紹介、続いて味噌についてと進んでいきました。
以外にも納豆の匂いには、皆さん抵抗がないようでした。 西洋には、チーズがあるから気にならないのねぇ。 セミナー参加者から、発酵過程について、大豆、豆について質問等、地味ながら栄養価の高い納豆には興味津々の様子でした。 お味噌は、日本食ブームのおかげで身近な食材になっていますが、住んでいる地域によっては、まだ手に入りにくいようです。
最後に、パシフィックリム料理の先駆け的レストラン ”ロイズ” からシェフを招いて ”銀ダラの味噌焼き・シズリングソース” のデモ。 料理番組みたいになってきました。 途中ちょっとした質問があり、丁寧に答えていたイケメンシェフ。 火をかけていたソースパンから煙が上がり始めました。 しかし、慌てることなく消し止め『実演中は、こんな事も起きちゃいます。』と爽やかな笑顔で実演続行、カリスマシェフに人間味を感じました。 そしてジュリア・チャイルドの事も、、、。
ジュリアは、彼女の本が売れたのをきっかけに、1963年テレビの料理番組に出演。 そこでフランス料理は、決して難しいものではないと自らシェフになり、缶詰、冷凍、電子レンジ世代の主婦に説いていきました。 また、料理がいかに創造的で楽しいものかと、少々の失敗も笑い飛ばして導いていきました。
結果、主婦だけでなく、台所に立つ事はなかった夫達。 果ては、知識層の人達までも料理をするようになりました。 近所の八百屋、魚屋さんで新鮮な食材を探し始め、缶詰からでは知り得ない小さな発見が、更に興味をそそるようになっていきました。
奇しくも、カウンターカルチャーの風が、工業製食品から泥まみれの野菜、牧草で育った牛さん達を呼び戻し、食育の観念が確立されてきた。
、、、。 そんな事を考えている間にセミナーは無事終了。 改めて参加各社を見てみると、“オーガニック” の食品会社が大変多い事も気がつきました。 そしてセミナーでは、伝統的な日本食材を新しい感覚で伝え広める。 何だかとっても ”ジュリア” を感じたフードショーでした。
筆者
アメリカ・カリフォルニア州特派員
美丸(Mimaru)
サンフランシスコ在住ビアジャーナリスト。全米のクラフトビール探求の日々、訪問したブルワリー、タップルーム情報は随時投稿。
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