ここにしか咲かない花。ここでしか見えないもの。詩仙堂。
比叡山裾野の一乗寺エリアには、趣のある所が点在しています。
金福寺・圓光寺・曼殊院・修学院離宮・赤山禅院。
詩仙堂もその一つ。所は、一乗寺下り松を東に少し入った所にあります。
東側には剣豪・宮本武蔵(1584年~1645年)ゆかりの八大神社があり、
急な坂道を上っていくと狸谷山不動院があります。
詩仙堂の山門を入り石段を上ると、緑の世界が広がります。
建物に入り、詩仙の間からの景色は、詩仙堂一番の見どころです。
柱を額縁と見たて庭園を眺めるのも贅沢な楽しみ方です。
詩仙堂は、徳川家康の家臣であった石川丈山が武士を捨て、59歳から90歳で
没するまで詩や書を愛する文人として隠遁生活を送った山荘です。
現在は曹洞宗の寺院になっています。
畳の間に座り、庭園を眺めていると、蛙の鳴き声や
ししおどしの音が聞こえて来ます。
こちらは、庭園へ続く道。
以前は、書院からスリッパで庭園に出られましたが
今は、靴を履いて参道から庭園に入る様になっていました。
詩仙堂の庭園は、京都でも屈指の美しさで、
手入れされた庭園には、六月の花々が咲いています。
蛍袋。
可愛い釣り鐘形の花。
京鹿子。
着物の絞り染め、「鹿の子絞り」と花姿が似ている
ところから名付けられたそうです。
庭に響く、ししおどしの音・・・・
朝からの雨で、花達も嬉しそうです。
この時期に咲く花は・・
菖蒲・杜若・都忘れ・京鹿子・ナナカマド・アワモリショウマ・蛍袋、
紫陽花などなど。
詩仙堂には、有名な建物や仏像はありませんが、京都観光で、
とても人気のあるお寺です。
それは、詩仙の間からの景色や、四季の花々が咲く庭園や、
静かな時の流れからでしょうか。
詩仙堂。
ここにしか咲かない花。ここでしか見えないもの。
静かに六月の時が流れています。
《詩仙堂》
○ 住所 〒606-8154 京都市左京区一乗寺門口町27
○ 拝観料 500円
○ 拝観時間 午前9時~午後5時
○ アクセス JR京都駅より市バス5系統「一乗寺下り松町」下車、徒歩10分
叡山電車「一乗寺駅」下車、徒歩15分
○ 駐車場 なし(但し、近くに有料駐車場あり、30台程度)
筆者
京都特派員
Akio
京都は平安京の頃から、今に至るまで様々な歴史が残っている町。歴史と季節を訪ねながら京都特派員ブログを、綴って行ければと思います。
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