鳥の巣と動物愛護

公開日 : 2010年04月13日
最終更新 :
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この国では小動物を保護する法律や政策がとても進んでおり、例えば犬猫のペットショップでの販売禁止は勿論のこと(売れ残った犬猫の殺戮処分を防ぐため)、仔犬・仔猫は必ず生後12週間まで母猫のもとで育てることをブリーダーに義務付けていたりします。(行動や生きる術を母親から学べるように)

チップの入っていない野良猫・野良犬もウィーンでは必ず保護され、国家施設の犬猫シェルターに匿われると同時に、避妊・去勢手術も国費で施されるそうです。

また犬猫を虐待した人間はオーストリアでは刑務所に送られるという話も聞きます。やがて犯罪がエスカレートし、かなりの確率で他の人間にも危害を及ぼすようになるからというのがその理由だそうです。そう云えば、日本で以前に児童殺傷した犯人も、それ以前に犬猫を虐待(殺傷)していた過去があったという報道をまざまざと思い出しました。

自然や動物と共存する心は、日本人がよく忘れてしまった美徳だと言われています。

私もオーストリアに住んでみて、食品や家庭用品はオーガニック製品をはじめ、できるだけ自然のもの(保存量や添加物、化学物資が含まれていないもの)を用いたり、化粧品・バストイレ用品も「ウサギの目に洗剤注射」等の動物実験をしていない会社のものを購入したり、上記の鳥小屋を筆頭に、小動物に対する配慮を忘れず共存を目指すなど、とても人道的な社会が成り立っていると感心させらる部分が多々ありました。

言葉で言うのは簡単ですし、日本の諸々の事象や問題がそれほど単純に解決できるものでもないとはわかっています。それでも、日本が利益追求だけの社会ではなく、人間として温かみのある、そして自然や動物ともなるべく共存を心掛けるような社会を、言行一致で実現していけたらと、切に願っています。

筆者

オーストリア特派員

ライジンガー真樹

オーストリアっておもしろそうな国だな、ウィーンって見どころのある街だな、と読者の皆さまに思っていただけるような記事を配信していければと思います!

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