西行法師が見た深秋景色。二尊院。
嵐山から愛宕街道を上って、二尊院。
総門入って真っ直ぐに伸びる参道は、「紅葉の馬場」。
二尊院は小倉山山麓にたたずむ天台宗のお寺。
二尊院と言いますと、西行法師ゆかりの地。
西行法師の庵の跡と歌碑。総門入ってすぐの所にあります。
西行は、1181年、平安時代末期に誕生しています。
20歳の時には北面の武士として鳥羽院に仕えていましたが、その後23歳で出家しています。
彼は、特定の宗派に属することもなく、修行の旅で全国を歩き、
美しい歌を残した歌僧として知られています。
有名な和歌には・・・・
「願はくは 花の下にて春死なむ そのきさらぎの望月のころ」
そして小倉山の秋を詠んだ和歌も、幾つか残されています。
「わがものと 秋の梢を思ふかな 小倉の里に家居せしより」
「を鹿なく 小倉の山のすそ近み ただひとり住む わが心かな」
二尊院の境内から墓地を抜けて、小倉山に入りますと
木々の中に石組みだけが残る、時雨亭跡があります。(時雨亭跡は、小倉百人一首が選定された場所。)
時雨亭跡近くの杉木立の中に
黄色楓が美しい色を放っていました。
ぺージラストは、西行法師の和歌をもう一つ。
「小倉山ふもとの里に木の葉散れば 梢にはるゝ月を見るかな」
葉が落ちて、月がよく見えるようになった深秋から初冬の和歌。
夜空に浮かぶ木々のシルエットと、冬の大気の中
冴える月の光も浮かんで来ますね。
12月初めの二尊院でした。
《二尊院》
◎〒616-8425 京都市右京区嵯峨二尊院門前長神町27
◎ アクセス
京都駅から京都市営バス28号系統「嵯峨釈迦堂前」下車。
京福電鉄嵐山駅から徒歩30分。
◎ 駐車場 自家用車15台 無料
◎ 拝観料 500円
◎ 拝観時間 9:00~16:30
筆者
京都特派員
Akio
京都は平安京の頃から、今に至るまで様々な歴史が残っている町。歴史と季節を訪ねながら京都特派員ブログを、綴って行ければと思います。
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