No.427フランス北部の港町カレーの特産品は、繊細なアレ!
ドーバー海峡の海底トンネルの入り口があることで有名なフランス北部の港町カレー。
歴史の中では、イギリスやスペインの領土だったこともある町で、国の歴史的建造物指定を受けている建物やモニュメントが複数残ります。
![427-2.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/tourcoing/assets_c/2018/06/427-2-thumb-730xauto-371265.jpg)
カレー市庁舎
・
カレーの市庁舎は、20世紀はじめに建てられたものながら、写真の通り人目を引く外観で、その鐘楼は2005年にユネスコ世界遺産の指定を受けています。
![427-3.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/tourcoing/assets_c/2018/06/427-3-thumb-autox973-371267.jpg)
ロダン作「カレーの市民」
この市庁舎のすぐ近くには有名なロダンの彫刻『カレーの市民(Les bourgeois de Calais)』が見られます。これは14世紀の百年戦争中、イギリス軍がカレーを包囲した際の史実に基づいて作られたものです。
![427-4.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/tourcoing/assets_c/2018/06/427-4-thumb-autox1095-371269.jpg)
オート・ダンテル展から、シャネル2016年春夏コレクションのドレスに使われたリバーレースアップ。レースに更に手で刺繍が施されています。©Robin
さて、この町カレーには、もう一つ忘れてはならない特産品があります。それは、非常に緻密で繊細なモチーフを可能としたリバーレースです。
フランス北部は、良質なリバーレースの生産で知られています。特にカレーとコードリー(Caudry)のレースは、高級プレタポルテや、オートクーチュールでは引っ張りだことなる品物。例えば、英国キャサリン妃のウェディングドレスに使われたのも、コードリー産のリバーレースでした。
![427-5.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/tourcoing/assets_c/2018/06/427-5-thumb-730xauto-371271.jpg)
レース・モードセンターのファサード一部
こういう背景ですから、カレーに、レースをテーマにした博物館、レース・モードセンター(Cité de la dentelle et de la mode)が存在するのも、当然のことと言えます。
住所:135, quai du Commerce, 62100 Calais
開館時間:4/1~10/31:10時~18時、11/1~3/31:10時~17時
定休日:火曜日
入場料:特別展のみは4€。常設展+特別展で7€。
常設展では、レースの歴史を振り返ることができ、また、実際にリバーレースを作る機械のデモンストレーションを見ることができます。
![427-6.JPG](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/tourcoing/assets_c/2018/06/427-6-thumb-autox973-371273.jpg)
貴重なリバーレース機
このレース・モードセンターで、この週末始まったのがHaute Dentelle(オート・ダンテル)展です。会期は、来年2019年1月6日まで。
詳しくは、こちらの記事に書いたので、よろしければ、そちらもご覧ください。
![427-7.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/tourcoing/assets_c/2018/06/427-7-thumb-autox1095-371275.jpg)
オート・ダンテル展から、Alberta Ferretti 2016年春夏コレクションのドレス©Robin
素材のレースが、どういう変遷を経て、ドレスを形作るにいたったのかを辿ることのできる、稀有な機会となっています。
![427-8.jpg](https://static.arukikata.co.jp/pic-images/tokuhain/tourcoing/assets_c/2018/06/427-8-thumb-autox1095-371277.jpg)
オート・ダンテル展から、Alberta Ferrettiドレスのアップ©Robin
カレーは、リールから列車で 30分から 1時間半の距離。片道 20ユーロ未満です。日帰りも可能ですので、リールの滞在が長い方、フランスからイギリスへ行く予定の方は、ぜひ立ち寄ってみてください。
(冠ゆき)
【記載内容について】
「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。
掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。
本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。
※情報修正・更新依頼はこちら
【リンク先の情報について】
「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。
リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。
ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。
弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。