わが家の子供のプロジェクト、「鶏が欲しい!」〜その4〜

公開日 : 2020年05月06日
最終更新 :

鶏を飼いたい!という話が出て数日後から鶏を飼い始めたわが家。

わが家の庭は、鶏パラダイスと化し、青々とと茂った緑は、一部土が丸見え状態。

でも、私たちは負けません。

鶏を飼いたくても飼えない都会暮らしの方にも、一緒に体験をしていただけるかな、と私の経験を少しご紹介します。

まだ、このプロジェクトについてご一読いただいていない方、よろしければ、こちらもお読みください。(「鶏が欲しい!」〜その1〜 4月17日の記事です)

まず、庭の変化から。

季節には毎日400gもの収穫があった木苺ですが、2020年の今年は鶏の届く範囲の葉っぱは丸ごと食され、この調子ですと、毎年雑草のように生えてくる新芽も一切育たないでしょう。これは大きな痛手です。わが家の場合、隣の庭との境界に一列に並んでいて、下から上までぎっしり葉っぱがつく季節ですが、下は葉っぱが一切ありません。

リンゴの木も、上の方はうまく育ちそうですが、下の方は、鶏がしょっちゅう飛び回るので、ダメかなと思います。スグリの実は、子供にはあまり人気がなく、ほかのベリーと混ぜてアイスクリームやデザートになるのが常ですが、背丈が低いだけに、今年の収穫は無理かもしれません。

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飼育開始から1週間もすると、本当にひどいことになっていました。4、5日に一度は庭全体を大掃除しないと、ご近所さんに向ける顔もありません。

そして少し花壇っぽくお花が咲く場所があった(写真では、「以前は緑だった」と表記しています)のですが、こちらはまず全滅してしまいました。春先にはスノードロップやチューリップなど、非常にすてきな場所だったのですが残念。そのうち一面平らにして芝生にしようと思います。

そして、北側の庭なので、もともと芝生の育ちはよくないのですが、鶏に加え、私たちもしょっちゅう踏み込むので、さらにひどい状態。かといって、芝生の種を植えることもできないので、現在ベランダで芝生を育成中。もう芽が出てきましたよ。

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これがぎっしり育ったら、すてきな芝生を鶏にプレゼントできるのですが、まだまだ時間が必要です。しかもこれで補える芝生はほんの一部です。でもこれ以上は難しいです。わが家のベランダは、冬場に室内にある観葉植物が陣取り、夏にかけては一面トマト菜園となる場所なので、場所にゆとりがないからです。でも、もっと早くにこの考えにたどり着けばよかったあ。

鶏はかわいいです。

猫との共存は問題なし。デリケートな猫は、脱走した鶏を避けて歩きますし、好奇心の強い猫は、堂々と鶏と共に暮らしています。鶏にはお構いなしなようです。逆に近所の犬が吠えたり、たくさんいる野鳥が上空を羽ばたくときの方が、鶏には気にかかるようです。

餌も観察すると、葉っぱものが大好き。人参は細かいみじん切りにしても、いつも残ります。穀物類も、細かいものと荒いものを混ぜていますが、本当にたくさん食べてくれます。お肉を与えるとハイエナのようにたかり、すぐに空っぽ。おもしろいですね。人間が来ると、何がもらえるか期待をして、1羽を除いては、寄って来てくれます。多分品種によって、人に懐くかどうかの問題なのだと思います。

鶏糞の始末が一番たいへんです。いくら始末しても、ひと通り終わって見回すと、また一からやり直し、という感じ。普段歩くところはこまめに掃除をしておかないと、踏んでしまい、それが庭中に、または玄関前の階段にまで分散してしまいます。糞は、道具を使ってつまみ上げるのは簡単で、まとまって捨てやすいのがありがたいところです。新鮮すぎるとつまみにくいのもありますが、白いもの(鶏の尿)が一緒についているので、見つけやすいです。

鶏を飼い始めたときの日の出の時間は6時8分頃でしたが、今では5時35分頃。さすがに毎日早起きはたいへんです(わが家は夜型人間の集団なので)。

ところが、3名の子供が力を合わせて自動で扉を開くシステムを作り上げてくれました。ガレージのドアを自動で開ける古いモーターがあったのですが、それを利用して、紐で巻き上げてドアを開けるシステムです。コンピューター制御で、時間を日の出10分前にしてあります。イタチに簡単に開けられないように、という工夫で、ドアストッパーを重石にしてあります。ただ、電気部品が濡れるとダメなので、一応屋根をつけてありますが、雨風から守るには不十分なので、分厚いビニール製の袋で覆ってあるため、見た目は美しくありません。しかし、機能するのです。本当にありがたいシステムです。

普通、自動扉を購入すると2万円くらいするようですが、わが家のものは廃材利用。コンピューター制御のためには、クリスマス前のライトアップのためのタイマーを使用しているので、その季節以外はわが家の地下に転がっている備品です。

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写真は、機能するようになったシステムですが、まだ完成していない状態です(扉にドアストッパーの重石がまだついていない)。

それでは、前方から見てみましょう。

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中央右側の濃いグレーがモーターです。飛び出た木の棒の下の赤い紐を緩めたり、引っ張ったりすることで、ドアが開閉します。いったいどんなシステムで自動開閉になるのだろう?と凡人の私にはまったく想像できなかったのですが、13歳のアイディアマンの息子にかかると、見た目は悪くても機能するものが仕上がるのです。すごいですね(彼曰く、引き戸にすることも考えたそうです)。

新しいドアは、上下に開閉するシステムですが、それ以前は左右に開いていました。その留め金が、まだ外されていません(写真右下の金具です)。

一方、今回の鶏小屋を使いながら、冬越しに向けての新しい小屋のデザインを研究中です。今まで遠くで見守っていた主人が、いろいろ調べ始めています。実は彼もかなり鶏飼育観察を楽しんでいるようです。

さて、肝心の卵ですが、順調に産んでくれています。新鮮な卵、しかもわが鶏の卵、産まれたばかりの温かいものを手に取る感動、それを食べる感動、非常にありがたいものです。料理に興味がない長男も、自分で目玉焼きを焼いたり、鶏のためにレタスを小さく刻んだり。今、新型コロナウイルスの影響で、子供が1日中自宅にいるのも非常にいいタイミングです。

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写真の卵には、GとNを表記しました。鶏Gちゃんが産んだものとNちゃんが産んだものを区別するためです。Gの方が少し濃い色です。左側の4つは、市場の卵屋さんで購入したものです。鶏Gは、4月24日から(1日休憩した以外は)毎朝卵を産んでいます。鶏Nは、5月3日が初卵でした。そして、とっても小さな卵です。若い鳥の卵は小さくて殻が硬いといいますが、なるほどとてもかわいい卵です。

卵を1個産むのに、長い時は1時間以上も鶏はこもっています。産まれたてはじんわり温かい。

卵一つひとつが非常に愛おしいものとなってきます。そして、わが家が市場で買う1個25セントの卵、安過ぎ!と思います。また、すでにご紹介しているレーゲンスブルクで新鮮な卵が買える場所(無人販売)で1個40セントは高いと思っていたけど、とんでもない、正当な値段だ、と思いました。鶏があんなに頑張って産んだ卵ですもの。

それに鶏の飼育は、本当に手がかかります。大きな養鶏場で檻の中の生活の鶏は本当に窮屈だろうと、実感しています。

この鶏プロジェクトをシリーズとして読みたい方、こちらからどうぞ。

その1 、2020年4月17日

その2、 2020年4月18日

その3、2020年4月19日

その4、2020年5月6日

その5、2020年7月31日

その6、2020年12月31日

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