スケジュール別!フランス・パリ旅行の予算と費用の計算方法

公開日 : 2022年12月02日
最終更新 :

パリ旅行で必要な予算はどのくらい見積もっておけばよいでしょうか。ホテルの宿泊日や食費によって支出は大きく異なります。ホテルは少しエコノミーに、しかしフランスの特徴である食には少しだけ予算を割いて目安を出してみました。それぞれの旅の期間やスタイルに合わせて、各項目の費用を増減させて、お金まわりの「こんなはずでは……」な失敗を防いでおきましょう。

ホテルに滞在する場合の宿泊費はどれくらい?

ホテルの場所は旅行中の行きたい場所や交通費との兼ね合いを考えよう
ホテルの場所は旅行中の行きたい場所や交通費との兼ね合いを考えよう

パリでの滞在の場合、大きなウエイトを占めるのが宿泊費です。ホテルのランクをどうするかで滞在時の快適さと予算のかかり具合は大きく変わってきます。

最も手頃な価格で泊まりたいときの代表格は、数人で1部屋をシェアする「ホステルタイプ」。パリ市内のユースホステルの場合、1泊約€60前後です。1部屋をシェアするのではなく、シングルなど個別の部屋で泊まりたい場合の予算は€150前後まで上がってきます。

フランスのホテルは館内設備など共通の基準があり、5つ星まで格付けされています。星が増えれば増えるほど基準が高いホテルです。どこまで質を求めるか、パリの中心部にするのか、それとも外れにするのか、治安のいい地区にするのか悪い地区にするのかで価格は変わります(もちろん少し予算が高くなっても治安の悪い地域にあるホテルは避けたいですが……)

食費にどれくらいの比重を置くべきか

パリは外食が(とっても)高い ©iStock
パリは外食が(とっても)高い ©iStock

宿泊費の次に必要になってくるのが食費です。これも旅行のスタイルによって大きく変わりますが、食が豊かなフランス旅行の場合、いつもよりちょっと多めに予算を割きたいところ。

例えば、朝食を町なかのカフェで取ると€10ほど。ランチはお手頃なレストランだと€20前後から、パン屋さんのサンドイッチだと€7前後です。夕食は€30以上と考えておけばおおむね大丈夫です。

3食ともスーパーで出来合いのものを購入してとにかく食費を安くするという方法もあります。スーパーで買えるものは、パテ(テリーヌ)や生ハムなどコース料理でいう前菜にあたる(冷製で出せる)ものが多いです。ほかにはチーズなど。多くは出荷時からパック詰めされている商品です。ただしサラダについてはパック売りの商品と好きなだけ容器に詰めて量り売りするサラダバーがあります。量り売りの場合、近くにグラムに準じた値札のシールを出せる秤があるので、そこにのせて値札を出します。チーズも量り売りをするコーナーを設けているお店があります。その場合は店員さんが常駐し、指定したグラムや大きさに合わせて軽量して値札を貼ってくれます。メインディッシュとなる商品では、鶏の丸焼き(もしくは、もも肉)は店内のグリルで焼いたものをその場でパックして売っています。

もう少し挑戦してみるなら、パテなどはスーパーではなく町なかのエピスリー(総菜屋)、ロティスリー(ロースト肉専門店)、フロマージュリー(チーズ屋さん)で買うと、さらにおいしいものと出合えます。お店によりますが、基本的には専門性が高くなるほど値段は高く、よいものを扱っています(フランスでは、品質と値段の比例関係が日本以上にはっきりしています)。

ただ、フランス旅行において食事はとても重要な部分を占めますので、少なくとも1度はレストランで食べてみることをおすすめします。しっかりとした仕事をしているレストランで取る食事は、レストランの価格帯に関係なく、スーパーで購入する出来合いのものとの大きな違いを感じるはずです。せっかくレストランへ行くときは、予算感や口コミなどの下調べは忘れずに! そしてできれば予約も。レストランによって味にかなりの差が出ます。せっかくなら同じ予算でおいしいものを食べたいですね。

都市間の移動手段は早めに確保すべし

パリ北駅のホーム ©iStock
パリ北駅のホーム ©iStock

旅行でどうしても必要になってしまうのが交通費です。フランスの特徴として、都市と都市を移動する際の長距離移動での場合、バス、列車、飛行機など、どの交通手段を選ぶにしても、早めに買うと運賃が安いことが多いです。

パリなど市内移動の際も、地下鉄などは1回券を使うのか、回数券を買うのか、または1日券を買うのか、使用する頻度からどの切符を購入するかも節約ポイントになります。

フランスで気をつけたいのは、交通機関が遅れるという可能性を常に頭に入れておくということです。日本と同じ感覚で、スムーズにすべてが進むことを前提にきっちりとした予定を立ててしまうと、ひとつの狂いがすべてのスケジュールに影響してしまいます。不意のアクシデントとスケジュール変更による想定外の出費を抑えるためにも、余裕のあるスケジュールを組むことが、結果的に節約になる場合があります。

パリに滞在した場合どれくらいの予算がかかるのか

旅行中の優先順位を決めて予算を組んでいこう ©iStock
旅行中の優先順位を決めて予算を組んでいこう ©iStock

以上のことを踏まえて、パリで1日に必要な予算を計算してみました。

■食費
朝食:€5(パン屋さんでクロワッサンとコーヒー)
昼食:€10(サンドイッチやサラダなどをテイクアウト)
夕食:€50(レストランでワインなどグラス1杯を付けて食事)

■宿泊費
ホテル:€150(最低限の設備の部屋でシングル利用)

■交通費
パリ市内交通費:€7.50(市内公共交通機関の1日券)

これらにもう少し足が出て合計€250程度になりました。パリではなく地方都市に滞在する場合、この予算はもっと割安になります。

具体的に見ていくと、朝食は近所のパン屋さんでクロワッサンやパン・オ・ショコラを1個購入して、コーヒー(エスプレッソ)を付けます。それが€5くらい。昼食はパン屋さんでサンドイッチまたはサラダと飲み物を買って、観光の合間に近くの公園で食べます。夕食はレストランで前菜、主菜、デザートとコースで頼み、ワインをグラス1杯付けました。

毎日しっかり食べていると胃が疲れてきますので、レストランは夕食のみにしました。もしそれでも予算がオーバーしてしまう場合には、夜のレストランの予算を削ることで費用を抑えられます。どこかの日はスーパーで買った食品で代替させてもいいですね。

宿泊費は、1つ~2つ星のシングルを想定しています。ここも好みと求める質により予算の増減があるはずです。

市内公共交通機関の1日券は終日パリ市内をフルに動いた場合はお得ですが、例えば半日をルーヴル美術館鑑賞に費やし、残りは近くの観光スポットを巡るという予定だともったいないです。このあたりもどういう行動パターンを取るかによって変わります。都市間を移動してフランス国内を周遊する場合は、運賃はさらに大きく変わってきます。

監修:地球の歩き方

筆者

フランス特派員

守隨 亨延

パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。

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